あらすじ
人類の希望は、遥か11.9光年の彼方――。たったひとりの冴えた相棒と、謎の解明に挑む!2021年アメリカでの発売以来、NYタイムズをはじめ様々なベストセラー・リストに挙がり、ライアン・ゴズリング主演で映画化が進行中の、ファースト・コンタクトSFの新たな金字塔。
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Posted by ブクログ
ちょっと予想外の展開ですごすぎた。
ロッキーとの親交の深め方も興味深かったけど、どこからこんな発想が出てくるのか、宇宙への夢が広がるいいストーリーだった。
ちょっと古いけど、スタートレックとかの世界。異文化の交流ならぬ、異星人との交流でこんなに胸打たれるなんて驚き。さらにラストの展開が私としてはハッピーでよかった。
Posted by ブクログ
とても良き小説でしたネギ。心がポカポカするネギ~♪小心者の私でも読める小説でしたネギ。
いままで読んだ物語の中で一番かもネギ。
今年のナンバーワンコンテンツねぎ。去年はマインクラフトねぎ。マインクラフトのトリさんかわいいネギ。
映画化されるそうですが、かわいいあの子のお姿と時計が気になるネギ。時計欲しいネギな。
プロジェクト・ヘイル・メアリー、二回目読書に入るネギ。今度はわからなかった用語を調べながら読むネギよ。
今度生まれてくるときは、宇宙一のエンジニアになりたいネギ~憧れネギ~♪
Posted by ブクログ
ロッキー!!グレース博士とロッキーの2人の友情が最高によい。SFで泣きそうになるってあるんだな。ストラッドの歴史観についてのかたり、そして主人公がなぜ冒頭記憶をなくしていたのかの種明かしにいたる流れが上手い。映画化されたら観に行こう。
Posted by ブクログ
大変面白かった。
後半はどんどん読み進めてしまったし、最後は読み終わるのが勿体無く感じてしまった。
異星人のロッキーとの掛け合いがとても面白い。
主人公にもロッキーにも作者の性格が反映されているんだろうけど、登場人物を好きになれる本って読んでて楽しいですね。
映画化も進んでいるみたいなので、どのように映像にされるのか楽しみです。
Posted by ブクログ
光を取り込んで成長する生命体アストロファージにより、太陽、そして地球の危機だ。
だがアストロファージが通ったのに無傷の惑星タウ・セチが見つかる。そこで人類は、違う銀河系にあるタウ・セチへの調査宇宙船を出すプロジェクト・ヘイル・メアリー、つまりやけっぱち作戦を計画する!
下巻は、地球代表の科学者グレースと、エイド星代表の技術者ロッキーが協力して、それぞれの星の生命体を救うための奮闘記です。自分の星の生命体を救うためにまっしぐら!のグレースとロッキーが気持ちよく読めるし、生命の輝き、人間も異星人も信じられるような爽やかさがあります。ロッキーはかわいいし優秀だし、彼の口調が伝っちゃいそう。「幸せ!幸せ!」「〇〇、質問」みたいな。いや、むしろ流行ってほしいよね。
しかし映画化だと全部CGだよねえ、残念だなあ。
アストロファージ対策には、解決方法を見つけた!⇒ピンチ!⇒対処できた!⇒またピンチ!⇒解決したぞ!…の繰り返しの中で、それぞれの事象に、生命体には窒素が〜、生命体の進化は〜、宇宙と地球及び惑星エイドの時間の相対性理論は〜、こんな条件の元で宇宙船の軌道を保つには〜、と、科学的説明もたくさんあります。私は理解できないのですが、分かる人だったらもっと楽しめるでしょう…。
そしてグレースが喪失していた記憶、地球でなにがあり、自分がどんな役割を果たし、そしてなぜこの作戦メンバーに選ばれたのかも思い出します。おそらくグレースにはあまり思い出したくなかったことも。
