【感想・ネタバレ】恋じゃねえから(6)のレビュー

あらすじ

ずっと言えなかった思いを母に打ち明け、自分を取り戻していく紫。不登校になり始めた娘の葵に寄り添う茜。26年の時を埋めるように再び友情を結ぶ二人。一方、我が子・ましろが性被害を受け動揺する今井と、夫への不信が芽生える紅子。そして今井の心に、新たな思いが浮かび上がる。26年前、彼女を守りたいと願ったあの “恋”は、間違いだったのか――。“恋”や“アート”という名の暴力。時を経て共闘するシスターフッド。各メディアで話題となった、創作と性加害をめぐる問題作ついに完結!!!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

多くの問題提起を含んだ、重たい漫画。

「私はあのとき恋をしたかったんじゃない、助けてほしかった」

メインテーマは、タイトルに集約されている、思春期の女の子が恋だと思っていたものが、実は違うものだったと、相手の成人男性も含め、双方が分かっていなかったことから派生した問題。

ただ、問題になるかどうかは、その行為が社会的に認められるかどうかによってかわって来る。平安時代の源氏物語の中の若紫なら、この行為にはなんの問題もなかった。二人が社会的に認められる間柄であれば、女性が最初必ずしも納得して同意していなかった行為であったにせよ、その後、二人の楽しい新婚生活が始まっていくのだ。紫のように、相手との関係が助けにもならず、世間からは後ろ指を指され、逃げるように姿を消し、息を潜めて暮らす羽目になったのとは大違いだ。

思春期の女の子の思い込み。年齢だけの問題か。性行為同意年齢に達しているかどうかは、犯罪になるかどうかの基準になるかもしれないけど、本質的な問題でないように思う。十分歳をとった大人でもあり得ることで、でも、そこで問題が起こっても、それは大人になりきっていない当事者の責任ということになるのだろう。歳とともに期待される人間としての成長とは、そういうものなのだ。

幼児のましろ君のように、大人の性的興味からくる行動が、こどもに恐怖体験として刻み込まれることもある。大人は、年少者に対して、性加害の影響を過少評価してはならない。

アーティストとモデルの関係。モデルの意思はどこまで尊重されるのか。作品に抽象性があって、肖像権の侵害と言えるほどクリアでない場合が特に問題。

主人公たちが、「庭」を壊してしまうが、その暴力は許されるのか。感情的には十分理解できるが、それでいいのか。世の中から戦争がなくならない、とても残念な理由の一つのような気がする。

0
2026年01月12日

「青年マンガ」ランキング