【感想・ネタバレ】知性の磨きかたのレビュー

あらすじ

知的なものの見方・考え方はどうすれば身につくか~ 多芸多才で知られるリンボウ先生が、学問・読書・遊びの「方法」を愉快に語る。

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Posted by ブクログ

仕事が休みになると、ある種、強迫的にどこかに行かなければとか、遊びに行かなければと思ってしまいがち。あえて余暇は何もしないべき。最も知的な生活というものは、余暇にとこにも行かずに本を読むこと。あるいは何もしないでゴロゴロしてても良い。そのうち何かやりたいことが出てくるかもしれない。それが本当にやりたいことであり、それをやれば良い。

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2024年06月08日

Posted by ブクログ

知性とは知識があることではなく、物事を理解する方法が分かっていることだという主張に強く共感しました。本の読み方や余暇の過ごし方、個人主義的な生き方にまで言及しており、自分が言いたかったことを全て代弁してくれたような思いです。人生の糧となる一冊でした。

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2016年05月28日

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読書録「知性の磨き方」5

著者 林望
出版 PHP新書

P92より引用
“頭のさして良くない人であってもね、何か営々孜々として怠ら
ずに努めれば、必ずそれなりの功績はある。”

目次から抜粋引用
“知性とはそもなんであるか
 良き研究者とよき教育者
 「良い読書」という幻想
 本はすすんで汚すべ
 精神の遊びと個人主義”

 書誌学・国文学者である著者による、学ぶことの愉しみについ
て記した一冊。
 知的であるということについてから歌を歌うことについてまで、
読者に語りかけるような文章で書かれています。

 上記の引用は、本居宣長の著作を引用しながら学びについて書
かれた項での一文。学問を目指す人には、とても希望を与えてく
れる一文です。学問を目指していなくても、自分の無力さを嘆か
なくてよくなりそうなので、私にとってもいい慰めになる一文で
す。
 何事もさっさとやめてしまうことなく、続けて生きていくこと
で、つまらないことでも面白くなるかもしれません。結果が出る
までが長いので、焦らずゆっくりと取り組みたいものです。

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2013年11月06日

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安っぽいタイトルなんだけど、読書の意味、本と個人の関わり方についての見解に共感。
・個人の内発的な動機による読書。
 内的動機がないのに、意味や価値を押し付けても本はその  人の人生の楽しさとして、位置づけられない。
 その人にとっての意味が必要
・ダニエル・ぺナック読者の権利10箇条
1.読まない権利
2.飛ばし読みする権利
3.最後まで読まない権利
4.読み返す権利
5.手当たり次第何でも読む権利
6.ボヴァリズム(本の中のことに染まりやすい)の権利
7.どこでも読んでいい権利
8.あちこち拾い読みする権利
9.声を出して読む権利
10.黙っている権利

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2012年11月11日

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読書の幸福(P100〜P173)

○読書っていうのは、そういうときに、ここにカッコをつけて

強調したいんだけど、「その人にとっての意味」があると思う

んですね。(P105)

○どんなものであれ、そのひとにとってモティベーションがある

のであれば、その本の存在価値はある。(P107)

○内的動機なき読書を押しつけるということはね、こういう

鼻持ちならない人間を育てる可能性すら内包しているといわざる

を得ません。(P111)

○だから、私は、内的動機のないところに、課題図書だの読書

感想文だのというような制度的な形で、やみくもに本を与える

ということは、そういう危険をはらんでいるということを警告

したいんです。無理に与えなければね、そういうつならなかっ

たなとかいうような先入主をもたせる機会もあり得ないわけだ

から、何か内的な動機が湧き上がってきたときにね、自分が求

める本を自分で本棚から掴み出す。そのときを待つべきなんで

す。(P114)



■内的動機を何で作るか、それは「座右の書」に出会うことな

のではないか。



○ダニエル・ペナック『奔放な読書』=「読者の権利十カ条」

第一条:読まない権利

第二条:飛ばし読みする権利

第三条:最後まで読まない権利

第四条:読み返す権利

第五条:手当たり次第なんでも読む権利

第六条:ボヴァリズム(小説に書いてあることに染まりやすい病気)

