あらすじ
毎日あたりまえに使っている日本語。だが、ふと疑問に思うことはないだろうか。
そもそも漢字はいつから日本にあるのか?
「シミュレーション」を「シュミレーション」とつい発音してしまうのはなぜだろう?
「確認させていただいてもよろしいですか」は乱れた日本語なのか?
これまでの絵文字・顔文字とLINEのスタンプでは何が違う?
ことばのスペシャリストが集う国立国語研究所が、国民の抱く素朴だが奥深い疑問に呻吟(しんぎん)しながら出した名回答を厳選。
日本語の教養をこの一冊でアップデート!
●明治時代、犬は「カメ」と呼ばれていた
●漢字のない国にもキラキラネームは存在する
●江戸時代の「おじいちゃんらしい話し方」は関西弁だった
●「クールビズ」が流行って「省エネルック」はダメだったワケ
●「それから」「そして」「それで」はどう違うのか
●「最も~の一つ」は翻訳から定着したことば
●日本語は本当に難しい言語なのか
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
とても面白い。研究者さんたちの知識と考え方に脱帽です。さまざまな角度から日本語を分析していて、否定的な部分がないのも個人的にとても好きなポイントだった。
ネットで調べたら国語研のサイトでもたくさん紹介されているけれど、研究者さんたちへの課金のつもりで本を購入。研究者さんたちがずっと楽しく研究してくれたらと思う。
Posted by ブクログ
国立国語研究所の方たちが、さまざまな質問にわかりやすく答えてくれる。
日本語教師にはもちろん、そうでない人も、これを読んだら周りの日本語がいろいろ気になってしまうのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
2022,12
日本語の様々な疑問に専門家が答えてくれるスタイル
こそあどの定義から〜みという現代の表現まで様々なことに答えていて面白かった
手話にも方言があるんやなぁ
Posted by ブクログ
”眠れなくなるほど”かどうか?はともかく、日本語にまつわる疑問や質問に関する回答を面白く読みながら、知識を深めることができる。一人の筆者ではなく、国語研究所の研究者が、それぞれの立場で答えているのが飽きずに読めていい。「日本語は難しい言語か」という問いに、ドイツ人の研究者が答えている項は特に興味深い。他にも他言語との比較も含まれた構成になっているのは評価すべき点だ。中には「うーん、もう少し詳しい解説がほしいな」と思うところもあったが、総じて明解に書かれており、読んでスッキリ。あとがきにもあるように「正しさ」だけを求めるのではなく、言葉の奥深さを楽しみ、言語生活を豊かにしていきたいものだ。
Posted by ブクログ
また国語に関する本です。
著者が個人じゃなくて、「国立国語研究所」編 となっていて、国立国語研究所とはなんぞや?というあたりも興味深い。日本語がどのように変化してきたか、それって間違った日本語じゃないの?間違ってていいの?間違っている人がどれくらいいるの?などなどの国語のギモンに、研究所の所員がそれぞれ専門知識をもとに答えています。
最近私が個人的に気になっている、過剰に丁寧すぎる言葉遣いについても、なぜそうなるか分析してあって興味深かった。誰かに許可してもらうようなことがらでもないのに、○○させていただきます、などという言葉、最近よく聞きますよね。「このたび私たちは入籍させていただきました」とか。
解説によると、○○させてくださる、という敬語は主語が○○させてくれる相手になるが、○○させていただく、と言えば主語は自分なので、相手に言及しなくて良い。敬語を使うということは、近しい相手と気軽に話す場面やことがらではない、ということだから、直接相手に言及する(触れる)ことなく丁寧に話すには、自分(だけ)を主語にして○○させていただく、と言っておいたほうが無難で都合がよいのだ。なるほど~!納得。
という感じで、いろいろ微妙に不思議だったことや、なんでこんな間違いが起こっている(しかも多い)のかなぁと思っていたことが腑に落ちました。
あと個人的には、夫から「○○なんだけど・・・」と言われてイラっとしてしまうことがあるんだけど(だから何?みたいな笑)、なぜ自分が「・・・けど」と言われて腹が立ってしまうのかよく分かりました。「けど」で終わることで、その先を私に委ね、責任を押しつけようとしてるよね笑。うんうん、そう思ってたよ。だから何?けど、じゃなくてその先も自分で決めてくれないかな?みたいな。
どうも続編もあるらしい!読みたい!
