【感想・ネタバレ】サステナビリティ・ガバナンス改革のレビュー

あらすじ

業種や領域を問わず「サステナビリティへのまなざしあるビジネス」が求められる時代。
コーポレートガバナンスも例外ではない。

多様なステークホルダーとの協働のもと、
持続的な企業価値向上に向けて社会的責任を重視したサステナビリティ経営や、
それを独立取締役や取締役会が監督するサステナビリティ・ガバナンスの重要性が高まっている。

一方で、取締役会として何を決定し、どう発信していけばいいのか、
きちんとした知見をもつ企業は少なく、試行錯誤の状態が続いている。

本書はこうしたニーズに応え、「サステナビリティ×ガバナンス」を
構築する意味と実践手法を解説する。

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Posted by ブクログ

書き手によってわかりやすさや具体性に違いはあるものの、総じて日本企業のサステナビリティガバナンスの論点を把握できる内容だと感じた。特に最終章の知財の記事は知財に疎い私でも危機感を感じるものがあった。

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2023年09月10日

Posted by ブクログ

【会社という組織をどう運営するか】
企業のガバナンスについて情報満載の本だった。近年の法制化の流れのみならず、そもそも株式会社とガバナンスは相いれないものであった、という歴史的視点、そして日本国内の動きを世界の動きと照らし合わせて紹介するなど、現在不可欠となっている企業のサステイナビリティ改革の課題に至るまでの流れを把握することができる。
企業経営のコンサルティング会社であるHRガバナンスリーダーズのCEO内ヶ崎茂さんを筆頭に、日本のサスティナビリティガバナンスの現在地と今後の焦点などが論じられる。

英米と比較して、日本の企業は外部からのガバナンスが弱いという特徴があり、それは監督と執行機能の重複が多くみられる「マネジメント型」のガバナンスであるという形でも紹介されている。対して、英米の「モニタリング型」は、CxO制度などを元としたマネジメントチームと取締役会での監督機能の分離がよりみられ、日本国内でもモニタリング型に向けた改革が取り組まれている。また、株主との関係性においても、物いわぬ株主が特徴的であった日本の会社経営は、世界でも受託者責任の規定化や意思決定の透明性が求められる中で変化に迫られている模様。

そしてサスティナビリティガバナンスもこのコーポレートガバナンス改革の流れで、持続的に企業価値を向上させるために求められているものとして考えられる。具体的には、取締役会でサスティナビリティについて議論され、役員がサスティナビリティ課題に責任感を持っていること。機関投資家とのサスティナビリティについての建設的な対話など、サスティナビリティをどう監督していくか、その制度設計のみならず実質化についても触れられている。
後半では、人財・知財の重要性についても、ダイバーシティ、無形遺産という観点から論じられている。

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2024年02月25日

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