【感想・ネタバレ】見捨てられた者たちのレビュー

あらすじ

マフィアの息子レオと、銀行員の息子マルチェッロ。かけがえのない友情で結ばれた二人は数奇な運命によって翻弄されていく……。

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Posted by ブクログ

犯罪組織の一員の父を持つレオと銀行員の父を持つマルチェッロ。この二人の数年間の交流とその後の長い年月。育った環境が違う二人が過ごした数年の時間がとても良くて犯罪に手を出したり恋をしたり。その二人がその後どうなっていくのか。二人の父親の生き方が後々まで子どもたちに影響を与えていく。淡々と語られている物語だけれどそれが味わい深いものを与えてもいてとても好みな空気がある。アメリカや北欧などに比べればまだまだイタリアの小説は少ないけれどもっと読んでみたい気にさせてくれる。

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2022年02月01日

Posted by ブクログ

同じ建物に住む同世代の子供らがいて、同性であれば自然に仲良くなる。しかし片方の父は銀行員、片方はやくざ。銀行員の父親はなんとか自分の子供が犯罪者になって人生を間違えないようにと思う。その時は。そして子供らの仲をさくように願うが、むしろ自分からその組織に接触していくという、なんとも身勝手な話なのであった。シンプルで無駄な表記がなく、よみやすかった。なんか、人間って愚かだよね。しかし、その愚かさに気づかないのはもっと愚かなんだよな。

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2023年02月19日

Posted by ブクログ

ギャングの息子と銀行員の息子、全く異なる出自を持つ二人が歩んだ三十年間を描くイタリアの文学作品。帯の惹句にある通り、二人が育む友情物語かと思いきや、銀行員の父親が矢鱈と出過ぎるので、これは一体何ぞや…?と思いながら読み進めていくと、物語の後半で漸く合点がいく。父と息子の関係性も今作を彩る重要なファクターとなっている様だ。二人が辿る数奇な運命は、私的には何処かポール・オースターの小説を連想させる部分もあったりする。原題の「アメリカ人」だとタイトルの意図が伝わり難いので、この邦題が確かに一番分かり易いのかも。

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2022年02月28日

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