あらすじ
「かれんと付き合ってるって本当?」花村のおばさんから聞かれ、とっさに否定してしまった勝利。誰も傷つけたくなくて、ふたりの関係を守りたくて、ずっと秘密にしてきた。それが間違いだったのか。勝利へ思いをよせる星野りつ子の存在も、かれんには言えなくて。後ろめたいから言えない。言えないからますます後ろめたい。秘密は増殖する。悩み多きシリーズ第8弾。
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Posted by ブクログ
かれんと勝利が付き合っていることが、どうしてかれんが花村家の本当のこどもではないということを知っていることになるのかがわからない。
いとこ同士ですが付き合ってますでいいんじゃないの?
男が年下では頼りないというのはあくまでも外野の意見であって(というか、誰にもまだ言われてないし)、ふたりがいいのならいいじゃないか。
戸籍を観れば簡単にわかる秘密なんだもの、本来ならタイミングを見計らって親の方から話す案件。
かれんがそこまで育ての親に気を遣うのなら、それは親の方が悪いんだよ。
だからと言ってかれんが親を責めることはできないけれど。
だけど秘密を守ることばかりに重点がいって、秘密を守るために傷つける人が増えるのなら、それはやっぱり間違いなんじゃないかな。
私には勝利が誠実には思えない。
いろんなところに気を遣っているけれど、結局誠実ではないと思う。
星野りつ子に何を言われても、「君を好きになることはできない。これ以上つきまとわないでくれ」とはっきり拒絶すればすむ話。
彼女を傷つけるとかつけないではなく、自分が悪者になるかならないかで行動しているんじゃないの?
だから後ろめたいのでは?
かれんに対して不誠実だという自覚があるのでは?
Posted by ブクログ
秘密と嘘は
違うかもしれないけど
どっちも人を傷つける可能性があって
できることならしたくないけど、
どんどん深みにはまっていってしまって。。。
できることなら
そんな関係嫌ですね(-д-`*)ウゥ-
星野さんの気持ちも分かるけど
切ないね(ノω・、)
Posted by ブクログ
今回は『秘密』がテーマだったけれど、嘘をついてそれがどんどん重ねていくことになり苦しんでいくショーリ。優しいだけに考えてた結果嘘をつくことになるわけで…まだまだ若さゆえの悩みで2人の関係に変化があるのはかれんが引越しをして遠距離恋愛になってからかな。星野りつ子は危なげでストーカーになる手前、彼女が次に行動を起こすとしたらちょっと危険な感じがする。
Posted by ブクログ
ここまで星野をボロボロにしてそれでも勝利を追いかけさせるとは…作者、先の展開はあんまり考えてませんね(^_^;)
それにしてもここまで嘘で塗り固めた勝利クン、このあとどうやって収拾つけるんでしょ?想像もつきません。
そしてカレン、誰かのために収入を減らすことはやってはいけない。しかも祖母は結局亡くなる。その後で、まだカレンには長い人生が残っている。そりゃ後悔はしないだろうが、逆に失った物の大きさを知らないだけだ。作者が、安定した生活を捨てて、夢を追いかけて成功したからこんなストーリーが描けるのかもしれませんね。あとがきは普通のエッセイになってました。
Posted by ブクログ
花村のおばさんに、「かれんと付き合ってるって本当?」と聞かれて、息も止まりそうになった。
りつ子のあきらめられない苦しい思いが、花村のおばさんにそう思わせるような言葉を言ったのだ。
話さないでおいてくれると思っていたのに。
丈は、京子から、憧れの先輩とキスなどをしてしまったことを聞き、「それでも自分を好きか」と試されているようで嫌だと言う。
勝利は、りつ子が家まで来て、胸を貸してあげたことをかれんに言えずにいる。
秘密を、話すことが優しさなのか。話さないことが優しさなのか。
話すことには、どこかで「許してもらえるだろう」という期待もあるのだろう。
聞いた側の度量で対応が決まるというのも、たしかにずるい気がする。
同じ作者の「海を抱く」で、同じことをした者でないと赦すことはできないといった内容があったように思うけど、
同じ高さにいないと、本当の意味でわかりあうことはできないのだと思う。
そうでない限り、片方が我慢して受け入れることになる。
そうであるならば、話さずに、苦しさを抱え続けるというのが正当な罰なのかもしれない、とも考えた。
話さないでいられることの苦しさを思うと、また悩ましいところで、正解などないのだろうけど。