第七条:どこで読んでもいい権利

第八条:あちこち拾い読みする権利

第九条:声を出して読む権利

第十条:黙っている権利



■とにかく、読書=敷居の高い、面倒くさいものという意識を

払拭してくれる、初級読書にはもってこいの文章。

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2009年10月04日

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昔の人特有の決めつけてかかる口調に少し苛立ちを覚えるのは図星をつかれたと思うからなのか。
「趣味は片手間でやるものではなくプロを超える気持ちでやらないとものにならない」「本をたくさん読んだからといって偉い人なるわけではない」などは何をやっても中途半端で長続きしない私には耳の痛い話だった。

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2022年08月26日

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・二元論の恐怖
 →読書する人は頭が良くて、読書しない人は頭が悪い、といったゼロサム考え方
  ・読書を否定するものではない
  ・読書に絶対性を求めることが問題
  ・教養があっても悪い奴は一杯いる

・読書よりセックスの方が大事
 →読書なしでも生きられるが、セックスしなかったら人類が存続しない(笑)
  ・これくらい肩の力を抜いた生き方が好き

・読書しても人間的に偉くなるわけじゃない。その人に対して何か力を与えるもの。
 

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2019年06月29日

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日本エッセイスト・クラブ賞と講談社エッセイ賞を受賞しているエッセイストにして、絵画、音楽、文学、書誌学も手掛けるリンボウ先生が、「知的生活」のノウハウを語ったものである。
リンボウ先生はまず、「知性」とは、外の世界と「主体的に」かつ「客観的認識をもって」交わっていくための「方法」のことであり、「知性」のある人とは、そうした「方法」を身につけていることであるという。換言すれば、たくさんのことを知識として知っているということではなく、学問の方法を身につけているということである。
そして、その「知性」を磨くための方法を、学問、読書、遊びの3つの側面から、ハウツー本的なトーンではなく、エッセイ風に綴っている。
以下は、本書の主題に限らず、私が強く共感した部分である。
◆福沢諭吉の『学問のすゝめ』は、学問について考えるときに「これを読まずして、学問を語るなかれ」と言える名著であり、そこで説かれている通り、社会のあり方の根本は、一人ひとりがどれだけ自分自身の志として勉強をするか、すなわち「私の独立」を為しているかにかかっている。
◆読書というのは、ある一時に、その人にとって意味を持つ、即ち、その人に対して、生きていく力とか慰めとか、何らかの力を与えるものである。
◆本は自分で買って読むべきであり、背表紙のタイトルの存在は、その本を読んだ記憶を常にリマインドしてくれる効果があるし、自分が読んだ本が書棚にたまっていくということは、その人の人生の軌跡なのである。(この点は斎藤孝氏も強調している)
◆人との付き合いで大事なことは、仕事でも遊びでも、全幅の信頼関係に基づいて、「個人」として話ができることである。
リンボウ先生は最後に、「私は、決して一つのところに立ち止まらない。いつも何か新しいこと、自分にとっての未知の大陸へと、志向するんです。・・・そして、その忙しい生活に疲れたら、そっと休もうじゃないか。人里離れた山林に隠れて、あるいは古い友人とくだらぬ話にでも打ち興じて・・・」と語っている。
いまだに取り組むテーマを広げ続けるリンボウ先生の、思考と行動のベースがわかる一冊である。
(2005年9月了)

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2016年01月16日

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自分は今やってるぞ!!って張り詰めている時に、間違っている自分を直すきっかけや、安らかにしてくれる本だと思う。
まだ、今やってやるぞ!!って状態ではありませんが、、、、、

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2012年08月29日

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●学問をするということ
研究史と注釈が基本。
・従来の研究はどういうところに目をつけて、どういうことを言っているか。
・観察の対象を一つ一つ細かく見ていく。(例:文学においては言葉の一つ一つにどのようなバックグラウンドがあるか、ということ)

