【感想・ネタバレ】江戸の女性たちはどうしてましたか?のレビュー

あらすじ

「江戸期はみな性愛におおらかで情愛に満ちていた」――なんてことはなかった!?
「幸せなカップルの営み」も「性暴力」も描かれる「春画」。
江戸期の春画をジェンダーで読み替えると見えてくるものとは。

当時の生理用品を再現し、謎のお香を調合、御呪いも試してみたり……
江戸の性文化を実際に「やってみ」ながら
その背景を探る、令和的探求録。

【江戸期のオナホ、試してみたら、すごかった! 】

・なぜ、セックスのときに「イク」と言っちゃうのか?
・不完全燃焼のセックスを避けるには?
・江戸期のおっぱいはエロくなかったのか?

などなど、今も昔も変わらない「性愛の悩み」を
春画と性典物(当時の性愛マニュアル)に探る!

【目次】
・いまなぜ「春画」なの? わたしたちの「性」を考える春画の世界へようこそ
・江戸期のムラムラするお香は、本当にムラムラしちゃうのか?
・「性器はその人の第2の顔」? 江戸から伝わるアソコと外見の関係
・もし江戸期にコンドームがあったなら? 根拠のない6つの避妊法
・恋をしたら「ねずみのきんたま」を陰干し……? 江戸期からみんな願掛けが好き
・なぜ日本人はキスをするのか? 「キス」を紐解く
・江戸期の生理用品「御馬の折り方」再現し使用してみた
・江戸期もセックスの痛みに悩んでいた――むかしの潤滑剤をつくってみよう
・江戸期に手マンを追求した本がある
・セックスの「イク」とはどこへ行く?――性と死の関係性を添えて
・なぜアソコに締まりの良さを求めるのか?――江戸期の秘薬を試してみた
・相手をメロメロにするには? 江戸期に性のハウツー本が広まった背景
・江戸期のインスタントおもちゃを再現してみた
(ほか)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

この国のジェンダー観や月経、風俗に興味を持ちこの本に出会った。

春画ールさんの実践力、探究心に終始感心しながらも、かなりお勉強させていただきました。

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2024年01月31日

Posted by ブクログ

 江戸期の性の悩みを通して現代と地続きだなと感じるところもあれば、「えぇ…それはどうなの?」となるところもありジェンダー意識の変遷を感じました。
 当時の和合を重視する考えのもとでの発信を考えると、いまのポルノとは違って良いなと思えました。その一方で社会通念なところや男性主観なところは変わっていないのかと残念な気持ちになりました。
 200年で変わったこともあれば変わっていないこともあり、今から先の200年でさらにどう変わっていくべきなのか。当時の性と笑いに触れながら、今の性について考える機会になった一冊でした。

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2024年09月13日

Posted by ブクログ

江戸時代の春画や性典が沢山引用されている本です。知識ゼロで読んでも面白い話が多くって、凄く読みやすいと思いました。
今までは、江戸時代というと、ドラマや映画とかでは偶に出てくるものの、今私が住んでいる現代とは別の世界、という印象が強かったです。
が、この本を読んで、少なくともエロに関する価値観は、今とさほど変わらなかったんだなぁ…という感想を持ちました。言葉遣いは違っても江戸時代の性典に書かれてある内容と全く同じ内容のコンテンツを、現代でも目にしたことある気がしています。
基本となる価値観やコンテンツにさほど違いがなくても、江戸時代と比べると現代は日常生活と性の間にある溝が、広がっているのを感じます。その代わりに細かく趣向や表現のバリエーションを出せるようになっているのかなぁと思いました。
再現や実験も面白かったけど、せっかくならもっと本気で試した結果が見てみたかった…!
江戸時代が身近になる一冊でした。

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2022年02月27日

Posted by ブクログ

江戸時代の性事情を春画をベースに多くの文献から読み解いているのでとても分かり易く読めました。時代劇とかでしか触れることのない江戸の人々が現代の私達と同じ事で悩んでいたんだなと思うとその距離感が一気に縮まりました。

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2022年05月24日

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