【感想・ネタバレ】さみしい神様のメリーゴーランドのレビュー

あらすじ

能楽・保月流宗家の長子に生まれながら若宗家である異母弟に虐げられていた佳依は、パリ万博での公演準備中、崩れた舞台の下敷きになりかけたところを謎めいた美貌の男性に助けられる。伯爵と呼ばれるその人は、佳依の大好きな絵本に登場する神様に似ていた。死者が最後の一夜を過ごす遊園地で、たったひとり長いときを生きる死神に――。絵本と同じ遊園地に導かれた佳依は、夜ごと伯爵との逢瀬を重ねるうち……?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

死神「伯爵」と能楽師の佳依
佳依を救った罰として人間界で過ごすことになり、幸せになりました。となるのかと思いきや、そこからがお話の本質。
「生」をどう捉えるか、愛を支えにどう生きるかを問い、導きあい何を選択するか、とても深いお話でした。
佳依の柔らかさの奥にある凛とした性質が、感情を持たなかった伯爵に感情を与え、愛を教える流れが美しく、全体的に物悲しい音楽とメリーゴーランドの煌びやかさを感じました。正に生き抜いた魂が、最後に訪れる場所を表現されていたと思います。
勇舞が二人と別れた後、自分のすべき事をしながら全力で生き抜き、会いたかった義母兄、佳依の元で舞う。よく、頑張ったねぇと感涙でした。労う言葉とともに送り出す、魂を慈しむ言葉にさらに感涙でした。

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2022年05月01日

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