●教えるということ
学生が勉強していることを細かく指導するのではなく、何か独善的な方法に陥ってはいないかをチェックし、修正する。
教えないことが正しいやり方
教わる側は自己流にやっつけるのではなく、まず模倣して寸分違わぬものをつくる

●ピックアップ
大学はモラトリアム=人生の猶予期間、時間をお金で買うところ
本当の趣味にするには、プロになれるくらいでないといけない

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2011年12月02日

Posted by ブクログ

なかなかどうして痛かった本。
 無夜はとても身勝手な教え方をしていたなあと思う。特に某人に。
 知性とは何か。わかっていることを口語調でつづられている。
 無夜は短気だからいい教師ではない。そういうこともわかる。
 よかれと思ってしたことだったけれど、却ってその人のやる気を食いつぶしてしまった。
ういうことに気がつけた。
 そういう点では非常に良い本だった。

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2011年05月25日

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ネタバレ

[ 内容 ]
自分の足で歩き、自分の目で見、自分の頭を使って、主体的に外の世界と関わっていけること。
そしてそのための正しい方法=ものの見方を身につけていること。
そんな「本当の知性」を磨くには一体どうすればよいのか?
多芸多才で知られるリンボウ先生こと林望氏が、学問の愉しみ・読書の幸福・創造的遊びの三つの側面から、その知的生活の全ノウハウを語り尽くす。
楽しく読めて、役に立つ、三日間集中講義。

[ 目次 ]
第1日 学問の愉しみ(知性とはそも何であるか 学問において最も大切なこと 財産としての時間をどう使うか ほか)
第2日 読書の幸福(「良い読書」という幻想 「奔放な読書」のすすめ 本は買って読む、寝ころんで読む ほか)
第3日 遊びは創造(何もしないことの楽しさ 渾然一体となるオンとオフ 面白い仕事、つまらない仕事 ほか)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年04月19日

Posted by ブクログ

林望さんの本は『芸術力の磨き方』に続いて二冊目です。

〈奔放な読書のすすめ〉というのが興味深かった。大人が若者に本を押し付けるから読まない。自分の好きなように本を読んで楽しめば良い。

勉強だと思わずに何もかも楽しむべきである。

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2010年08月31日

Posted by ブクログ

以下に知性を磨くかという議題に対してのハウツー本ではない。あくまで、著者(林望)が「知性とは・読書とは・遊びとは」に対して著者なりの考えを語り口調で述べていく感じ。いろいろと参考になる考え方がのっている。
何気なく手に取ったこの本で初めて著者(林望)を知ったが、地に足の着いた考え方ができている人だなぁという印象を持った。すこしへそ曲がりなところが個人的には好きである。

この本をよんで参考になった(なるほどなぁと思った)考え方をひとつ。
->学問を学ぶ最大の理由は結果としての知識を得ることではなく、過程としての方法論を自分の体に染み付けることである。

このことの具体例が本書に載っている。

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2010年05月20日

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本質は同じであるが、今まで読んできた、そして考えてきたものとは違う視点で「学問」「読書」といったものを捉えていた。
基本的に「放任主義」というか、強制を拒む。ぼくは強制を好むわけではないが、林さんの考え方は初めてみるものであった。

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2010年02月02日

Posted by ブクログ

この1冊は初版が96年なのでちょっと古い本なんですが、なんと
なく手にとってなんとなく借りました。ですがこの本、ものすごかっ
たです!やはり自分とは価値観の違う人だと刺激を受けます。自分
の中ではもう座右の書として仲間入りを果たすレベルまで行ってし
まうぐらいの大ブレイクな1冊でした。

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2010年01月27日

Posted by ブクログ

<感想>
著者が語りかけてくる文章。
最初はあまりにも高い志に抵抗感を抱いていたが、呼んで行くうちに、そうすべきだと納得感が生まれてきた。
いかにも大学教授という感じがした。
知性を磨きたくなった。


