あらすじ
ルールを知れば、ビジネスがわかる
歴史を知れば、ルールの見方が変わる!
最強のコミュニケーションツール=「ルール」の
意外な秘密に迫る、知的エンタテインメント!
争いを解決する。ゲームを面白くする。ビジネスを円滑に進める――
われわれの周りには、様々な「ルール」が存在する。
ルールは、誰かがそれを定め、運用していくことで変わり、時代にそぐわなくなると消える、
というライフサイクルを経る。
本書は、そうしたルールの興亡の歴史を知ることで、
その本質を理解し、いまのビジネスにどのように影響しているのかを読み解く
ビジネスエンタテインメント本である。
本書ではビジネスにおけるルールの役割を
「安心と期待感を持たせて信用を維持する」
「創造物の拡散とコントロール」
「ビジネスを広げるための、巻き込みと役割分担」
「企業を成長させるための育成と放任」の4つに分解し、
それぞれについて各章で説明。
インターネット時代におけるルールの変質や、
日本が得意でない「ルールメイキング」にどういうスタンスで臨めばいいのかについてもふれる。
・世の中を大混乱に陥れた、数々のバブル崩壊の教訓とは?
・特許ルールはなぜアメリカでこれほど重視されているのか
・自動車産業創世期、ルールにとどめを刺されたイギリス
・今でも世界を悩ませる育成ルールの各国別事情とは?
・ルールの構造を劇的に変えたインターネットの破壊力の本質は?
など、誰かに話したくなるトピックを交えながら、解説する。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
想像していたものと違っていたが、面白かった。自分が想像していたのは、刑法の変遷だったのだが、どちらかというと、会社法や証券取引、著作権など商取引のルールが中心に書かれていたと思う。さわりでフットボールにおける、サッカーとラグビーの分裂が書かれていたが。
考えにもお国柄が表れるらしく、英国人はコストパフォーマンスを重視、フランス人は劇的なものを好み、中国人はメンツを重視する…その中でアメリカ人は分解好き、と書かれていた。自動車の例をあげていたが製作の工程を分解し、一つの工程を担当させていくことで、均質大量生産が可能になったという話。
精神分析でもアメリカは先進国と言えると思うが、そこにもこの分解好きはよく表れていると思う。スモールステップを積み上げていく、という手法はまさに分解ではなかろうか。
またアメリカはポジションがはっきり決まったスポーツを好む(野球のような)ので、サッカーのようにポジションが流動的なスポーツは好まれないとのこと。私はスポーツに詳しくないので、分からないが、アメリカで観衆が熱狂しているバスケットボールは、私にはポジションが流動的に見えるが違うのだろうか。
Posted by ブクログ
ルール改定からサッカーとラグビーが枝分かれした話や、自動車のルールがどの様にして出来上がっていくか等、色んなルールについてのルーツが学べる本でした。
本の中でも書いてありましたが、ルールはシンプルな方が良いなと改めて考えさせられました。私の職場でも業務に対するルールというものを適時作って運用しているのですが、いかんせん1つのルールに対して余分な肉付けをしているものですから、どんどん複雑になっています。やはり一度整理をしないといけないよなーと思います。
Posted by ブクログ
弁護士である著者が世界に溢れるルールについて様々な角度からルールを変えていった物語を通してルールについて深掘りした一冊。
サッカーやラグビーなどのスポーツのルールからチューリップバブルから始まった経済のルールや特許を中心とする創造に関するルール、イギリスとフランスの自動車に関する考え方の違い、アシストか放任かで分かれるアメリカやイギリスなど各国の企業に対する政策の違い、インターネットの出現によってルールの実体がはっきりとしてきたことなど様々な観点からルールの作られてきた歴史とについて書かれており勉強になりました。
国によっての捉え方の違いや新しいルールを定着させるためにそれぞれの人物がとった行動などは勉強になりました。
古いルールを新しいものにして課題を解決していくことの大切さを学ぶことができました。
楽しい未来像を描けることや破壊者が作ることやルールの形成には巻き込みと役割分担が不可欠なことなど成功の要素も知ることができました。
縛るだけではない楽しい未来を描くことのできるルールこそが社会を発展させることに繋がると読んで感じた一冊でした。
Posted by ブクログ
ルールの歴史書としては面白かった。が、ルールを作る方に回ってみるのが面白くありませんかの流れがもう少し説得力あればもっと面白かったのではないかと。