あらすじ
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AIやビッグデータからは、イノベーティブな商品は生まれない!
『イノベーションのジレンマ』で知られるクレイトン・クリステンセン(ハーバード・ビジネススクール教授)の最新作『ジョブ理論』(邦訳版:ハーパーコリンズ・ジャパン刊)は発売されるや、世界中のマーケティング研究者やコンサルタントの間で話題となった。
「ジョブ理論」とは「人はなぜモノやサービスを購入するのか」という命題に対し、「人は自らが抱える課題(ジョブ)の解決のためにモノやサービスを買うのだ」と
顧客の行動原理を深掘りすることの重要性を訴えて、顧客の属性(性別、所得など)のデータ分析に対するアンチテーゼとして注目されている。
本書は、この「ジョブ理論」を初心者にもわかりやすく解説し、マーケティングで実践するための方法を説いた初の解説書である。
マーケティング担当者はもちろん、商品開発担当者や営業担当者なども必読。
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Posted by ブクログ
『ジョブ理論』
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【BtoB企業のジョブ理論とは?クライアントの課題を解決するために知っておくべきこと】
BtoB企業のジョブ理論とは、クライアントが特定の状況下で成し遂げたい進歩を理解し、それを実現させることで契約につなげるという考え方です。クライアントには、外部製品・サービスを導入するうえでの障害や、また導入に関わる意思決定のプロセスがあります。BtoB企業においては、これらをどのように克服するか?が営業成果に影響します。本記事では、書籍『ジョブ理論』から学ぶ、BtoB企業のジョブ理論のポイントを紹介します。
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【クライアントの障害を特定し、解決策を提案しよう】
クライアントが外部製品・サービスを選択しない理由のひとつが「障害」です。障害とは、クライアントが外部製品・サービスに対して感じる不満や不安のことです。障害には、機能性、社会性、感情性の3つの種類があります。
・機能性とは、外部製品・サービスが必要な機能を満たしていないこと。
・社会性とは外部製品・サービスの信頼や実績が劣っていること。
・感情性とは、外部製品・サービスが安全面や安心面で欠陥があること。
BtoB企業は、クライアントが抱えるこれらの障害を特定し、言語化することが重要です。そして、クライアントから「障害を解決できる製品・サービスである」という経営判断を獲得することが求められます。
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【クライアントの意思決定のプロセスを整理しよう】
クライアントから「採用する」という経営判断を獲得するには、クライアントの組織体制、ジョブそしてジョブに対する意見を整理することが必要です。
・組織とは、クライアントの取締役会や稟議申請部門、情報提供部門、利用部門などの関係者のこと。
・ジョブとは、各関係者が成し遂げたい進歩のこと。
・意見とは、各関係者が外部製品・サービスに対して賛成か反対か、または意見付き賛成かのこと。
これらの情報をマトリクス(表形式)にまとめることで、クライアントの意思決定の状況を正確に把握することができます。
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【クライアントのジョブを実現させる価値を伝えよう】
BtoB企業がクライアントから受注するには、クライアントのジョブを実現させることです。これに寄与することが「提供価値」となります。
BtoB企業の営業の役割とは、①クライアントのジョブを聴き出し、②それをどのように実現できるか?説明し、クライアントの理解を獲得することです。
具体的には、貴社製品が競合製品よりも優れているということを、数値や実績だけでなく、クライアントのジョブに沿って説明することも効果的です。クライアントのジョブを実現させることで、クライアントの満足度やロイヤルティを高めることができます。
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【まとめ】
BtoB企業のジョブ理論とは、クライアントが特定の状況下で成し遂げたい進歩を理解し、それを実現させることで契約につなげるという考え方です。
クライアントの障害や意思決定のプロセスを整理し、クライアントのジョブを実現させる価値を伝えることが、BtoB企業の営業成果に影響します。書籍『ジョブ理論』、ぜひ手にとってみるのはいかがでしょうか?
