【感想・ネタバレ】ビジャの女王 (1)のレビュー

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きっぱりした描き方が良い

2022年11月06日

 異国の風を感じる魅力的な歴史ロマンです。
 会話シーンなどで絵面に変化が少ないのがちょっと気になったりしますが、そこも力の抜きどころが分かってるからこそなのかなと思います。ざっくりとした線の中に勘所を押さえた画力が光っていて、特に動物、馬や豹や鳥や昆虫の描写には惚れ惚れします。
 くどくどと演...続きを読む出したくなりそうな場面をきっぱりと端的に描いていて、その思い切りの良さが「やっぱり長年漫画を描いてきた人ってすごい!」としみじみ思わせてくれます。漫画らしい、話を面白くするための嘘も軽やかに散りばめられている感じで、いい加減というより闊達な印象を受けます。続きが気になる!

#アツい #カッコいい

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女性にはキツい描写もある

2022年02月16日

面白かったです。
女性にはキツい描写もあったけど、戦争と略奪はセットだからそういうことだよなあと。
蒙古軍周辺の歴史ってほとんど知らないので、こういうこともあったのかと新たに知る機会も得られてよかったです。
続きを楽しみにしてます。

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面白いのは認めるが

2022年06月29日

モンゴル帝国にインド墨家?
まるで「墨攻」みたいだと思ったら、「墨攻」のマンガ版の作画だった人の作品なのね。

話自体は墨攻に似て、すごく面白い。
イマドキあまり見ない劇画調の絵も、この内容なら合うでしょう。

ただね、歴史を舞台にしているならばもっと時代考証をリアルにして欲しい。

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まず髪型。
モンゴル人は辮髪の系統であり、モジャモジャ頭や長髪はおかしい。

インド墨家というのも調べたが、やはりそんなものは存在していないし、秦の統一以降、墨家の活動は世界中で確認されていない。

アメダバ=アーメダバードではないかと思われる(地図上の場所も一致)が、そもそもアーメダバードは1411年にこの地を都と定めたアフマド・シャー1世の名前に由来するもの(アフマドの都市=アフマダーバード)であり、この物語より150年以上後に成立した都市。

チンギスハンの孫でモンケとクビライの弟でもあるフレグに、ラジンという息子はいない。

乳香はペルシアでは取れないはず。

ビジャ(架空の都市らしい)の宰相(当然イスラム教徒と思われる)が蠅の王ベルゼブブを知っているのも不思議な話。
ベルゼブブの元となる「バアル・ゼブル」の名はイスラムでも読まれる可能性のある旧約聖書由来だが、「ベルゼブル」の名になるのはキリスト教単独の「新約聖書」から。
これをイスラム教徒が読んでいるはずはないし、異教の邪神の偶像をイスラム教国で破壊せず残しているのもおかしい。

という事で、一見時代考証をきっちりやっているっぽいが、実際はほとんどが架空のもの。
少年マンガなどでは(例えば龍狼伝とか群青戦記など)ならどれだけ改変していても違和感はないが、このリアルなタッチとストーリーでの改変はやはり気になり、大きなマイナス。

ただ、繰り返すけど話自体は面白いですよ。
「国名や情勢など史実を参考にしているけど、基本架空もしくはパラレルワールドの話」として読むなら良いと思います。

ちなみにこの作品、「墨攻」はもちろんのこと、司馬遼太郎のデビュー作「ペルシャの幻術師」の影響も受けているように思える。
ペルシアという舞台、フレグの息子がモンゴル側の将軍として出てくる点、攻められた側の統治者が美しい姫であり、モンゴルの将軍に見初められる点など、共通点が多いです。

#エモい #カッコいい #アガる

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