あらすじ
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日本をリスペクトし、日本人の特質、性格が好きだというザッケローニのこれまでの発言の根底には、日本の武士道スピリットが流れている。
スラムダンクシリーズでお馴染の、「武士道」に造詣が深い遠越段氏が、ザッケローニの言葉と、新渡戸稲造の『武士道』との深い関連性などを解説。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ザッケローニの言葉
・好きな言葉は、イタリア語では「バランス」、日本語では、「サムライ」
・これまでの日本代表は、コンパクトさに欠け、四六時中走り回って疲れてしまうことがあった
・外敵がいないと国は自滅するとの説も強い。しかし、日本人は外敵の存在なくしてまとまれる何かがある。
・知識は英知を得るための手段。知識から英知へ、英知から実践へ。
・コンパクト:「選手同士の距離を縮め」、「後ろは気にせず前を意識して前に向かう」、「常にボールとチームメイトを見て動く体の向き」をせよ
・義(厳格さ)に過ぎれば固くなる。仁(愛)に過ぎれば弱くなる。
・優美は無駄のない動作であるとするならば、優美な作法を常に実践するということは、余分な力を内に蓄えておくこと。
・ザッキの守備法とクライフの勇気と創造的な哲学を吸収し、やり方としては2人の中間にいるような監督。
・明治の日本軍が無敵な強さとなったのは、陸軍はドイツに学び、海軍はイギリスとアメリカに学んだから。
・日本の育成システムは素晴らしい。’:個の育成から戦術へ。欧州では逆。
・「結果を出すことが重要なのは分かる。結果はチームのまとまりを強固にする基本的な要素だ。しかし、結果を出すのは、良いゲームを通してでなければならない。」
・武士道の骨組みを支える三本柱「知恵・仁愛・勇気」武士は本質的に行動の人。
・「正しく成長する」「良いプレーをする」
Posted by ブクログ
予てより、「サムライブルー」というサッカー日本代表の相性に疑問を持っていた。
野球について(≠baseball)は、それが生まれた時代で共有されていた精神性や競技の性質(アウトは死と表現される)を鑑みると、日本代表が「侍ジャパン」を名乗るのは適切だし、だからこそWBCで世界の頂点に立てたのだろうと思う。
一方サッカーはどうだろうか。元々イギリスの下級階層が始めたスポーツである。勝利のためには、所謂マリーシアやサポーターによるブーイング、そういったものも利用するのがサッカーだと考えていた。だから、正義を重んじるサムライの名をみだりに使うべきではないではないかというのが、この本を読むまでの僕の主張だった。
しかし、この本を読む事で、ザックが本気で「武士道」サッカーを貫こうとしている事が伝わって来た。今後は、サッカー日本代表も温かい目で見守ろうと思う。
・日本のは純粋なサッカーだ。しかし本来のサッカーはこういうものであるべきだ。マリーシア(ずる賢さ)があってはいけない。66
・サッカーの強豪国、伝統国のサポーターたちの過激さや“ブーイング”の仕方をマネするようなことはやめたい。日本には日本のサッカー文化があるのだ。80
・森脇「監督はすれ違う度に、ウィンクをするんですよね。」125
・ザッケローニの口ぐせは、「正しく成長する」142
・私の場合は、日本の監督をやるからには、日本に住むと決めました。196