しかし読者としては「死ぬこと前提のミッションに参加しているグレースには死にたくないという気持ちがある」っていうのは安心しましたよ。小説しては生き残って欲しいもんね。
そのうえで。
「プロジェクト・ヘイル・メアリー」は人類みんなで協力して行う計画であらゆる方面の素人も専門家も一丸となって協力します。しかし「地球生命体はあと30年しか生きられない」との前提で、地球全体が協力できるか?戦争、奪い合いが横行するのではないか?という疑問も起こります。
それに対しても、地球に残る作戦総司令官のストラッド女史によって語られます。
ついにグレース博士とロッキーはアストロファージ撲滅方法を見つけた。あとはそれぞれの星に帰るだけ。自分の調査結果は地球生命を救うのか、せっかく頑張ったのに地球は戦争で醜い姿になっていないだろうか…。
そして迎えるラスト。
これも小説としては一番いいところなのかもしれない。
あくまでもこの小説のテーマは、地球生命危機対策の科学的なこと、異星生物との交流。すると地球で勃発していたかもしれない戦争やら飢餓は、小説としては範囲が広がりすぎてしまう。
ラストシーンもいい場面。優しく、ちょっとの迷いとたくさんの希望。
Posted by ブクログ
主人公・グレースと異星人バディ・ロッキーを好きにならない読者はいないだろう。
グレースは"良き人"だ。
自ら進んでヘイル・メアリー号に乗ったわけではない。臆病なところも書かれている。それでも人類(もちろん太陽系以外も含む)の利益のため、将来を担う世代である子供たちのため、という動機が根底にあり、ミッションを投げ出したりはしないという確信をストラットに持たせてくれるような道義心のある人物だ。
主人公として納得性のある性格で、飾らない、等身大の人格者。
それは親愛なる隣人・ロッキーも同様であった。
読み進めれば進めるほど、二人に愛着がわいてくる。
二人の間で交わされる異文化コミュニケーションや、たどたどしく訳されるロッキーの口調が、ミッションの複雑さや緊張感の高さとは裏腹に、物語を読みやすくしている。
(物理や科学は全然わからない!宇宙については宇宙兄弟で読んだ!くらいの知識レベルの私でも読めました)
構成もよかった。
序盤は記憶を失った状態から徐々に思い出していく、という構成上、グレースが読者と同じ目線で新たな情報を得たり驚いたりしてくれるので、非常に共感がしやすい。
ロッキーと出会ってからは、掛け合いの楽しさに加え、問題にぶつかっては解決をしていくという実験・科学の醍醐味がたっぷりと詰まっている。
終盤のドラマティックな展開も読みごたえがありました。
ロッキーがエイドリアンと共に過ごせててほっこり。
Posted by ブクログ
1.好きなもの全部入り。
SFに求める難しい科学要素、なにが起こるかわからないドキドキ感、小説に求める表現の良さ、読み味すべてよかった。少年漫画的な熱い展開も好きだし、実は騙されて送り込まれていたというどんでん返し要素も好き、問題を解決していくミステリ的要素も大好き。明確なハッピーエンドも好き。
2.ファーストコンタクト
アストロファージの登場で会話できないタイプの地球外生命体なんだって思ったけど、まさかロッキーの登場で会話できるタイプも出てくるなんて想定していなかた。地球外生命体とのコンタクトにあたり、プロトコルを探るやり取りの面白さはよかった。お互いに科学者であるというコンセンサスを元に会話していく展開はSFの良さが詰まっていた。原子の構成や質量に対してはお互いに理解しているのに、ロッキーが放射線や相対論を理解していない設定であるのも面白い。ヤードポンド法についての言及がかなりあったのは、文化圏における単位系の違いを表現している?
