あらすじ
誰が化け物だったのか――。
繰り返される恐怖。
沼の底から這い出る化け物から逃れるため、亮介はある決意を固める。
だがそれは、新たな化け物を呼び寄せる引き金だった。
黒沼の畔に建つ曾祖母宅に、母、姉、弟と4人で引っ越してきた亮介。黒沼には人を沼に引きずり込む化け物が棲むという伝説を耳にする。はじめこそバカにしていたものの、ある雨の夜、本当に化け物が現れて…。ここに引っ越してきたら、明るい未来が待ってると思っていたのに。姉弟たちに降りかかる凶事。もがけばもがくほど歯車が狂っていく。繰り返される恐怖に翻弄される亮介だったが、やがて元凶に気づき、化け物と対峙することに――。化け物の正体とは、そして亮介が選んだ犠牲と未来とは?
Re°・装画
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ホラー味はあまりない…というかホラー的な意味で怖いシーンはほとんどない。
とにかく男たちと母が不快でしんどい。
結末としてはそこを切り捨てる以外に道はないのかと思うとやるせないけど、とにかくハッピーエンドでよかった…。
Posted by ブクログ
終わりよければ全てよし。
とは簡単に納得できないけれど、とにかく兄弟が無事なこと、井岡以降に痛くて悲しくて絶望的な思いをしなかった世界は良かったような。
お母さんの育成環境には同情するけど、やっぱり数々の悲劇の源はお母さんだと思う。私も。
まさかのパラレルワールド的なお話だとは思わず、途中こんがらがったけど楽しく読めた。
Posted by ブクログ
内縁の夫から虐待され施設で暮らしていた亮介と瑠奈。
夫と別れた母が迎えに来て古い曾祖母の家で暮らし始める。家の傍には底の見えない沼があり「ぬまんぼ」という怪物が現れると言う。
すぐに男に依存し無計画に子供を産む母親。子供が増えるほど生活は苦しくなっていく。虐待の連鎖。
ホラーというより親に翻弄される姉弟の物悲しいストーリーだった。母の台詞とこの終わり方は結構好き。