Posted by ブクログ
日本語に関する蘊蓄が満載されています。元号の謎、干支の不思議、ちょっとした言葉選びでの疑問などおそらく少しは考えたことのある日本語に関する疑問の答えがこの本にありました。日本語深いですね。
Posted by ブクログ
面白かったです!
ハンガリーでは、不適切とされた名前は認められない。
日本語のカタカナは意外にすごい発明やと感じたり。
犬がカメって呼ばれていたこととか。戌は犬じゃなかったりとか。
佐藤ですがと電話で言う意味とか。
Posted by ブクログ
国立国語研究所なるものがあるということを初めて知りましたが、答える執筆陣の多さ・幅広さにも驚きです。眠れなくなるほど…というのは少々大袈裟かもですが、ためになって面白いのは間違いないです。最近の日本語に始まり外国の言葉との比較、歴史の中の日本語やら絵文字顔文字スタンプに手話まで出てきて、多角的に日本語を解説してくれます。それぞれの質問に対する答えが長ったらしくないのも読みやすくて良いです。
Posted by ブクログ
ついついこの手の本気になっちゃう。
眠れないは言い過ぎだけど。
…ってみんな突っ込んでる。笑
個人的に一番面白かったのは、ハンガリーには子供の名前は指定リストから選択しなければならないので、それから逸脱した名前をつけようと思うと既にキラキラネームになる…とのこと
Posted by ブクログ
普段、何気なくというか当たり前のように使っている日本語でもふとしたときに疑問に思うことについて詳しく書かれている。少し専門的な部分もあるけれど、ユーモアがそれをカバーしてくれていて、クスッと笑える感じ。とくに面白かった部分は、「日本語は難しい」は母国語を何としているかによって変わってくる、という話の部分。確かに我々日本人からしてみれば日本語は使い慣れているし、SOV型の言語だって同じように感じるだろうけれど、英語などSVO型の文法の言語などにとっては構造自体が違うから難しいと感じる人もいるのであって、結局相対的に答えが変わるというところがなるほど!と思った。様々な方向から物事を見るのは大切なんだとつくづく感じる。
Posted by ブクログ
なかなか面白かった。
特に印象があったのは「いらっしゃいませ」
もとは客引きとして外の人に向けて言われていた言葉だったが、今はお店に入ってから言われる。それはお客さんのこと気付いてますよ、という合図。
たしかに!と思いました。
いらっしゃいの言葉に限らず、日本語はいろいろな意味が隠されている、と思った瞬間でした。
あと、「させていただいてもよろしいでしょうか」は普段使っていたので、最初なぜ日本語の乱れと言われたのか分かりませんでした。
日本語って進化していると考えさせられた言葉でした。
敬語で遠ざかるけれども、相手との関わりを持ちたいという気持ちから許可を求めるような言い方にする。最近、私も若い人と関わることが多くなって、z世代と言われる人たちの考え方に、限りなく近いと思いました。
Posted by ブクログ
面白かった
海外の方が日本語の研究施設にいるのが間口が広くていいなと感じた
確かに、母語話者しかわからないニュアンスもあれば、日本人以外の方が見えることもあるでしょう
Posted by ブクログ
国立国語研究所に寄せられた、日本語についての様々な質問とその回答で構成された本。
質問例としては、「若者ことばの『やばみ』や『うれしみ』の『み』はどこから来ているものですか」、「『ちびまる子ちゃん』のおじいちゃんのような話し方をする人は本当にいるんでしょうか」、「どうして日本語には外来語が多いのですか」等々、読んでみれば「確かに!なんでだろう?」と思うような質問が多い。
上記それぞれのQの回答は本書にあたっていただきたいが、個人的にGood!と思ったのは、「海外にもキラキラネームはありますか。漢字のない国ではどうキラキラさせるのでしょうか。」という質問。
この回答についても、お手数ですが本書をご参照くださいませ~。
Posted by ブクログ
読書家で有名な声優・斉藤壮馬さんがラジオで紹介していたので読んでみた。
日常的に使う日本語の様々な「なぜ?」を解き明かしてくれるので、なるほど!と楽しい発見がある。
Posted by ブクログ
国立国語研究所所属の「日本語のプロ」たちが、寄せられた日本語に関する疑問にアンサーを出していくという構成の本。
日本語や言語全般がテーマの雑学本というテイストが強いが、知らない知識も多くあり面白かった。
「やばみ」の「み」ってなに?
