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コンプレックスを抱えながらも自分の夢と好きに忠実である主人公が、周りからの蔑みや心無い言葉に耐え、迷いながら奔走する物語。これをBiSHのモモコグミカンパニーが描いたというから驚きである。
肩書を思い出さなければ、まったく気付かないほど小説に没頭してしまう没入感があるし、本人と重なって思える部分もない。ココロがぐちゃぐちゃになるさまもうまく描かれていて、面白かった。
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読み始めると続きが気になってどんどん読める作品。そして、作者のモモコグミカンパニーという人物が気になってどんどん惹かれていく作品。まだまだ、彼女の紡ぐ言葉に、物語に、その想いに出会いたい。
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タイトルと装画に惹かれ手に取った作品。
アイドルになる夢を叶えるために上京した友美。
しかし、現実は厳しくその夢は叶うことなく打ちのめされる。
「みくる」としてメイド喫茶で働く友美だったが…。
出てくる登場人物が胸糞悪くなるような人間ばかりで生々しく辛かった。
私自身メイドさん、アイドルを推す側の人間なので突き刺さる箇所も。
ひろやんには感情移入してしまう。
御伽の国はどこにもないんだな…。
BiSHのことはアメトーークで見た知識しかないけれど、モモコさんの文章は読みやすかった。
また小説を書いてほしい。
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BiSHのモモコグミカンパミニーさんのデビュー小説
アイドルとして活躍するモモコさんだからこそ表現できる世界観のように感じる作品でした。
また人間の吐き気のするほどの嫌な部分が見事に登場人物たちを形作っていること、そしてそれらはフィクションではなく現実を生きる私たちの中にもある部分でだということを感じられる作品でした。
読み終えたときに真っ先に感じたのは、この小説を歌詞にしたらどのようになるのかということ。そして、改めてモモコグミカンパミニーがとてつもない文才だということでした。
BiSH解散後のモモコグミカンパミニーさんのご活躍が楽しみになる一冊でした。
タイトルからは想像できないほど息苦しい作品。
作者さんが芸能人ということで、もっと芸能界や業界の裏話的なことが書かれているのかと思いましたが、
それよりは人間の心の内にあるドロドロとしたものを描いていて引き込まれました。
友美はどうしようもないけど、それと同じかそれ以上にどうしようもない人々ばかり。
だけど、最後には少し希望も見えてよかった。
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人間関係のドロドロとした感じが読み手の手をどんどん加速させていく作品でした。
たとえしんどくても、自分のことを待っていてくれる人を見捨ててはいけない。きっといつか自分は報われると信じてこれから頑張っていこうと思います。
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BiSHのモモコグミカンパニーの書いた小説
登場人物たちは誰ひとり、キラキラしていなく、恋愛関係(人間関係)もうまくいかない。
皆、何か満ち足りなく、”本当のこと”を求めているが、いつまでも手に入らない。現実の自分はちっぽけで醜い。
登場人物たち夢中になっている恋愛対象は、皆相手から重要な存在として扱われていない。
報われない恋だからこそ、恋の純度が上がるというような耽美的な意味でもない。
メイド(アイドル)とファンの関係と二重写しになる。
虚構であるからこそあこがれられ、虚構であるからこそ手に入らない。
虚構と現実とのギャップ=生きることの辛さが突き詰めて書かれている。
また、登場人物のキャラがしっかり立っている。
しっかり関係性を整理して、物語の流れやテーマを計算してキャラ設定されているなと思うのと、
もう一点は、モモコさん自身の実感がキャラクターに投影しているから、キャラクターが生きているのだと思う。
最後の方の「ひろやん」と「友美」のやりとりは、モモコさんの中に存在する違う立場の2人が思いをぶつけあっているようが感じがする。
なので、とてもリズムが良く、迫力がある。
「ひろやん」が「みくるん(友美)」に切実な想いを語る。
生きる意味を感じられなかった、消えてしまいそうだった「ひろやん」のことをメイドであった「みくるん(友美)」救ってくれたという感動的な想いなのだが、その想いは友美にとって重荷でしかない。
モモコさんが、アイドルになったきっかけは、「自分が変わりたかったから」と言っている。
それは、自分が生きていることを感じられないもどかしさ生きることへの違和感だったのではないか。
「ひろやん」の以下のセリフが重なる。
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「ねえ、みくるん。僕は生きるのが怖くて怖くてたまらなかったんだよ。人から拒否されるのが怖くて。傷つけられたくなくて。生きることは僕にとって、紙やすりで身体を削られていくみたいなものなんだよ。」
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また、自分の想いを投影する側と、投影されること(自分を規定されて、押し付けられること)の気持ち悪さ、違和感。が鮮やかに描かれているシーンが続く。
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「僕は、真っ暗なトンネルの中に独りきりでいるみたいだった。そんな僕にとって、みくるんは光だよ。僕の生きる意味だよ。みくるんだけだったんだ。僕を受け入れてくれたのは。僕の味方になってくれたのは。みくるんに救われたんだ。みくるんが僕の一部になってから、僕は前よりずっと強くなれたよ(中略)だから、ありがとうみくるん。本当に、ありがとう」
そう言って微笑みかけてくる彼の顔はあまりにも歪で、友美は思わず目を背けた。
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また、
