あらすじ
地方の化学薬品工場を舞台に、四大卒のホープ、品証の弘と製造部の若頭、前原が繰り広げる、濃密&おとぼけワーキングデイズ。喜美津化学五年に一度のビッグイベント、慰安旅行の幹事を任された弘だが、工場の排水の水質悪化というアクシデントが重なり、寝る間もないほどの忙しさに追われる。さらには将来のために通信制の大学を受験するよう前原を説得して欲しいと、会社から頼まれごとまでされてしまい……。
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爽快!最高!
シリーズ2作目。1作目もおもしろかったけど、2作目はさらにおもしろかった!ほんとよい!読み終わったあとのこの爽快感と昂奮をどこかにぶつけたい!ほんとよかった。 1作目同様前原と弘は仕事ばかり、残業、休日出勤は当たり前、そして工場に起こるトラブルを、工場一丸となって解決させるというストーリーがずっと展開されている、ある意味単純明快なストーリーなのに、すごく夢中になって読んだ。胸が熱い。よく意味のわからない専門用語のようなものがぽんぽん出てきて、本来であればもういいやってなりそうなのに、心躍るような展開のおかげで全然気にならなかった。 タイトルにもなっている慰安旅行の方のエピソードもエロがあっておもしろかったんだけど、やっぱり印象に残ってるのは配排水管をめぐっての、工場をどうよくしていくかってことにみんなで協力して立ち向かう姿、ほんとにぐっときた。いいよいいよよすぎる。自分を信頼してくれる人と仕事をしているという喜び、ありがたさもよく伝わってきた。しかも一見憎まれ役の役所の人含め、全員が自分の立場で精いっぱい誇りと責任を持って仕事してるっていう書かれ方もよい。 そして本作では受けの弘が前原との関係においても積極性を見せたとこがまたよい。受けだけど、仕事はもちろん恋愛面でもただ受けて流されてるだけじゃない弘の本領がとうとう発揮されてきた感じ。いい!1作目同様最後に前原視点の話が入り、今回は前原の下心満載の心の声が楽しかった!終わり方もすごくよかったーー。対等に、同じ目標に向かって戦っていけるすばらしさ。ほんと爽快。 まさか1作目よりパワーアップしてくれるなんてなんともうれしい驚き。読んでよかった! このシリーズもうずいぶん前に発売されたもののようで、リアルタイムで読んで誰かと語りあうことができないのが非常に残念でならない。
Posted by ブクログ
2作目です。今回も満足な一冊だった。がっつりと文量もあります。
とにかくこのシリーズ、ふたりの恋愛話以前に、男の人が仕事に打ち込む姿がしっかり描写されていて、毎回、工場で存続の危機的な問題が発生するのだけど、みんなで力を合わせて乗り越えていく様が読み物としてすごくおもしろい。前作でも思ったけれど、阿久津くんはホントにもう、とんでもない魔性です。『俺を殺す気か?!』って言いたくなるほど。一旦腕の中に収めてしまえば、嘘みたいに乱れるのに、お前のことばかり考えて仕事が手につかないなんて、かわいく本音を漏らしてしまったりもするのに、びっくりするほど冷静に先を見据えて真摯に仕事をしているかっこいい男なのです。これじゃあ、前原もいつまでたっても自分のモノにした!っていう実感がわかないだろうなぁ~・・・。だからこそ、どんどん夢中になってしまうんだろうな~。すごいな~と妙に感心してしまった。けど、やっぱり基本的にドジッコなのは健在。相変わらずやってくれます。そこがまたいい。次も読もうっと。