【感想・ネタバレ】歴史が後ずさりするとき 熱い戦争とメディアのレビュー

あらすじ

グローバル化された世界の中での軍事衝突,ポピュリズムや原理主義の台頭,娯楽化するメディア…….歴史があたかも進歩をやめて後ずさりしはじめたかに見える二十一世紀初めの政治・社会の現実に鋭い批判の矢を放ち,異文化への理解や教育のあり方,知識人の使命について独特のアイロニーに富む文体で深い洞察を巡らす.

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Posted by ブクログ

EUをEUたらしめる新たなアイデンティティが必要だとする「ヨーロッパの展望」は2003年に書かれたエッセイだ。ウンベルト・エーコはEUを結びつけ、EUたらしめるアイデンティティは、ヨーロッパがともにくぐり抜けてきた歴史から生まれ得ると示唆している。
約20年前はそういう可能性があると考えられていたんだな。イギリスがEUを離脱して、ヨーロッパ諸国が多くの難民や移民を受け入れている今日では、こういう発想はできないし、うっかりしたら人種差別的な主張に利用されてしまう。

いやしかし、とんでもない知性だ。

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2022年07月03日

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