あらすじ
「自分の頭で考える力」が根本から身につく!
答えなき時代に独学を深めるうえで必須の「考える技術」を、気鋭の哲学者が徹底解説。
答えのない時代には
自分の頭で考え、学びを深める力=「独学力」が必須だ!
◆勉強の質を高める哲学メソッド
◆「良い問い」と「不適切な問い」
◆「一問一答式知識観」を捨てる
◆「ソクラテス式問答法」の問題点
……など
【本書の目次】
はじめにーー答えなき時代に求められる「独学の力」
プロローグ 「考える」とはどういうことか?
ーーショーペンハウアー『読書について』から考える
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
「考える力」を身につける。それはやっぱり面倒がらずに考えるしかないような…。
読書は他人の頭で考えること、そうですよね。読んでわかったような気になるのは他人の頭で考えて満足したからなのかも。
Posted by ブクログ
『独学の思考法~地頭を鍛える「考える技術」』を読んでみて、グラフィックレコーダーとして日々「考えを描く」「対話を促す」自分の現場感覚と、この本の考え方が驚くほど重なっていることに気づきました。
本書のテーマは、「自分で問いを立てて、考えを深め、学びを広げる」こと。そのためのスキルとして「問いを立てる力」「分節する力」「要約する力」「論証する力」「物語化する力」、そして「対話的思考」や「チャリタブル・リーディング」といった姿勢が大切だと書かれています。
グラレコの現場で僕が一番意識するのも、「今、この会話やアイデアの本質は何か」「どうすれば参加者が自分ごと化できるか」という“問い”の力です。本書の第1章で語られる問いの立て方は、まさに現場で地図を描くように問いを組み立てていく感覚とピタリ一致。抽象的な話も、一つの本質的な問いに変換できれば、その場の雰囲気や議論が一気に動き出します。
また、「分節する力」「要約する力」も、グラレコで重要な技術。話の流れを整理して、キーとなるポイントを色や図で分かりやすく表現するとき、「構造化と要約」がどうしても不可欠。会議で生まれる複雑な内容も、見出しや小さなスケッチに分けることで、大切な意味が残せます。「要点が一枚絵になる」快感を理論的に裏づけてくれたのが本書です。
「論証する力」についても、図解で筋道を描く自分のグラレコ・スタイルとシンクロします。論理の道筋をフローで表したり、賛否や根拠をビジュアルで対比したりするのは、まさに本書の「考える技術」の実践そのもの。抽象的な議論も、誰がみても納得できる“形”に変えていく作業が、いつもワクワクします。
第5章の「物語化する力」。これはグラレコの現場に一番大切なことかもしれません。ただの箇条書きにならないよう、感情やストーリーを含めて、参加者自身がその場を思い出せる、一つの「体験」に変える――そんな意味で、本書のアドバイスが刺さりました。
後半の「チャリタブル・リーディング」や「対話的思考」は、他者への寛容さ、相手の意図や価値を汲み取る姿勢の大切さを改めて感じさせてくれます。批判や否定よりも、「もしこの人がこう考えたかったなら?」と一歩踏み込むことで、意見の違いすら新しい意味を持つ体験に変わる。この姿勢は、グラレコ現場やワークショップで“みんなが語り合える場”をデザインするとき、絶対に外せない視点だと思いました。
全体を通して、「自分で問いを立てて描き、伝えること」がどれほどクリエイティブで、学びに満ちた営みなのか再発見できた一冊です。「楽しく描いて、みんなと語り合う」僕自身のスタイルにも大きな勇気とヒントをくれました。「見える化は考える力」。どんな現場でもこの姿勢を忘れず、“問い”と“対話”を描き続けたいと強く思わせてくれた本です。