【感想・ネタバレ】ルース・ベイダー・ギンズバーグのレビュー

あらすじ

汝、正義を追求すべし――「アメリカの宝」と呼ばれた連邦最高裁裁判官の仕事と人生。

アメリカ連邦最高裁史上2人目の女性裁判官であり、2020年9月18日に87歳で亡くなるまでその任を務めたルース・ベイダー・ギンズバーグ。平等の実現に向けて闘う姿勢やユーモアのある発言で国中の尊敬と支持を集め、ポップ・カルチャーのアイコンとまでなった“RBG"の生涯と業績をたどる。
1970年代に弁護士として関わった性差別をめぐる3つの裁判の記録と、連邦最高裁裁判官として4つの判決で書いた法廷意見や反対意見を自身のセレクトで収載。また、長いキャリアと家族生活について語った最晩年の対談と3つの講演を収めた。RBG最後の著作。

目次

はじめに――本書を読む前に(大林啓吾)
序文
謝辞
イントロダクション

第1章 ヘルマ・ヒル・ケイ記念講演
ヘルマ・ヒル・ケイの思い出に
(コラム01 ギンズバーグとアメリカ社会)
対談
(コラム02 ギンズバーグとハーバード)

第2章 弁護士時代
モーリッツ対内国歳入庁長官事件 控訴趣意書
(コラム03 ギンズバーグと弁護士活動)
フロンティエロ対リチャードソン判決 口頭弁論
ワインバーガー対ワイゼンフェルド判決 口頭弁論
(コラム04 ギンズバーグと教育活動・団体活動)

第3章 連邦最高裁裁判官として
ルース・ベイダー・ギンズバーグの連邦最高裁裁判官への指名について
合衆国対バージニア州事件(1996年)
法廷で読み上げられた声明
法廷意見
(コラム05 ギンズバーグと平等)
レッドベター対グッドイヤー・タイヤ&ラバー会社判決(2007年)
法廷で読み上げられた声明
反対意見
(コラム06 ギンズバーグと少数意見)
シェルビー郡対ホルダー判決(2013年)
法廷で読み上げられた声明
反対意見
(コラム07 ギンズバーグとリベラル)
バーウェル対ホビーロビー・ストア判決(2014年)
法廷で読み上げられた声明
反対意見
(コラム08 ギンズバーグと信教の自由・文化戦争)

第4章 近年の講演
ルイス・D・ブランダイスから学んだこと
ジェネシス基金による生涯功績賞授賞式での講演
帰化式典における講演
(コラム09 ギンズバーグと家族)

あとがき
年表 ルース・ベイダー・ギンズバーグの生涯

日本語版刊行に際して(水田宗子)

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Posted by ブクログ

とにかくカッコいいです!

女性のために、
という方なのかと思って読み始めたら、
いい意味でくつがえされました!

性別の概念よりも、
すべての人が平等に。

男女平等と言いながら、まだまだな日本人にこそ、
ぜひ読んでほしいです。

自分のスタイルを堂々と持っている、
好きなファッションをする、
ごくカッコいい女性でした!

0
2023年11月13日

Posted by ブクログ

1.アクティビストと法律家の大きな差
ジェンダーの平等を推し進めるという想いは同じかもしれないが、法律家として法における平等を獲得するにはこんなにも粘り強いアプローチが必要なのかと驚いた。まるで数学の証明問題のよう。

RGBのインスパイアリングな言葉が並んでいる本かと思いきや、そのアプローチは驚くほど論理的で公平で私見が挟まるものでは全くない。

公平さ、は想いだけでは果たせない。

2.法が守るべきものは時代によって変わる
映画ビリーブでも描かれていたが、法によって社会が変わるのではなく、社会は時代によって変わり、それに法がついていくべき。

法は、時代がよりよく変わっていくことの足枷になってはいけない。社会が変わっていることを事実のファクトとして伝えて訴えていく。

社会を動かすのは、私たち。

0
2023年01月28日

Posted by ブクログ

本書は2020年に亡くなったギンズバーグ米連邦最高裁判事の生涯と業績をたどるものだ。
女性がロースクールに入るのが珍しい時代のパイオニア的存在として弁護士、裁判官、研究者としてキャリアを築いてきた。
特に本書では弁護士時代、連邦最高裁裁判官時代に携わった複数の事件の意見書を通じて彼女の平等に対する信念が伝わる。

0
2022年07月03日

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