【感想・ネタバレ】アパレルは死んだのかのレビュー

あらすじ

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アマゾン vs ZOZO
ユニクロ vs GAP
1991年に15兆円を超えていた日本のアパレル市場。現在は10兆円と言われている。シュリンクを続ける市場に表れた新たな脅威。さらにグローバル化の波により、強力な敵が容赦なく攻め立ててくる。
そんな中、成長できる企業と縮小を続ける企業の二極化が進む。その差はどこにあるのか。問題はアパレルに限った話ではない。どんな業界、職種にも必要な、時代の変化への対応である。
変らない日本の企業、主体性を持たない個人、持続した対策を打てない行政。これからの社会で生き残るために、もう一度誇れる日本の経済を取り戻すために、私たちは何をすればいいのか。

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Posted by ブクログ

現在のアパレルの状況を鋭く解説

以下、気になったもの

ZOZO
 まずトライという行動の素早さ
 ほかのEC企業との違いは、依頼先から丸投げが可能だったこと。
 ファッションビジネスの最大の課題である「在庫」を持たないこと

GAP
 服の流通革命を起こした先進性。
 北米でGAPの小売店舗閉鎖が相次いでいる。
 そもそも米国全体ではここ数年で、何百軒ものショッピングモールが閉鎖しており、小売業は大きな衰退をしている。
 
UNIQLO
素材の差別化による他社との差別化。
 ヒートテックなど、東レと組み、新たな市場を創造した。
 カイハラのセルヴィッジデニムの提供。
 同じ仕様書で同素材であっても、縫製の良し悪しで製品の”顔”、見栄えが変わる。
 売り場面積の割にSKUが少ない。常時同じ商品を販売するため、1SKU当たりの生産量を多くできる。そのためコストダウンが容易に図れる。
 多少の失敗をむしろ肥やしとしているファーストリテイリング。失われないベンチャー精神が急成長を可能にしている。

アメリカ小売りカンファレンスのテーマ
 ①オンラインとオフライン
  自店の強み弱みを知り、各チャネルを戦略的効率的に使う時代
 ②店舗の新しい役割
  不採算店を閉めるとその地域のオンライン売上も減少する。
  新たな実店舗の役割が必要
 ③DtoC
 ④小売りにテクノロジーは不可欠
 ⑤顧客体験の創造
  顧客が企業やブランドに愛着を持てる。
  「パーソナライゼーション」「オーセンティック」「コミュニティ」
  「最終的に重要なのは顧客とのエモーショナルなつながり。これに勝るものはいまだ登場していない。」

変われない日本企業
 1991年に15兆円を超えていたアパレル市場は、現在10兆円。
 1990年は、調達(仕入)数量11億9600万点に対して、消費数量が11億5400満点。消化率96.5パーセント。ほぼ完売。
 実需用は微減しているにも関わらず、2017年の調達数量は約28億点で、199年の倍以上となっている。2017年の消化率は48.0パーセント。
 1世帯当たりの被服及び履物費と通信費の推移。1991年の支出額は年間約30万2000円。これが2016年には13万9000円ほどと年々減り続けている。
 消費者の判断基準は、ブランドやトレンドでなく、自分自身の価値観になっている。このことを前提にした企業戦略の策定が必要。

革新型リーダー
1.何に対しても「なぜ、どうして」といった疑問を持つ
2.周囲、外界を注意深く観察する
3.分野や文化の異なる人々と交流する
4.広義の趣味、遊びを通して諸々の経験を重ねる
5.発見やアイデアを実際に試してみる

本物である条件(尾原蓉子)
1.模倣品ではなく、その人あるいはブランドが生み出すオリジナルであること
2.クラフトマンシップを持ち、匠の技や優れた技術が生み出す用の美があること
3.誠実・正直であり、真摯に取り組み透明性ある態度を持つこと
4.実生活にあって実質の価値と実用性を持つこと
5.一貫性を持った価値観・哲学で事業が継続されていること

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2022年04月10日

Posted by ブクログ

1990比較。
1.衣服消費金額 50%。
2.衣服流通量200%超。
著者の業界愛が溢れる書。
銀座UNIQLO、GAPの売場視察比較も見所です。
さて、アパレルの未来。
新進気鋭の若手デザイナの台頭です。
彼らに共感する会社がジョイントベンチャーする感覚が必要かもしれません。

0
2019年09月24日

Posted by ブクログ

アパレル産業・業界についてなにも知らないところから最新の事情が学べて勉強になった

特にいまのマンハッタン5番街はスポーツブランドが占めていることと、ビーコンズクローゼットの施策は初耳で面白かった

0
2021年01月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アパレル業界の主要プレイヤーについてまとめた後に今後の展望含めて、著者の意見が書いてある本
前半は主要プレイヤー同士の比較で、あくまでニュースで言われているような内容を書いてある
後半は著者の意見をベースに書かれており、特にアジアの脅威については
昨今言われている通りで、事実を文字にしてくれている
しっかりと受け止めないといけない反面、今後どうしていくかを考えながら読むと良い本だと思う

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2019年07月31日

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