あらすじ
代々引き継がれてきた神聖な武器“宝具”を受け継ぐ者が皇帝に即位する「龍貴国」。その宝具を皇太子が継承する成人の儀で、若き宝具師・硝飛は宝具を偽物だと指摘した。儀式は中断。だが、証拠を示せなかった硝飛は投獄された。一方、宝具を管理していた名家の公子である林迅もまた、一族を守るために宝具すり替えの犯人を探し出す必要があった。硝飛は幼馴染みである林迅の手引きで脱獄し、二人で本物の宝具の行方を追う。すると国家を揺るがす陰謀と、意外な人物の思惑に辿りついた。自由奔放な庶民の硝飛、カタブツ公子の林迅。家柄も性格も正反対な凸凹コンビが歴史に埋もれた真実を暴く! 最後に玉座に座るのは誰だ?
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Posted by ブクログ
宝具師と覡によって魂魄を継承していく皇帝の宝具を巡るミステリー
主人公がちょっとヒロイン寄り過ぎるけど最後はちゃんとバディものになったし、伏線も沢山あって楽しかったです
Posted by ブクログ
非常によく練られた、読み応えのあるストーリーだった。
正直なところ、最初は「ありがちな王道BL」なのかなとあまり期待せずに読み始めたのだが、読み進めるにつれて独特の世界観に没入していった。
敢えて区分けをする必要はないのだけれど、この物語はどちらかといえばBLジャンルに入るのではないかと思う。が、艶っぽいシーンはもちろん、主人公美青年2人があからさまに「恋愛感情」を抱いたり表現したりするシーンは皆無なので、実は「BL」とも言いがたい。ぴったりな言葉があるとすれば、「ブロマンス」であろう。
表紙を見て判ると思うが、コチラは大人気を博し、いまだにその魅力が語り継がれている華流時代劇「陳情令」や「山河令」を彷彿とさせる世界観となっている。「ブロマンス風」というのも、まったく同じだ。
私はひと頃、「陳情令」や「山河令」にハマったので、余計にこの物語にも惹かれたのかもしれない。
内容としては、美貌の青年2人が山あり谷ありの試練を経て、少年皇帝の怖ろしき素顔や「もう一つの後宮」の謎を暴き、難事件を解決するというものである。
ミステリーについても、最初の方で伏線を用意し、徐々にそれらを回収してゆくという緻密かつ丹念な手法で物語りが進んでゆく。
主役カップルの1人が実は皇帝のご落胤であり、皇位継承者であるというのは、比較的、序盤で容易に想像がついたものの、流石に物語冒頭で描かれた主役たちの幼年時代に登場した道士が彼の母だとは見抜けず、ラストで謎が解けたときには驚いた。
結局、ご落胤である林迅は異父弟に皇位を譲り、相方の硝飛と放浪の旅に出ることになる。何となく続きがあると思わせるエンディングだなと思っていたら、やはり、続刊が出ているようだ。機会があれば、彼らのその後も是非、読んでみたい。
Posted by ブクログ
ニアBL。林迅からの矢印がかなり重い。そして、主人公たる相手は全く気づいてない。序盤、主人公がウザすぎたので苛ついたけど、そこを通り越したら普通に楽しめた。