【感想・ネタバレ】十七八よりのレビュー

あらすじ

ある夏、ある少女の「1か月」。
いつかどこかに存在したあらゆる一瞬の堆積が、鮮やかに立ち上がる。
第58回群像新人文学賞受賞作。期待の書き手のデビュー作がついに文庫化。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

第58回群像新人文学賞受賞作。デビュー作。

芥川賞候補『旅する練習』は既読、『皆のあらばしり』は冒頭10頁既読、で本作にいざ挑戦!

あれ?これは乗代さん?文体が既読の作品と全然違って翻訳の直訳文のような文章…という戸惑いを隠せないまま読み進める。

文学好きのある少女(阿佐美景子)の、叔母とのやり取りを軸に置いた他愛のない日常。「少女」は、弟の「姉」であり、叔母の「姪」であり、主語が場面によって変わる上に、文章自体もなかなか独特かつ難解。

家族の前では茶目っ気もあり、教師とのやり取りでは時に大人びていたり、病院の待合では不可解な大人に怯えたり…。少女の日常はありふれた事が次々に起こって時間が過ぎていく。


太宰の『女生徒』を思い出しました。いつの時代も女子の頭の中ではくるくると言葉が生まれるんですね。

高橋源一郎さん、多和田葉子さん、辻原登さんの選評が掲載されています。特に辻原さんの
「この中身のない小説を受賞作として強く推した」というのはとても理解できます。一文読むたびに「才能の塊や…」と感じるんですが、その塊が延々と置いてあってそれを拾っているうちに道に迷わされている読書体験でした。読む人を選ぶ作品ではあると思いますが、面白かったです。

#十七八より #NetGalleyJP

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2022年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

わざと書き落とされている内容が所々あった。読みにくいと思ったが焼肉屋の場面と病院の場面のやり取りは引き込まれるものがあった。

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2022年10月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

十七八って、青春謳歌って言うけれど、実際はもっとおどろおどろしくて、混沌としていたことを思い出させる。

彼女?少女?姉?みたいな文学少女は、こういう方向なんだろうけれど、方向や志向が違ってもきっとこういうことなんだという雰囲気は感じられた。

正直、ずっと頭が晴れる感じはなかったが、やめられない文章だった。

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2022年09月04日

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