あらすじ
いろいろな人が聞くラジオのスタジオから心地よい風を送り出したいと思って五十年。言葉の世界にも結界──すなわち超えてはならないことがある。あるときは結界を踏み越えることで古い価値観が崩れ、世の中を変えてゆく。しかし逆に、時代が変わっても触れてはいけない結界もある。そんな人間と結界のむずかしい関係を考える。
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Posted by ブクログ
小さな文節で区切られているため、全体を通さなければ主題がみえにくいが、小気味いい、と言った感想がいちばんな、テンポ良い感じで楽しかった。読み返したい。
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永さんの耳に残り、心に残った言葉がたくさん収録されています。知らない誰かの、自分とは違う視点が楽しめます。でも共感しちゃうこと、請け合いです。
Posted by ブクログ
読書録「言っていいこと、悪いこと」3
著者 永六輔
出版 知恵の森文庫
p26より引用
“ところが牛を持ち主に返したその日の夜。食事の支度をしてい
たら、肉が届きました。
「先生のお陰で病気が治ったからつぶしました。どうぞ食べてく
ださい」
病気の牛はつぶしちゃいけないんです。”
お寺に生まれ、司会者、作詞家、作家と多方面で活躍する著者
による、人と人との心の距離について考えさせられる一冊。
ヒトの心の踏み込んではいけない部分についてから手を取り合
うことについてまで、穏やかでユーモア溢れる言葉で書かれてい
ます。著者のラジオ放送から印象に残った言葉が集められていま
す。
上記の引用は、獣医さんが治した病気の牛についてのエピソー
ド。畜産に関わる獣医師の方々ならば、多くの方がこのようなジ
レンマを抱えながら仕事をしているのでしょう。それにしても、
治った翌日にお肉にしてしまうというところは、作り話のような
臭がします。
ぎっくり腰等の体験談は、体に気を付けるための参考に良さそ
うです。
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