<要点>
■まず絶対に1つのことに遭遇しなさい。しかも十年間1つのことをじっくりと修行して、ゆるぎない方法というものを身につけなさい。それによって将来、どういうふうにでも応用がきくから。
○広く浅くではなく狭く深く。というより、簡単な知識よりは方法を身につけることが大切なんだろう。

■方法の例
・今までの人がどうやって研究してきたかトレースすること
・一つの言葉にどのようなバックグラウンドがあるかということを細かく見ていく

■趣味だからといって世界一を目指さなければならない。

■世の中で大きなことを成し遂げる人は必ず忙しい中で何かを成し遂げる。忙しいからといって、それをいいことに、たまには休みをとらなきゃ、なんていって、時間ができたらビールを飲んでひっくり返ったりしているようではダメ。

■内的動機のない読書は、読破することが目的になってしまう。また、読書を強制させるとその著書に対し「おもしろくない」というイメージを持たせてしまう危険性がある。

■本は借りるのではなく買い、家に置いておくべき。本の内容は忘れてしまうが、印象深い本はその本の表紙などをみるだけでなんとなく内容を思い出すモノ。

■論理的に考えれば、寝転がって読むということは、体を楽にして読むわけだから、無用な力を用いずして、ただ目と頭に集中できることになる。このように、読書はできるだけ快い、案楽な、自分のやりやすい方法でよみなさいということ。

■一日24時間しかない時間を有意義に過ごすということは常に自分自身の目的を持っていきること




<実践>
○広く浅くではなく狭く深く知識を身につける

○休みは遊ばなければならないという考えを捨てる。休みは休む。むしろ休みは必要?なにがオン?オフ?

■内的動機のない読書は、読破することが目的になってしまう。また、読書を強制させるとその著書に対し「おもしろくない」というイメージを持たせてしまう危険性がある。
○教育にいかそう

○借りた本で良い本は買う、買う、買う

○細かいことにこだわらず、楽な姿勢で読む

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2010年02月15日

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普遍の方法は、それまでの研究をトレイスすること、一つ一つの言葉にどのよう
なバックグラウンドがあるか細やかに調べること。その上で、どのように解釈で
きるかというのが方法。

雑学

次元とは、空間や図形の広がりぐあいや複雑さを表す。座標概念を作ったデカル
トは、次元は位置を決める個数によって決まるとした。地球表面は、緯度と経度
の二次元。点が動くことのできる軸の数。 平面として入り、脳によって三次元か
。時間とは運動。この宇宙で絶対は光の速度だけ。
世次元立方体テセラクト。端が点が、ゼロ次元、端が立方体が四次元。 フラクタ
ル図形
渇愛によって、乱れが生じる。分からなければ、分かる愛に委ねよう。ある実業
家は、成功するために必要な言葉は、私は困っていない。という言葉

ヤフーはじめメール 日本語文章小論文 商材 商材たち light ビジネス

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2009年10月07日

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学問、読書、遊ぶということについて述べている本。
学ぶということは、方法論を身につけることである。一部の人が本当の学問を修めればよく、あとの人は遊びたいのであれば遊べばよろしい。
最近の若者は本を読まないという批判については、昔と今では大学生の数が違い、「本を読まないような人達でも大学へ行くようになったことを喜ばなきゃいかん」といい、名著なんてものはただの流行だと切り捨てる。
遊びについては、自然を満喫と言いつつデカい車(総じて排気ガス量が多い)でキャンプ場まで乗り付けて、最近はシャワーなんてものまで浴びてたりする。まったくおめでたいことだと戒める。アウトドアやどこかに出ていかなければ、余暇・レジャーではないという流れがあるが、別に家にいてゴロゴロ読書したっていいでしょと、筆者は言う。また、個人主義が利己的であるという考えがまだ残る日本の意識は、変える必要があるというところまで踏み込む。

「方法」を身につけるー丁寧な教育は方法を学ぶ上では妨げになるー自由にし正しい方法で進めたことを認めることで、人は方法を会得する

口述だと、キーワードより文章の方がまとめやすいことを知る。手に取ったきっかけは「読書」をキーワードとするものであったが、内容としては「学問」のパートが一番好きである。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

