【感想・ネタバレ】お金で読み解く世界のニュースのレビュー

あらすじ

世界は結局、お金で動いている。「サウジアラビアの女性の人権は無視されるのに、なぜ新疆ウイグル自治区の人権問題は国際問題になるのか」「アメリカは史上最悪の借金大国なのに株価が上がるのはなぜか」「タックスヘイブンは世界中で問題になっているのに、なぜなくならないのか」。これらの疑問は、「お金」の視点から考えれば簡単にわかる。イデオロギー、宗教、民族対立なども、もとを辿ればその多くは経済紛争なのである。本書は、経済から国際情勢をみることで、ニュースではわからない世界の現実を解説するもの。世界のニュースの裏には必ず懐事情という本音が隠れているのだ。 ●借金1500兆円のアメリカが破綻しない理由 ●国土を1/3にしかねない中国の新疆ウイグル問題 ●なぜタリバンはアメリカを撃退できたのか ●リーマン・ショックはロンドン発だった ●なぜ先進国は、タックスヘイブンを駆逐できないのか? ●日本の巨額赤字国債の本当の原因 ●アメリカが借金を増やすことで世界経済が回るという矛盾

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Posted by ブクログ

お金は色々な意味で好きだし経済をもうすこししっかり勉強したいけれど、経済の本を読んでも、基礎知識が無くてほとんどついていけない。(というよりつまらなく思う)
そんな経済音痴のワタシでも判る程度に噛み砕いて、昨今の世界情勢を経済の動きから解説してくれる本。

普段から、グローバルなニュースに注目している方にはひょっとすると物足りない内容なのかもしれませんが、そうでもないその他大勢の方には、「え?そうだったの」と新たな発見も多いかと。
例えば、中国の新疆ウイグル自治区の問題は、圧倒的な国土と人口を持つ漢民族による少数民族に対する弾圧のように思い込んでいましたが、実際、圧倒的なのは人口比(漢民族が92%、その他8%)であり、国土の方は逆に65%が漢民族以外の少数民族による自治区で占められているということが示されます。
「ファクトフルネス」じゃないですが、中国という大国に対する思い込みがあると、事実関係がわかりにくくなる。
実際のデータを見ると、中国が少数民族を経済的に抑え込もうとする、必然的な理由が見えると本書は教えてくれます。

一般的な新書のボリュームということで、前提知識もそれほど必要なく、アメリカと中国の最近の危うい関係や、世界地図の大まかな形(もう少し踏み込むと地政学)、中東のいざこざのざっくりとしたニュースなんかが頭に入っていれば、それなりに理解できる内容です。それでも、普段日本国内のニュースにしか触れる機会の無い人には、新鮮な切り口ばかりで刺激にはなるでしょう。

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2023年10月24日

Posted by ブクログ

世界のすべてがお金でまわっている
当然と言えば、当然ですが、最も勢いのある国にお金が集まる。今で言えば中国かもしれませんが、それでのドルが基軸通貨として地位は揺るがない。但し、海外に対して莫大な負債を持つ国の通貨が基軸通貨であったことは歴史上なかったとのこと。
また、イギリスという国がGDPの大きさ以上にタックスヘイブンで金融国家として高い地位にあること。

全体を読み通して、アメリカのドルが日本の景気や歴史上、ヨーロッパの在り方に深く関わってきたのだなと感じました。

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2022年04月30日

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