3.熱い展開
人類のために片道切符の宇宙旅行に行くグレース、星を見たことがないのに宇宙旅行に乗り出したロッキー、救済を確保するためにすべてを犠牲にするストラットの覚悟が熱くてよかった。登場人物すべてが問題を解決するために行動していく感じがよい。あらすじを読んだときは孤独なミッションの話と思っていたが、友情要素が含まれていて想定外だった。そしてわかりやすく、明快な希望が見えるハッピーエンドな感じで終わるのも大好き。努力、友情、勝利って少年漫画的な展開いいよね。
4.記憶がなくなると
主人公の動機は本当に人類救済だったのか? むしろ自分の論理を証明するためではなかったか。けれどロッキーとの出会いで、それは“臆病者”から“誰かのためにリスクを取る人間”への成長へと変わっていったのではないか。記憶を失ったからこそ、彼は過去のしがらみを脱ぎ捨てて行動できたのだろう。そう考えると、もし自分も過去を忘れられたら、もっと素直に行動できるのだろうか。
Posted by ブクログ
近年のアストロバイオロジーの興隆をさらに高めてくれるようなワクワクさせるSFだった。地球文明の方が科学は発達しているものの、エリドはエンジニアリングが発達しており、相互に補完できるというのも絶妙だったと思う。主人公は出発前の記憶を徐々に思い出し、それとともに上巻で浮かんだ謎が解き明かされていくのが爽快だった。
結果的に地球の命運は明示的に描かれないが、ハッピーエンドを迎えたであろうことは想像できる。
宇宙船内部での様子は完全に理解できなかったので映像化に期待したい。
Posted by ブクログ
感想は上下あわせてのものです。
太陽のエネルギーを食らうバクテリア通称「アストロファージ」が発見され、数年以内に人類存亡の危機。数光年離れたタウ・セチは星系はそのエネルギー減退がみられない。そこに太陽、ひいては地球の存亡を回避できる鍵があるのでは?と特攻ミッションに挑む。
面白かったんですが、専門的というか科学的は説明の部分はなんとなくで理解して読みました。ややこしいなー。
それを差し置いても面白い。登場人物が、過去話は置いといて、極めて少ないのにいい感じのドラマが。主人公であり語り手のグレースと異星人のロッキーとの交流がもう熱いというかたまらない。そして最後の「助けにきたぞバディ」はしびれますね。自分の未来すべてを投げ出して友を助けにいく、というのはベタながら本当にたまらないです。
Posted by ブクログ
面白い!けど、物理がからっきしだった私には、その言葉はなんだ??今何が起こってるんだ??映像で見せてくれ!!となるシーンが多かった。汲み取れないエッセンスが多すぎるよぅ。
異星人のロッキーとの友情やアストロファージの攻略に協力し合う姿は面白い。読ませる。
ロッキーがまた有能で頼りになるんだ。主人公も異星言語を瞬く間に理解していけるほど有能なので話が早い。
ロッキーの「しあわせ」が本当にかわいいんだよ。
こんなにかわいくて協力的な宇宙人はじめて。
上巻でなぜ主人公が記憶混濁したのかの真相と、ストラッドの手段を選ばない強引な有能さがわかる。でもそれを批判できないのは太陽系の命運を背負い、これから地球で起こる地獄まで予想する賢さがあるからだよね。スケールが違う。
本の後半で、さ、地球に帰って終わりかな、と思ったらもう一捻りあって最後まで飽きさせなかった。
Posted by ブクログ
冒頭から「なぜこの主人公がヘイルメアリーに搭乗してるんだろう?」と疑問だったところ、下巻途中の回想で思ってた以上に凄絶な事情で放り込まれていて納得させられました。
自らすすんで乗り込んだにしては、実際にプロジェクトを自身が遂行するイメージに欠けてるんですよね…。
でも、ある意味その特攻ミッションに参加できるような死を受け入れられる精神ではなく、死にたくない、生きていたい、と言う精神が昏睡状態から無事蘇生したのが主人公だけだったことに説得力と納得感を与えるし、その生きたいを超えて最後ロッキーを助けに向かう決断が感動に繋がるな~と思いました。
映画化が楽しみです。