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Posted by ブクログ
・ジョブ理論とは、お客さまが問題解決の為に採用(雇用)するもの
・人は、穴を開けたかったら、ドリルを買う。決して、ドリルだけが欲しいわけではない
・顧客が欲しいのはプロダクトではなく、抱える問題の解決
◾️ミルクシェイクのジレンマ
・顧客インタビューで、顧客のジョブがわかった
・ミルクシェイクを買う顧客は、
①朝の通勤時間の気晴らし買い
②優しい父親の気分に浸る買い、であった
商品購入後のフォローこそ重要
◾️論理的思考の落とし穴
・論理的思考を身につけて、理性的な判断をすればするほど、出てくるアウトプットは同じになる
・ニーズ商品で市場が埋め尽くされた今、ウォンツ商品が大切
◾️イノベーションのジレンマ
・真っ当な判断をすると、新たな破壊的技術より、既存商品の強化に経営資源を注ぐ
◾️ビッグハイア(雇用)、リトルハイア
・購入タイミングはビッグハイア
・使用タイミングはリトルハイア
・顧客生涯価値(ライフタイムバリュー)を考えるとリトルハイアが重要
Posted by ブクログ
ジョブの定義
「特定の状況」で「顧客」が「成し遂げたい進歩」
消極的なジョブ:やらねばならないこと。マイナスをゼロに
積極的なジョブ:やりたいこと。ゼロをプラスに
特定の状況
購買前、購買中、購買後
購買〜使用:ビックハイヤ
使用〜解決:リトルハイヤ
成し遂げたい進歩
機能的 どのように成し遂げたいか
感情的 どのように感じたいか
社会的 どのように見られたいか
イノベーションのジレンマ
真っ当な判断をした結果、新たな破壊的技術よりも既存商品の強化に経営資源を注いでしまう
非顧客
①消極的 スイッチャー
②利用しないと決めた顧客
③市場から距離を置く顧客
ペルソナ作成の流れ
①データソース
②ファクトイド
③クラスター化
④スケルトン作成
⑤ペルソナ完成、都度見直し
顧客生涯価値
ビックハイヤと同じくらいかそれ以上にリトルハイヤへ資源投下が必要
組織の停滞期
人数が多くなると仕事が細分化され、各部署の部分最適になっていく
コンピテンシートラップ
知の探索より、知の深化を進めてしまう
目先の収益を高めるには効率良いため
イノベーションの停滞に陥る
B2Bのジョブ
利益の追求
価値要素のピラミッド
ベイン&カンパニー
Posted by ブクログ
ジョブ理論の入門版
新規事業や新たな事業機会を、どう見つけるか?
ユーザが、特定の状況で成し遂げたいステップをジョブと定義する。
そのステップを後ろ押ししてくれるツールを、ハイヤする。As-IsとTo-BeのギャップをStep By Stepで、フォローすることが、顧客中心のジョブ解決であり、それを我々はサービスとして提供していく必要がある。
Posted by ブクログ
「ジョブ理論」を読んでいたので新たな発見はなかった。
性能の事を訴求するだけでは提供価値を言えていない。そういった視点で広告等が見れるようになるかと。
Posted by ブクログ
「顧客は何らかの課題を解決するために、商品を買う」
まさにその通り。個人的には常に意識しようとしている点だ。
しかし、組織になるとなぜかこれらの点が曖昧となってしまうのだ。
組織にとって分かりやすい「この商品を〇個売って、売上を〇円にする」という点ばかりが強調されてしまう。
顧客にとってはそんなことは全く関係がないのにだ。
顧客は何を解決したいのだろうか。
洗剤を買いたいのではない。衣服を綺麗にしたいのだ。
綺麗にしたいだけか?臭いを取りたいのではないか。
臭いを取りたいのか?染みを取りたいだけではないか。
などなど、掘り下げていくと、本当の顧客の課題が見えてくる。
本書では、顧客の本当の課題を掘り下げるために、「販売後に顧客が製品をどう使用しているか」も大事だという。
通常の企業では、顧客に製品を販売したらそこで終了だ。
その後の様子を追いかけることはまず行わない。
しかし「ジョブ理論」では、そここそが大切なのだと説く。
