あらすじ
社交界の悪女、セイナ・イゾルデ。次期王太子妃の立場を笠に着て横暴な振る舞いをしていた彼女は、王太子と懇意にしていた子爵令嬢を虐げたとして婚約破棄され、自ら命を絶ったという。だがその後、一通の告発文が届く。『セイナ・イゾルデは殺された』――と。調査を任じられた宰相の娘アリアが関係者に話を聞いて回ると、浮かび上がったのはセイナの意外な素顔だった。周囲の人々に利用され、搾取され、悪女の仮面をかぶって本当の自分を殺し続けていたセイナ。彼女はなぜ死ななければならなかったのか? そして告発文を送ったのは誰なのか? アリアが真相を探るうちに、事態は最悪の方向へ転がっていき……!? ※電子版は単行本をもとに編集しています。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
何とも言えない読後感
まさか2巻目が発売されるとは思っていませんでした。1巻で綺麗に完成されたお話だったのに、と思い読み始めましたが、1巻とは趣が違いながらも何とも言えない読後感でした。それぞれほぼ独立したお話なのでどちらから読んでも問題はありません。
1人の令嬢が婚約破棄された後に服毒死。自殺で処理されたにも関わらず他殺を告発する文章が届きます。ヒロインはその調査を命ぜられます。関係者に聴取するなかで変わる印象、新聞社へのリーク、亡くなった令嬢が王家の毒を服毒していたこと、さらに届いた告発文。ただ1人の令嬢の死が国を巻き込んだ壮大な復讐劇になりました。読後感は何とも言えませんでした。表現し難い感情でした。