あらすじ
「男の考えていることはよくわからない」のか?
「感情の言語化」と「弱さの開示」の先にあるものとは?
劣等感、権力欲、マウンティング、ホモソーシャル、処女信仰、ED、DV etc.
見たくなかった自分と向き合った男たちの、切実な「自分語り」の記録。
どうして、男ってこうなのか、と思い続けた。
そんな私も男なので、思うだけじゃなく、
考えないといけないーー武田砂鉄(ライター)
ホモソ大国、ニッポン。
“何かを勝ち得たり他者に与える存在である”ことでしか、
自分自身を愛せないし、他者からも受け入れてもらえない。
そんな恐怖に縛られた男性たちが、
自分の弱さを許せるようになるための指南書
ーー辻愛沙子(クリエイティブディレクター)
男性たちの率直な語りには、怒りや悲しみ、加害者性や被害者性、競争意識や逃避癖、女性蔑視や男性嫌悪、プレッシャーや特権性、優しさや残酷さ、純粋さやしたたかさ、成熟や未熟、計算や衝動、上から目線や劣等感、反省や自己弁護、視野の狭さや懐の深さ、暴力性や愛情など……実に様々な要素が混在しており、表面がつるつるにコーティングされた「一般男性」という存在の内実が、実は複雑で混沌としたモザイク模様になっていたことがおぼろげながら見えたんじゃないかと思う。(本書より)
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Posted by ブクログ
すーごく難しいというか、書きにくい話をこういう風に書ける人、少ない。男もつらいけど、女もつらいのよ、という大貫妙子の歌を頭の中でならしながら読む。
Posted by ブクログ
・男性は感情の言語化が苦手
・human beingとhuman doingがある。前者は感情や欲求、価値観や生理的反応など今ここにあるもの、否定しがたく存在しているものがベースとなる人間の在り方、後者は能力やスキル、資格や肩書き、役割や実績など行為によって得たものの総体として捉える在り方。男性はdoingを重視しbeingを軽視しがち。というのはとてもしっくりきた。同時になぜそうなるのかは気になる。幼少期の育てられ方なら今後は変わっていくのかな。
★いろんな男性の語り。女性の本はたくさん読んできたが男性が内面を語る本を読んだことがないと気づき読んだ。まあ素直な男性の心の動きだなと思いながら読めた。社会のプレッシャーに対しストレス抱えながら生きていく中で攻撃的な一面を持ってしまう(ネット叩き等)人の話はこういう人はたくさんいるんだろうなと感じた。beingを軽視していると絶対に歪みが出る気はする。生産性やコスパ重視してアプリでいろんな女性と肉体関係を持てたけど結果虚しい、みたいな人の話は全く共感できないしなぜそうなるのか。多分たくさんの女性と関係を持てる、モテる実績みたいなのが勲章なのかもしれないけど虚しいなら何の意味があるのか?と思ってしまうけどこれは私がbeing重視だからなんだろう。
別に何かを指南する本ではないけど、著者の方がバイアスかからないようにとの配慮からか各インタビューに対する意見やコメントが少なかったし遠回しな言い方が多くもっと踏み込んでくれればいいのにと思った。あと男性って叶わなかった昔の恋愛に固執しすぎるなと思ったけどこれなんで?