「その製品によって、顧客はどうやって課題を解決したのか」
(もしくは、解決できなかったのか)
【顧客は、4分の1インチのドリルが欲しいのではない。4分の1インチの穴が欲しいのだ】
正直企業からすれば、ここまで追いかけるのは大変だ。
しかし競争に勝つためには、本当に顧客が求めるものを提供しなければならない。
最近は「モノ消費よりもコト消費」なんて話もあるが、やっぱり根本的には「顧客の本当の課題は何なのか。それをどうやって解決するのか」なのかもしれない。
そこに顧客が共感するストーリーがあればいいのだろうか。
社会が成熟していくなかで、経済が「より高次元」に向かっている気がする。
10年後、20年後に世界はどうなっているのだろうか。
顧客のほとんどの課題は解決されているのだろうか。
個人的には社会的課題は相変わらず解決されていないことの方が多いと思われる。
地球温暖化や、ゴミ処理の問題。食糧問題だって解決されていないだろう。
そういう意味ではまだまだ企業はやれることがある。
視点をどこに捕らえるか。そこが最も重要なのだ。
(2021/7/4)
Posted by ブクログ
提供するサービスを考えるにあたって、
行動の前、最中、後に分解して、
達成してもらいたいことを成し遂げるための
施策をそれぞれにおいて考えること。
この中でもアフターフォローと呼ばれる、
行動の後の部分にフォーカスを当てて、
新たなサービスを考えよう、
達成したいことをジョブと定義して考えよう
というのがざっくりとしたジョブ理論の理解。
そもそもサービスって、
お客の困ったという声から生まれるもの。
当たり前のことと言えば当たり前のことだが、
それを実現するためのプロセスを整理しているのは、
これまでもあったような気がするので、
改めて「ジョブ理論」として考えるきっかけとなった
背景までは理解出来なかった。
【勉強になったこと】
・ジョブ理論は、購買メカニズムを
「購買前」「購買の最中」「購買後」に分けて、
それぞれに対して分析する考え方。
・商品を購入するタイミング:ビッグハイア
実際に使用するタイミング:リトルハイア
リトルハイアにこそ、顧客の要望や不満があり、
それを解決するサービスがこれから求められる。
・不安な状況で新たなサービスのネタを見つけるには、
①自分は常に顧客の成し遂げたいことを探し続ける
と意識して行動する
②人から聞いたことはあくまで参考程度にとどめ、
自分で実際に見て感じてやってみる
③常に最悪のシナリオを想像し、その打ち手を
シミュレーションする
ことが重要。
・顧客が成し遂げたいことを見つける5つの機会
①身近な生活の中
②無消費(考えるのを止めてしまったもの)
③その場しのぎの対応
④出来れば避けたいこと
⑤意外な使われ方
・行動観察、インタビューの手順
①方法を決める
②実行する
③結果を整理する
④整理結果を考察する
・顧客が成し遂げたいことは以下3つの組み合わせ
機能面:こんなことがやりたい
感情面:こんなことが出来るなんて満足
社会面:こんなことが出来ている自分って素敵
・普及理論
イノベーター:3%
アーリーアダプター:13%
アーリーマジョリティ:34%
レイトマジョリティ:34%
ラガード:16%
アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間に
キャズム(溝)があり、この溝を越えて、
アーリーアダプターからアーリーマジョリティに
浸透させることが重要。
アーリーマジョリティまで普及させるためにも、
・先行事例を作ること
・アフターサービス、サポートを充実させること
が重要。良いと思っても実際どうなのかは自分では
なかなか試さないのがアーリーアダプターとの違い。
・組織は大きくなればなるほど、部分最適となり、
サービスのライフサイクル全体を意識して
新たなサービスを考える人が少なくなっていく。
・法人顧客が購入を決める価値要素
①必要最低限の要素
②機能的要素
③ビジネスを行いやすくする要素
④個人的要素
⑤インスピレーション要素