「人が何か自分の人生というものについて非常に懊悩して、底深い問題意識があって、人生とは何なんだ、己というものは何なんだろう。こういうふうに思ったときにね、たとえばニーチェを読むとか、サルトルを読むとかいうようにして、自分の人生に対する1つの答えをそこへ求めていく。読書っていうのは、そういうときに、ここにカッコをつけて強調したいんだけど、

『その人にとっての意味』があるんだと思う」

→この林望という人、1980年代のイギリスにおける研究生活において多感な日々を送ったためか、世俗にとらわれない自由奔放な考え方をもっていて、中々興味深い。部類の読書好きで、一日中寝転がって読書することが最高の幸せとか言ってる辺り、ちょっと浮いてるんだけどね。でも、自分の仕事を「この地球の小天地に、かすかに息をしていたいということの証し」とか、ニクイことをおっしゃる^^

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この本は、口調が大変きついので
人によってはスローイングブックに
なりえる本だと思います。
何だこいつ、と思う箇所もちらほら。

特に学問のところは
ある種の場所をかなり強烈に
ディスっています。
まあ、うちはそういう系の方は
関係ないので問題ないですが。

どちらかといえば若者向けの本です。
シニアの人は読んだ時点で切れる人続出です。

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2017年01月27日

Posted by ブクログ

リンボウ先生が、「知性の磨きかた」というテーマについて語った3日間の集中講義というスタイルの本。

まず、学問の「方法」ないし「筋道」を、しっかりと身に着けることの大切さが語られます。これなしに知識をつけても、単なる物知りに終わってしまうということです。福沢諭吉の『学問のすすめ』や本居宣長の『うひ山ぶみ』を手がかりに、学問の正道とは何かが考察されています。

そして、そうした学問のスタイルをきちんと身に着けた上で、あとはとことん自由に楽しもうというのが、本書の主張になっています。

著者のリンボウ先生だけでなく、内田樹氏、鹿島茂氏、養老孟司氏といったエッセイの名手たちの著作を思い起こすと、一見軽く書かれているような文章の奥に、学問的な筋道という確かな基礎がかいま見えるような気がします。

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2014年06月24日

Posted by ブクログ

実に読みやすい本である。
文体がしゃべり言葉になっていて、まとめたはなしたものを、
エッセイにしたものであろう。
この人は、1949年生まれ、慶応出身。
わたしと同世代の人で、いっている視点が、結構おもしろい。

今までいわれていることに対して、「そうではない。」と強調し、
違う視点を提示する。おもしろいことである。

する事に対して、知性があるということは、
「主体」がかかわっているかにあるという。
素人の書いた旅行記が、主観的で通俗な「おしゃべり」に終始しているのは、「客観的認識」を基底とする「発見」がないからだ。
それを、知性の欠如という。

知性とは、「方法を身につける」ことである。
なにも教えないで教える。つまり、自分自身で学んでいく。

<知識を教えても仕事はよくならない。方法を教えることにある。
わたしのやっている方法を教えている。>

日本の職人の世界は弟子にいっさい教えないというのが原則である。
親方は、弟子に対してやり方を秘密にする。
むしろできるだけ見せないようにする。
教えない方が、弟子が淘汰され、意欲あるものだけが残ってくる。
教えないで、どれほど隠しても、何とかして親方の技を盗もうというくらいでないとその弟子はのびない。

カルチャーセンタ-は、「学問の促成栽培」にすぎない。
「結果」を教えてくれるしかない。
学問というものは、そのように効率的に遂行されるべきものではない。歩留のわるいものである。

「そんなものばかばかしいから最初からやめとけ」
といわれるが、おびただしい無駄の中に、鉱脈にいきあたる場合がある。

結果と評価の関連

会社の中の仕事でも、きちんと結果を出すところまで努力をして、
そしてその成果が、正当に評価されれば、
どんなことでも決してつらくはないと思うのです。

その仕事の結果が現れて、それがパッと人に評価されたときに、
その長くて苦しい時期も楽しい思い出と変わる。
結果は出したけれども、その結果は少しも評価されないわけです。