女性作家だからこその、女性キャラの性格は複雑で立体的、男性キャラはある程度類型化されていて平坦という傾向はあるかなと思った。ここはそのままで良いと思う。(作家の持つ作風に近いことなので)
文章自体が、エッセイの時のように、少し論理的、解説的になっているように感じる表現もあった。
最後の方のクライマックスのように迫力があり、小説的な表現も多々繰り出しているので、だんだんと小説を書くなかでも小説力が増していっているのだなと思いました。
BiSHファンとしては、アイドル活動も忙しい中、ここまでの長編をしっかり書生き切ったモモコさんに感服です。
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BiSHのにわかファンになり、モモコグミカンパニーさん執筆の本書を読んだが、彼女の文才が冴えわたる小説だった。
アイドルになれなかったメイド喫茶店員の友美を主人公に、DV彼氏、マウントを取りたがる同僚女性、友美の熱烈ファン、と個性的なキャラクターが登場する。
友美は、中途半端に夢を諦めきれずメイド喫茶店員になったことを後ろめたく思い、自己嫌悪が強い。自分のネガティブな側面に焦点を当てて、他人と比較して、一層の劣等感に苛まれている。
誰しもが生きている限り、辛いことやしんどいこともあるが、どうしても他人は幸福に見えてしまい、妬んでしまうが、その人にはその人の苦しみがある。そんな当たり前のことに、気づかせてくれる本だった
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現役アイドルBiSHのモモコグミカンパニーの初小説。
アイドルを夢見ながらメイド喫茶(御伽の国)でみくるという名前で働く友美が主人公。
裏切り、嫉妬、憎悪。アイドルが書く初小説としてはドロドロで生々しい。
が面白い。人の性(サガ)を表した人間臭い描写に先が気になって読む手が止まらない。
希望を失った友美が迎える結末が。。
なりたい理想の自分となれない現実の自分と戦いながら、居場所(光)を探し求める友美の姿が印象的。
以前から著者の書く歌詞やエッセイは好きだったが、改めて文才を思い知らされた一冊。
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人物像や情景を描くことが上手くて、とても読みやすかった。
失望、嫉妬、嫌悪、裏切り。これらの感情は一見して汚らわしい感情だと認識されがちだけれども、人間として生きていく上で当たり前にある感情のひとつに過ぎない。
他人のため?自分のため?誰のために生きるのが正しいのか。
生きるということは難しく、夢を持って生きるのはなお難しい中で、本当の自分として過ごせる居場所を見つけようとする人間たち。
失望した時に、次へ向かうためにはどう切り替えていくのか。どう前を向けるのか。
「生き方」「夢」についてより考えさせられた一冊。
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今っぽいスピード感のある会話描写で、すごく勢いよく読んでしまった。めっちゃ面白かったし、題材も全然身近にあるもので、想像つきやすい内容だったんだけど、もっと友美や麻由子のことを知りたかった。
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友美みたいに誰にも言えなくなっちゃうのはすごく共感できた。ただ、最後まで友美は何も成長しなかったなと思った。
麻由子はだいぶ酷いけど友美も友達よりもクズ彼氏を選んでるから結局自業自得なのかなと思った。
麻由子はどう考えて翔也と付き合ったのかすごい気になった
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おもしろかったし、どんどん読み進めることができた。
構成も良かった。
モモコさんの本だって忘れるくらい集中して読んでた。
190ページの「来世は、もっと細くて可愛い女の子に生まれて、"選ばれる"人間になれますようにーー」ってとこがすごく切なかった。
麻由子は途中ほんとは良い子なんだなって思ったけどやっぱ裏切った
圭めちゃくちゃ怖かった。けどハルトが圭のことを子どもっぽいって言ってたのはすごく共感した。
個人的には友美とひろやんと結ばれて欲しかったな〜
最後はどうなるかハラハラしたけど、友美が元気そうでよかった。
友美には幸せになってほしいな。
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終盤まで辛い、苦しい、しんどい。自分と重なるところがありまくって負の感情が出続けました。
生きがいが見つけられて、もがいてた時期がそんなこともあったかももしかしたら夢だったかもなんて思える日が来てくれたらいいなと思いました。
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クソみたいな人間しか登場しない。
共感もできないし同情もできない。
でも誰にだって隠したいことはあるし、抱えているものはあって、それが原因で取り返しがつかないことになることだってある。
ありえない!キモい!なんて簡単に言えない。
誰だって一歩踏み外したら、全部崩れてしまう可能性を持ってるから。
誰が良かった、ダメだった、とかいう世界の話ではないけど、友美があのとき自分のことも他人のことも殺さなくてよかった。
でもどうしてもリリアと翔也のことは許せない。
早くしね!殺せー!と思ってしまったのが本音(小声)
途中の麻由子とのシーンが良かっただけに、結局はリリアでしかなかったことはショックだったけど、まあ人間そんなものだよねとも思った。
圭が本名ではなくリリアちゃんと呼んでいるところはなんかちょっとスカッとするというか、ざまぁみろって気持ちになってしまった、、^^
結局麻由子も誰にも愛されない可哀想な子。麻由子がああなってしまう理由も分からなくないのが、なんとも言えない。
アイドル:モモコグミカンパニーが書いた作品、という目線は抜きにしたいけど、それでもやっぱり現役アイドルがこの生々しいストーリーを描いたと思うと、すごいと思うし、いろいろな意味でどぎまぎしました(笑)
何はともあれ、翔也みたいな男がこの世に蔓延ってると思うと本当に虫唾が走る!(それに丸め込まれてしまう女性も含め)
ちゃんと彼らには報いが来てるといいな!!!!来るだろうけど!!!!
