【感想・ネタバレ】アメリカ副大統領:権力への階段のレビュー

あらすじ

「ナンバー2」から見たアメリカ政治の中枢

アイゼンハワー政権のリチャード・ニクソンからトランプ政権のマイク・ペンスに至るまで、13人におよぶアメリカ副大統領の生身の姿を描いたノンフィクションである。ジャーナリストとして長年ホワイトハウスを取材してきた著者は、存命の副大統領経験者全員やその家族、側近など膨大な数の関係者へのインタビューや資料に基づいて、副大統領職という、これまで見過ごされがちだったが実はきわめて重要なポストの実態を描き出す。とくに経験者による在任中の回想からは、副大統領というポジションの難しさや大統領との関係が生々しく伝わるとともに、アメリカ政治に及ぼした影響の大きさが浮き彫りになる。副大統領公邸である海軍天文台や、「セカンドレディ」すなわち副大統領夫人について取り上げているのも興味深い。
副大統領の視点からアメリカ政治の中枢で繰り広げられる人間関係―ときに熾烈な権力闘争であり、ときに相互協力であり、稀にではあるが友情も育まれる―を解き明かすことで、各政権の意外な一面や政治の舞台裏が垣間見えるだけでなく、現在および今後のアメリカ政治を理解する際の新たな視座を提供する。

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Posted by ブクログ

【副大統領職は、大統領の代役から真のパートナーへと拡大を遂げてきた】(文中より引用)

権力に最も近く、それでいて権力から遠ざけられやすいポジションとも言えるアメリカの副大統領。大統領やその側近との人間関係に左右され続けた普段は目立たぬその役職の歴史を紐解いた一冊です。カーター政権期のモンデール副大統領がキーパーソンだったという意外な事実を知ることができました。著者は、バイデン副大統領(当時)の取材を手掛けていたケイト・アンダーセン・ブラウワー。訳者は、南アジア関係の翻訳も多い笠井良平。原題は、『First in Line: Presidents, Vice Presidents, and the Pursuit of Power』。

モンデール副大統領の意外な功績に☆5つ

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2022年10月04日

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