あらすじ
台本ありきの首相会見の内幕、合同取材でつかんだ辺野古新基地“自衛隊常駐”計画、「復興五輪」の名の下で行われた聖火リレーの異変など、原発と基地を押しつけられる「苦渋の地」を持ち場とする二人の記者が、取材現場の裏側をつづる。
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Posted by ブクログ
矛盾と欺瞞だらけの世の中に,弱体化したジャーナリズムに,失望する事ばかりの今日.
こんな気骨あるジャーナリストもいるんだよ,と少しだけホッとした.
この一冊は,その報道に寄せた心意気を一冊にまとめたものとも言える.
ネトウヨが大変に嫌う(恐れる⁈)お二人はつまり,とても強力なジャーナリストって事が改めてわかった気がする.
真実は何度も打ち負かされる.それでも最後の最後にたんぽぽの様に根を張り花を咲かせるのもまた,真実なので.
Posted by ブクログ
気分爽快である。
三浦英之を知った。阿部岳に再会した。南彰や石井暁の仕事ぶり、宮崎園子、安田菜津紀、佐藤慧、「南三陸日記」を仕事の指針とする沖縄タイムスの記者等々「呼び合う者たち」の存在に励まされる。
「客観中立」が臭う朝日新聞の読者だがオリンピックやコロナの件でも信用できないとの思いが消せなかった。
東京新聞望月記者のような人を求めていたが、まだまだジャーナリズムの現場は捨てたものじゃないと思えた本だ。
Posted by ブクログ
三浦英之さんの書籍に感銘を受け手に取ってみました。福島と沖縄、場所は違えど状況はよく似て、それぞれで多くの社会課題や人間模様があり、困難を生み出すのも解決に向けて努力するのも人なのだと痛感させられた内容でした。三浦さん、阿部さんそれぞれのジャーナリズムに触れられて読んで良かった一冊でした。
Posted by ブクログ
この作品は、東日本大震災後10年後の福島と、戦後基地問題にゆれる沖縄の問題をジャーナリストの三浦英之さんと、阿部岳さんが提起したものになっています。
折しも、東京オリンピックやコロナ禍…首相や福島や沖縄の各地域の首長はこの時期どのような対応をしたのか…。もう、私もずっと感じてきたことだけれど、首相の記者会見、原稿を読んでいるだけじゃん!国会も同じだし…見る価値あるのかな…?そんな思いを抱いてきました。だから見ないし…それじゃ、政治への不信感は私だけでなく皆が抱えるものになっていますよね!でも、かつての福島や沖縄の各地域の首長は、自らの命を縮めるような必死さを持って基地や原発者問題に真摯に向きあってました。
面倒なことはみな沖縄や福島に押し付けてる…そして予算として組まれる税金は、原発災害伝承館にしても、聖火リレーにしても、その目的を違えているようなところがある現状を赤裸々に暴き出しています。やりきれない思いになりますね…。
でもそれだけではなくって、最後の章「呼び合う者たち」は、三浦英之さんと阿部岳さんが、福島県大熊町の帰還困難地域で娘さんを探し続ける木村さんと引き合わせ、ともに娘さんを探す活動をするんですが、“人っていいな、つながるっていいな…”思える章でした。これからも、真実を誤魔化さずに伝える、そして人としてのあたたかみを伝える…そんな三浦英之さんと阿部岳さんのご活躍を期待しています。
Posted by ブクログ
お二人それぞれの内容が大変濃いので、スラスラ読まずにじっくり考えながら読むべきなのだが、ページを繰る手が止まらなかった。
新聞購読をやめて6年になる私がいうのもなんだが、このような気骨あふれる記者が新聞社に残って頑張り続けてほしいと思う(新聞やめておいてやっぱり言える立場ではないなぁ)。
私はこのような書籍やネット配信を読むことでで密かに応援続けよう。
安倍元首相銃撃事件の日以降、三浦さんのTwitterが更新されていない。どうしておられるのだろう。
Posted by ブクログ
映画「新聞記者」で描かれている現実が
加速している気が強くする。
ミャンマーのことが他人ごとでなく
アフガニスタンのことも他人ごとでなく、
良く言われることだが
気が付いた時には すでに遅し
になってしまわぬように
三浦英之さん、阿部岳さん、
宮崎園子さん、安田菜津紀さん
のような 記者さんが
特別ではなく
当たり前に活動している
そんな世の中を
私たち一人一人がもっと強く意識していかなければ
と 改めて思ってしまう
三浦さん、阿部さんたちが
つながっていくように
私たちも 私たちの隣人たちと
つながっておかなければ
と 思わせてもらった