【感想・ネタバレ】生命知能と人工知能 AI時代の脳の使い方・育て方のレビュー

あらすじ

これからのAIの時代、私たちの脳(生命知能)とAIの違いを知れば恐れることはない。私たちが豊かで幸せな生活を送るためのヒント満載の「希望の書」。
池谷裕二氏も瞠目。これからの学びの核心がここにある!
「ただの流行に乗った人工知能の本と思うなかれ。知能の本質、脳の本質を鋭く抉る異次元の一冊だ。
『自分』の動作原理に興味のある人は手にとってほしい。生き方のヒントさえ見つかるだろう」
これからますますAIがわれわれの日常生活に実装される時代、私たち人間がこれからも豊かに幸せに生きるためにはどうすれば良いのか?
そのためにまず必要なのは、私たちの脳とAI、それぞれの特質をよく知ること、
そして、私たちの脳の特質を生かした知能=生命知能を成長させることだ。

最新の知見をもとに、生命知能と人工知能の違い、生命知能を支える意識の働きを解説、
生命知能を成長させる脳の使い方、育て方のヒントを提示する。

【本書の内容】
序 章 人工知能化が進む日本社会
第1部 私たちの脳と計算機
第1章 脳という巨大な情報システム
第2章 「進化」から見る脳
第3章 脳は勝手に動く

第2部 知能とは何か
第4章 生命知能を創る
第5章 知能はどう育つか

第3部 知能を支える意識
第6章 意識とは何か
第7章 人工知能は芸術作品を創れるか
第8章 意識が科学と宗教を生んだ

終 章 強い生命知能と豊かな意識を育てるために

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

意識とは何か、に言及した後半が特に面白く、脳の奥深さを味わえた。
常に脳は自発的に活動していて、たくさんの情報の中からわずかな情報を取捨選択して意識を作り出している。それは、全ての情報を処理しきれないからであったり、脳のメカニズムが化学反応による情報伝播•並列処理というところから最適化された仕組みである…というのがなるほどと思った。意識を科学なんかできるのかと思っていたが、言われてみればというところで、意識を作り出すのにも脳内で処理が行われるため処理時間が必要、というところから掘り下げられるものなのだなと。
その他、ラットが意識をもっているのを試す実験など興味深いトピックが満載で、かつ素人でも読みやすい文章になっていて良い本だと思った。

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2022年04月03日

Posted by ブクログ

 日本経済新聞の読書欄でサイエンスライターの竹内薫氏が紹介していたので手に取ってみました。
 「生命知能」「人工知能」「意識システム」等の基礎知識を整理しつつ、意識を高め育てる高等教育のあり方等についても論じた本です。
 私にはちょっと専門的過ぎて理解がついていかないところもかなりありましたが、「生命知能」と「人工知能」との関係性等興味深い指摘も数多く、なかなかに刺激的な本でした。

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2022年09月24日

Posted by ブクログ

エンジニアが書いたものだが、脳科学の観点が比較的わかりやすく書いてあってなかなか面白かった(それでも理解できない部分はあるが)。

AIと脳の構造や機能を対比させることでイメージしやすくなる部分もあるだろうし、特に、生物/生体として化学反応で機能する脳が、実はデジタル的な処理をしているかのようなところが興味深い。

また、音楽と言語に関して脳の特性との関連が述べられるあたりも、斬新かつ鋭い。

全体的に、随所に「なるほどねえ」という記述があり、大変ためになりました。

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2022年06月08日

Posted by ブクログ

人と人工知能の共存について脳科学の観点から考えたい人におすすめ。

【概要】
●脳の動作原理
●知能とは何か
●知能を支える意識
●脳の使い方・育て方のヒント

【感想】
●書かれていることの主体は脳であり、人工知能の話はあまり出てこない。
●生命知能と人工知能の違いが「意識」にあるという。知能と意識を分けて捉えるという考え方に気づかされた。人工知能の次に人工意識の研究の研究がブームになるかもしれないというのは面白い。
●人間と人工知能の共存についてよく言われるが、本書では生命知能と人工知能という言い方をしている。他書と同様に共存を考えていくのがよいと理解できる。
●本書の内容は、終章に要約されている。

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2022年05月14日

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