あらすじ
杉原爽香、二十三歳の秋。大学を卒業して古美術店に勤めている爽香に、元BFの明男から突然の電話。在学中から付合っていた中丸教授夫人・真理子が、ホテルで密会中に殺されたという。無実だと言う明男を信じてかくまう爽香だったが、隠れ家から明男が姿を消した直後、第二の殺人が! 登場人物が一作ごとに年齢(とし)を重ね、成長していく人気シリーズ第9弾!
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Posted by ブクログ
大学にいがちな「色々とアレな先生」は『緋色のペンダント』で終わりだと思ったら…。中丸教授は筒井助教授以上のゲスさでしたね。次の巻では出ないことを祈ります。
それから、爽香ちゃんに意外と敵が多いということにも驚きました。これまでの巻で、則子さんはそれほど嫌っていただろうかと疑問に思うところもありますか、爽香ちゃんにどう影響していくのかがこれからの巻で気になるところです。
Posted by ブクログ
爽香シリーズ第9弾、杉原爽香、23歳の秋。大学を卒業した爽香は古美術店に勤めることになる。彼女に元BF明男から突然の電話。在学中から付合っていた中丸教授夫人・真理子が明男と密会中にホテルで殺されたという。明男の無実を信じて、爽香の親友を巻き込み隠れ家にかくまうが、そこから明男が姿を消した直後、第二の殺人が…。爽香シリーズで一番重たい気分になる作品、ある意味で裏切った明男を、見切って捨てる場面があってもおかしくなかった。1996年9月11日発売。
Posted by ブクログ
実際には犯罪行為となるようなことが、小説で書かれていることにやや違和感があります。
いくつかの殺人事件をめぐる犯人隠匿。
男の甘えは、ちゃんとした女性が指示をしないと何ともならないのか。
女性の指示が、男の甘えを助長しているのか。
とても考えさせられる作品です。
いいかげんな人間が、ちゃんとしたことができるためのきっかけと、
ちゃんとした人間が,いいかげんなことをしてしまうきっかけが、
1つのことかもしれないと感じました。
杉原爽香の英断で、結末を迎えます。
どこから、ここまでの構想が涌いてきたのか不思議な話です。
杉原莢香の物語で,一番深刻な巻なので、色は「暗黒」なのだということがわかります。
スタートラインは巻末なのでしょう。
Posted by ブクログ
爽香の周りにどんどん嫌な人間が増えてくる。明男は嘘を言ってまで爽香に頼り、祐子は明男に愛想を尽かしたかと思いきや自分勝手な言動が目立ってくる。極めつけは爽香の義姉の則子。夜分に杉原家を訪ねてきたかと思いきや爽香を実家から出ていかすように要求。その理由も勝手極まりないものであり、爽香の父:成也に一喝される。
あの場面は読んでいて、爽香の両親の性格が良く表現されており、気持ちの中で拍手していた。