【感想・ネタバレ】大江戸亀奉行日記のレビュー

あらすじ

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所は上野不忍池、イシガメたちがのどかに暮らすこの池を、突如覆った不穏な空気──上方からクサガメ、アメリカからはミドリガメが移住してきたのがその理由だ。無法者と化した彼らに対してか、イシガメの中には右傾化するモノやフェミ論を唱える者が現れて、まさに一触即発の状態に!亀奉行・亀山左衛門尉俊寛の悩みも増すばかりなのだった……。カメたちの日常をユーモアと風刺たっぷりに描く、本邦初の生体環境時代小説。

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Posted by ブクログ

帯に「本邦初、生態環境時代小説」とある通り、上野の不忍池に住まうイシガメ亀山左衛門尉俊寛とその仲間の亀たちの日常を記したもの。イラストつきで文字も大きいので30分もあれば充分に読めてしまうもの。

そもそも、本屋さんの時代小説コーナーを物色して目についたのだが、たまたま開いたページが見開き2ページのイラストにでっかい文字で一言

「静まれい!」

だったので{ナンじゃこりゃ?!}と思って手にとった次第。
薄っぺらい本だし、見るからに馬鹿馬鹿しそうなので、これに600円近くも出すのはどうかとも思ったが、ヘンなものほど読みたくなるのもまた一興。

どこぞの大統領を思わせるジョージという外来の亀が出てきたり、どこぞの知事を思わせるような、群団率いる石亀慎太郎という亀に上方から下ってきた亀やフェミニストな亀も登場したりとお江戸にある池という狭い世界で繰り広げられる戦いはなかなか現代的でグローバル。といっても今となってはネタが古いか。

亀のことはまったく知らなかったけど、ミドリガメというのは外来モノらしい。風刺がよく効いてるが、作者の松井さんは亀好きなのできっと楽しんで書き下ろしたのだろう。

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2013年06月19日

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