あらすじ
日本を代表する企業のマネージャーたちが絶賛する超実践講座を書籍化。
驚きのセオリー&明日から使えるツールが満載。
会社を変えるのではなく、チームを変える。
……
新規事業や事業変革を推進する上での障害となる「不幸な光景」「大企業あるある」を解決する、「目から鱗」のマネジメント手法の解説書が登場しました。著者がリクルート時代に「1年間で100億円の売上アップ」を達成した経験を振り返りつつ、その経験をもとにして体系化した超実践的なセオリーとツールを伝授します。明日からでも実行できる「使えるネタ」が満載です。業績向上を目指すマネージャーがプロジェクトを成功に導く「虎の巻」と言えるでしょう。
本書が解説することは、企業を変革するような大がかりなマネジメント手法ではありません。会社全体のマネジメントは変わらなくても、あなたのチームはスタートアップ企業のように生まれ変わっていく。それが「リーン・マネジメント」です。
本書は、著者が大企業のマネージャー向けに開いている「リーン・マネジメント講座」を書籍化したものです。以下、講座受講者のコメントを紹介します。
「新しいことをやる、認めてもらう、実際に立ち上げるノウハウが詰まっていて、めちゃくちゃ勉強になる」(総合商社)
「なるほど!の連続でした。特に『プレトタイピング』と『一番ヤバい課題を潰す』は参考になりました」(事務機メーカー)
「企画マンとして成功するかどうかの分岐点になるくらいすごい内容だった」(人材サービス)など
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Posted by ブクログ
◯問い
日本の大企業の中でどうやってイノベーションを進めていくか
◯答え
小さい実験を顧客の反応を見ながらチーム単位で繰り返し、顧客ニーズを示す
◯根拠
・なぜ大企業ではイノベーションが進みにくいのか
→顧客が本当に必要としているものは何か、よりも会社が大事にしている抽象的な概念を落とし込んだ中期計画に基づいて、顧客にどうやって使ってもらうか、考えるから。
・どうすれば顧客が必要なものがわかるか
→実際にユーザーとして体験してみる、ニーズ調査も丸投げではなく相手の反応など自分で確かめる。
・どうすれば顧客目線の案が通るか
→〜すべきではなく、実験して効果のあったものを提案する。
Posted by ブクログ
「身銭を切らせるアクションで判定」
新規事業について、
なんとなくニーズがありそうである、
世の中に必要とされてると思う、
で突き進んでしまうと、
効果がでず、負債が重なる。
ではどうやればいいのか、
実験をすると言っても
どのぐらいの完成度で
実験をするのかなどがわからない。
これらの点について、
この書籍には、
具体的な手順とともに
実例を交えて載っています。
自分もこう しなきゃいけないと、
考えさせられました。
単なるアンケートだけでは役に立たない、
身銭を切らせる アクションで判定していく
という点も目から鱗でした。
勉強になった箇所
・顧客開発
・どれだけ精密に計画を立てようと、実際にリリースをしてみると、顧客の反応が予想と違うと言ったことや 想定外のことが起こる。
・ポカポカと太陽が照らすように起案するのが 成功の秘訣
・「Y のうち少なくとも X %はZ する」
・身銭を切らせる アクション、例えばメールアドレスを登録させる
・チラシとアンケートを持って、ターゲットユーザー一人に直接聞けばいいのです。
・「リスケストアサンプション」
・組み木としてtiktok の成功事例が頭の中にあった
・1ヶ月前の無知な自分が愛しくなる
Posted by ブクログ
なぜ大企業では変革や新規事業がうまく進まないのか、その解としての可能性を持つリーンマネジメントについて触れた本。
大企業なりの創造・変革マネジメント方法の本
プレトタイピング含め、事例も多く、実践的で良著。
メモ
・リスケストレアサンプション、その前提が崩れたらプロジェクトやる意味がないという最も危険な前提のこと
・実験しつつ、わかったところから全体像を明らかにしていく。初めから全体像を掲げない。
・小さな実験を並行して走らせる。
・自ら考え出させつつ、マネージャーと議論して、心理的安全性も担保する
・伸び代を見つけて、実験してから起案する
・未知のことを扱うプロセス
伸びしろ探し→課題仮説ツリー→打ち手仮説→実験abテスト→本格実装→浮上起案→現場導入
・仮説と実験のやり方ポイント
1顧客行動仮説をxyzで記述する。yのうち少なくともx%はzする。x%を求める。
2撤退ラインを決める。最低のx%を決める。
3顧客が身銭を切るアクションをとってくれるかで判定する。アドレス提供でもいいので負荷を含めて意思表示してくれるか。
4超ズームインを行い、小規模で検証しやすいxyz仮説を。東京都は無理なので市区町村で行うなど。ステップを分けて検証していく方法も。
5実験はプレトタイピングで行う。
・スモールバッチとワンピースフロー
1個ずつ流す。次の工程までの作業量を小さくする。未知なることに対しては1人で回した方が学習効率高いということ
・リスケストアサンプションの検証を早期に行う。最も危険な前提条件のこと
・バリデーションシート 目的と検証指標、撤退基準、アイデア仮説をまとめたシート。検証仮説と検証方法、結果を一枚で
・失敗に対する心理的安全性を与える。一人に三つ案件を持たせて心理的安全性を確保。
・評価基準
実験結果の明瞭度 曖昧か・明確か
自律度
実験の難易度
コスト・納期
・脱平凡発想が必要な理由
気づきやすい課題は誰もが気づく
解きやすい課題は誰もが解ける
残り続けている課題は普通の解き方では解けない難問なので
アプローチを変える必要がある。
・脱平凡なアイデア要件
着眼点がよいこと
ソリューションがすごいこと
・賛成する人がほとんどいない大切な真実を探すこと
・バイアスブレイク
1みんなが考えそうなアイデアの良さを抽出 暗黙の良さ
2別の良さのキーワードを捻り出す 真逆でなく別の良さ。
◆良さのポイント
十分なマーケットサイズ
自分の偏愛が含まれる。粘り強さに
業界のタブーをつく
組み木を活用する。他業種の成功事例など
3脱平凡領域でアイデアを強制発想
・筋の良い別の良さが出ない要因
圧倒的なインプット不足
自分の好き嫌いへの理解不足
ビジネス構造の理解不足
練習不足
Posted by ブクログ
良かった。新規事業開発における思考推進プロセスをいろんな参考文献をもとに整理して実行した実績が書かれている。
大きい書籍の割にはフォントも大きく1日で読める。
和書なので、具体的な実験やプロセスにスポットを当てすぎず、テンポよく話が進む。
ユーザーの気持ちや感想を聞くインタビューが無駄だ、とか、プレトタイプ(MVP)をつくれとか、まあ、他でも言われてるセオリーが多いが、上手く整理されていて理解しやすい。
最後の方に書かれていた分業はスピードアップではなく、各工程の習熟度をあげて大量生産するため、という整理はたしかに、と思った。
SaaSビジネスをしていて分業しているのは各工程における習熟度を上げ歩留まりを高めるため。
とすれば、変にシミ出してFSがコールしたり、とすると習熟度が上がりにくいのだな、と構造的に整理できて良かった。
Posted by ブクログ
大企業の企画マン必読の本かも。
大企業ならではの承認プロセスの複雑さや固定観念への縛られなどの難しさを前提に、筋の良い企画をどう仕立てていくかのプロセスがとても勉強になった。小さく実験することに加えて、常識に囚われない思考をする方法論も書かれていて、何回も読み返したい。