あらすじ
「雨の範囲が広くなってるから、いつか見つかってしまうわ」
『睡眠時に雨を降らせる』不思議な少女アレシア。
砂漠の国シュメルに暮らす彼女は、その力を隠すため両親とひっそり暮らしていた。
実はアレシアは、大魔法使いアウーラの生まれ変わり。
その強力な水の魔法で国のために前線で戦い、国王との婚姻も決まっていたのだが、
謀略によって、二十三歳の若さで処刑されてしまったのだ。
前世が悲惨だったからこそ、アレシアは農園で静かに暮らしながら人の役に立つことを願うが、
彼女が降らす雨は植物の発育を助け、さらに【癒し】の効果まで秘めた特別な水だった。
「今度の人生こそ間違えたくない。正しい選択をしたい」
恵みの雨を降らす少女が砂漠の国で強く優しく生きていく、そんな御伽噺の始まりです
電子版には特典ショートストーリー「君は魔法使い」を収録!
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感情タグBEST3
増し読み版で約半分?
とても面白く拝見させて頂きました。私個人的に好きです。この話。
内容的には特段目新しい訳では無く、ままにある秘やかなるセカンドライフ物語なのですが、暴力謀略猜疑心妬み詐欺執着暗躍人身売買といった、チート能力につきものの、鬱陶しい人のサガに塗れて無く、ここまでは気持ち良く読み進めました。
まあ、この後どうなるかは気になるのではありますが、カラー挿絵の王子が絡んで来て、玉の輿展開でハッピーエンドなんかなあと思うと、気にはなるけど、もーイイかな。とも思ってしまう。
ナニも起こらない作品は、小説としては成り立たないのは解るけど、
なんかそういうのにあこがれてしまうのです。
優しいお話し
無実の罪で処刑された水の魔法使い。
彼女が生まれ変わった先は、同じ国の数十年後。
決して裕福ではないけれど、優しい父と母のもと、何故か眠ると周囲で雨が降るという事を隠しながら成長する。
出会う人、出会う人、みんな思いやりのある人で、全然利己的な人が出てこない。
でも、あまりにも有益で稀有な力を持つ彼女がこのまま平穏に過ごせるとも思えず、次巻、どんな展開になるのやら。
Posted by ブクログ
すごい力を持ったヒーローが正体を隠して潜みつつ、いいことをするというのは王道のお話なんだけど、「ばれちゃいけない」「でも助けてあげたい」という葛藤のバランスがうまくとれていて、読んでいて心地よい。
穏やかに
穏やかに物語が進んでいきます。
恋模様や、見つかるのでは?といった心配をする事はありますが、
この物語の文体によるものなのでしょう、
手に汗握るような事はなく、物語が進んでいきます。
なので、どきどきを求める人には合わない、
でも人の生き方を穏やかに見つめたい人には合う、
人によって好みが分かれる物語なのだと思います。