あらすじ
八月。喜美津科学はかつてない渇水に見舞われ、製品が納期に間に合わないかもしれないという危機に直面していた。前原が試作していた冷却器まで持ち出し、盆休み返上で生産を試みる製造部の面々。しかし品証の弘に手伝えることは無く、自宅で通常通りの夏期休暇を取ることに。そこへ工場に詰めているはずの前原が現れ、好き放題した挙句、弘を手製の拘束具でベッドへ繋いで消えてしまう。驚き慌てる弘のもとへ、北海道にいるはずの両親が突如乗り込んできて……。 「働く男」の真骨頂、好評シリーズ第三弾!
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まぶしい
シリーズ3作目。今回は渇水と台風の問題が工場を襲う。シリーズ3作目、前原と弘の物語を引き続き読めるのがうれしいことには変わりはないけれど、工場に降りかかる問題⇒それに一丸となって立ち向かう、の流れに私がちょっと慣れてしまったところがあったのと、弘が前原に対して、完全に恋人としての感情を自覚してしまって、くっつく前の、くっついたようなくっついてないような緊張感が好みの私としては、少し寂しい気持ちになったので★4に。
今回弘は、今まで自分にとって前原との関係があくまで仕事上での前原とのつながりを前提としていて、単純に恋愛感情に基づくものではなかったのに、ここにきて、同僚という関係では満足できなくなってしまった自分に気づく。この辺の弘と前原のやり取りがぐっときた。そもそも仕事がなければ前原との関係なんて意味ないと思っていたと言い切った弘、なんか新鮮に感じた。ほんとここまで仕事にベクトルが向いてる受け最高。でも結局は弘自身にも恋愛感情が育ってしまったんだから、BLとしてはめでたしめでたしなんだけど、私としては少し寂しい。
それにしても前原と弘はほんと真面目でひたむきで努力をいとわない。こういうのは自分と違いすぎてまぶしくて、ほんといい。困難を前に誰かに安易に甘えることなく自分で何とかしようと懸命に立ち向かう。ほんと自分と違いすぎて読んでて耳が痛い。そしてエロ重視な私が今回もエロ以外の部分の方を楽しんで読めたのは自分でも意外だった。3作も続けて仕事ばかりしてる攻めと受けの話を読むなんて、このエロ脳の私が耐えられるのか、と思ったら耐えられるどころかすでに4作目もはやく読みたいと思ってしまっている。