まして、失敗したときに、人間は努力したことは、
全て意味のないものとして評価されてしまう。
何のために苦労してきたのか。
という疑問にどう応えるのかということです。
本当に評価されない努力だからおもしろくない。

一人っきりでも平気な独立の気概というものができてくるといじめられなくなる。
日本人の社会というのは、個人主義ということを基本的に認めない。
「個人主義的行動というのは、協調性に欠ける。」とみられている。

遊びと仕事はどこが違うのか

遊びっていうのは、現象的にそれが遊びに見えても、必ずしも遊びになっていない。逆に、仕事に見えても実は遊びだということもある。
それは、個人としての、独立した心の持ちようなんです。
本当の趣味となるためには、プロになれるほどの努力と腕前がなければだめ。

読書の楽しみ

本を読む楽しさを知らない人は、
楽しさがわからないから読もうという気がおこらない。
読もうという気がおこらないから読まない。
読まないから楽しさがわからない。
自分で読んでおもしろかったなあという本が書棚にたまっていくということは、その人の人生の軌跡である。

名著は、時代の流行である。
その時代の問題意識というものが常にある。
「されどわれらが日々」という者も、時代の問題意識が文学化された。

知性のある生活。オトナの気分。
おしゃべりではなく、カンナクズのような言葉ではない。キチンと読者に伝わる言葉がいる。

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2013年02月12日

Posted by ブクログ

講演ノートのようで、読みやすくもあり、分かりやすくもあり。
知性を磨くとは?主観的な表現だ。他者の手助けは必要か?あり。教えるということ、先哲に学ぶことになる。暗黙知は、独学である。読書が身近な方法である。暗黙知=方法を学ぶことは、学問として知識は必要でない。現代風に言えばコーチングである。
遊-自由-知
思想にも栄枯盛衰がある。

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2013年02月11日

Posted by ブクログ

個人主義的、個性を重んじる考え方や集団行動に対する考え方など、共感できる主張が多かった。国語の授業で本を読めばいいという主張は、まさしくその通りだと思った(ダニエル・ペナック「奔放な読書」)。

前半は飛ばし読み。

・池袋リブロの品揃えは志が感じられる。

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2018年10月31日

Posted by ブクログ

文体が好みではないので斜め読み。大学は自由な時間を売る機関だ、という箇所には共感した。趣味はプロなみに鍛えよ、という考えも刺激的。

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2012年09月27日

Posted by ブクログ

本当の知性とは主体的に外の世界と関わっていけること、そしてそのための正しい方法を身につけていること、と説き、学問、読書、遊びという三つの側面から著者の考えを述べた本。
印象に残ったのは以下の二点。

*大学の先生は親切に教える先生はダメで、弟子が方向を誤らないように見ていればいい。良い研究者はそのまま良い教育者である。職人の世界で弟子には一切教えないというのも同じことで、教えるとそこで範囲を形成してしまってそこから伸びない。教えられないとどこまででも行くことができる。

*余暇には遊ばなければいけない、という強迫観念で行動しない。
現象的に遊びに見えても必ずしも遊びになっていないことがある。逆に仕事に見えても実は遊びだったりする。それは個人としての独立した心の持ちようである。

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2011年03月01日

Posted by ブクログ

知性とは。
学問と読書と遊びによって磨かれる?

本人がやりたい事をやりたいようにやればいいんじゃない?
結構軽い本。


読後当時のブログに掲載したコメント。

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2010年09月09日

Posted by ブクログ

学び、読み、遊べ。やはりここでも云われているのは自主性。
知を得るための方法を。そして書物には潔く何でも書き込めと。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

【目的】

【引用】

【感じたこと】

【学んだこと】
本は自由に読む。onとoffの切り替え。
「忙即閑」
精神的な遊びと心得る。

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2009年10月04日

「ビジネス・経済」ランキング