映像化してほしいなあ
そのときは女性監督に作ってもらいたいです
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著者がアイドルということもありみくるの心理描写が生々しく作品にどっぷりと浸かり込んでいきました。
翔也、はともかくリリアちゃんは途中味方になった!と思ったのにやっぱり敵か!とみくると一緒に騙された?気分になりました。とても面白かったです。
結末はどうなるのだろうと思ったら、人のための仕事をしていて、ひろやんの存在の大きさに気づいたみくるの成長を感じました。
みくるの26歳の誕生日の満月は雲に隠れて見えなかったけど、ちゃんと輝いている。雲が晴れて見つかる時が来るといいなと思いました。
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BiSHのモモコさんが描いた作品
「アイドルになりたい」
小学生の時からずっと夢見てきた友美だが、どこを受けても書類審査で落ちてしまう。
やっと面接まで行けた時、面接官にその体型でアイドルになれるわけない。アイドルをナメてるとバカにされ周りの人たちに笑われた。
少しでもアイドルに近づきたくてメイド〝みくる〟としてバイトをすることになったがなかなか上手くいかず…
やるべきこと、捨てるべきもの、大切にしなきゃいけないものはわかるのに、必死にもがいてる友美に共感できる部分もありました。
愛されたい、周りを笑顔にしたい、独りぼっちになりたくない
そんな感情がリアルで綺麗に表現された作品だなと思いました。また読み直したいです
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元BiSHのモモコグミカンパニーさんの小説デビュー作。
展開が面白いし、どうなるの!?というドキドキ感であっという間に読み終えた。
面白かったけど、ラストが小さくまとまりすぎて、少し拍子抜けしてしまった。最後まで突き抜けて欲しかった気持ちがある。
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アイドルが書く、アイドルになれなかった女の子の話。片親・姉妹間の人間性の差など家庭的・精神的に不安定な女の子が、如何に極端な思考を有しているのかがよくわかる。麻由子の言う「世間的な幸せ」を手に入れられないような異性に縋るあたり、身につまされる思いになった。
そして、確実な「かわいい」を持つ麻由子が、たとえどんなに大変な思いをして生きていても、如何に生きやすそうかもよくわかった。二人への翔也の態度の差、友美が翔也と麻由子の画像を晒した後のSNSの反応…。友美が「二人が(麻由子が)苦しめばいいのに」という思いから動いたこと全て、麻由子が庇われて自分が加害者のように扱われるところも共感できた。(もちろん友美の考えなしに発言するところや、極端すぎる思考、行動が悪いときもあるけれど)
女子ならではの思考やルッキズム、さまざまなところに思考を巡らされる一冊だった。
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アイドルを夢見るには少し歳がいっている友美。メイド喫茶でみくるという呼び名でアルバイトする日々。最低な彼氏、最低な同僚たち、芽生えたかに見えた友情も何もかも信じられない中でのたった1人の信頼が眩しかった。
エピローグでホッとしました。
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『人間の感情はお金になる』
『チャンスはいつだって近くにあるんだ』
『そこにたどり着くまで希望の光を捨てないで』
『私はね、みんなの欲しがるものが欲しいの』
『永遠などないように、今この瞬間の感情もいつまでも存在し続けるものではない』
『正義のヒーローにでもなったつもりだろうか。結局、こいつも裏切者か。どいつもこいつも、何も分かってない』
『現実なんてこんなものなのかもしれない。一歩外に出たら、こんな風に自分の大切にしていたものなんて、外の世界の人間に、一瞬にして踏みつけられてしまうのだ。だからみんな自分を守ってくれる場所を探すのに必死になっている』
『人はみんな自分のために生きている…でも、誰かの生きがいになれたり、誰かのことを笑顔にできるのって素敵じゃないですか』
BiSHモモコグミカンパニーによる小説デビュー作。
アイドルになる夢が諦められないままメイド喫茶でバイトする友美。SNS、裏切り、DV、妬み、失望。でも人は救われる。
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表紙画からは想像出来ない内容でした。
後味は悪くない終わり方ですが、人間の見たくない部分、依存•狂気等々生々しく表現されてます。
これは、、、アイドル作者と侮ってはいけません。ただ好き嫌いが分かれると思います。