サピア・ウォーフ仮説
「思う」と「考える」の違いは?
日本人が好む語感とは?
こうした種々様々なテーマについて解説される。
過去のに疑問に思ったことがあるものも、まったく考えてすらいなかったものもあった。
ライトな本なので、箸休め的に読める。
Posted by ブクログ
“言葉”に興味があって日本語教師を目指したこともある私にとって、なんだか読みたくなった本。
特に音位転換(シミュレーション→シュミレーション)は私が無意識によくやってしまうことで、その「無意識」の中身を知れると面白い。
思考のツールとして使っている“日本語”の特徴や日本語の世界の切り取り方を知ることで、自分が見ている世界をもう一度捉え直すことができるのが好き。
・日本語の文法は「新語」受け入れに向いている。
・語形変化が少ない分、外来語を受け入れるのが楽であるように思います。
・「単語単体と、文法的機能を表す部分とが分けて表現される」という日本語の文法的特質は、外来語をはじめとする「新語」の受け入れにおいては大きな効力を発揮します。
・発音のゆれ。「ゆれ」とは、ある一つの言語表現が複数の実現形式を持ち、それらが併存している状態を差します。
・発話者が発声を規則的に怠けたり、一定の環境において音の変化が体系的に生じたりすることによって、「発音のゆれ」が生じるわけです。
・「シミュレーション」→「シュミレーション」は、「前後の音が入れ替わる場合」に該当します。前後の音が入れ替わるこの現象は、「音位転換」と呼ばれます。特にこの場合は、別に存在する「趣味(シュミ)」という語の発音に引きずられて、「シュミレーション」と発音してしまったのかもしれません。
・[強弱強弱]の長長構造と[強弱強]の長短構造を好むのは、元号だけでなく、日本語の一般的な特徴です。たとえば、赤ちゃん言葉はマンマ、オンブ、ダッコ、クック、バーバ、ジージのような長短(強弱強)の語と、ポンポンやブーブー、ハイハイ、ナイナイのような長長(強弱強弱)の語に二分されます。
Posted by ブクログ
面白かったー。普段何気なく使っている日本語。こんな風に解説されると“なるほどー!”と手を叩きたくなる。例えば『これ、それ、あれ』。近いもの、中間の距離のもの、遠くのもの•••というだけでなく、「あの時のあれ!」「あの時たべたあれ!これが最高だったのよ」などの使い方。面白いったらなかった。この微妙な使い分けを外国人に説明するのは至難の業で、それはどの言語にも言える“感覚”なんだなーと思う。いやに気になって仕方ない「させていただく」の使い方も、読んでいてほほーとなるものだった。いやー、日本語って難しいねw
Posted by ブクログ
世界には8千近くの口語言語が存在する、と言うが、文字を持った世界はたった400しかないという。日本は特有な「略・絵文字」などを使い、「ナイター」など英語にない日本語なども巧みに使いこなす人種なのだ。(正式な英語はNight Game)今後更なる外来語の利用で日本独特の「日本語」「日本スタイル絵」が増える可能性が楽しみだ。
Posted by ブクログ
語学にちょっとでも興味があればとりあえず面白く読めるであろう一冊。「エンタメ」はなぜ「エンメン」ではないのか、「~度」は「高い」のか「大きい」のか、あたりに興味を引かれ、後半は一気読みだった。ありがとう国語研。略称がNINJALは格好良すぎるぞ国語研。
Posted by ブクログ
皆さんは、令和をどのように発音していましたか?
私は頭高の、"レ"イワでした。もう1つの発音は、平板(やや後ろが上がる感じ?)のレ"イワ"で、この本の中で回答されていた方の印象だと、政府やマスコミ関係者は前者が多く、一般人は後者が多い印象、とのこと。多分、私自身は無意識に、菅さんが「令和」を掲げたときの発音をそのまま使っているだけだと思うのだけど、2+1の3拍の音を持つ2字漢語は頭高になる場合が多いのだとか。へえ~。
と、なると昭和だ。平板発音する人が多いけど、、となるが、これも傾向があって、○和、と言う単語は(平和、温和など)、平板なることが多く、昭和もその1つとのこと。また、標準語の名詞は馴染み度が高くなるにつれ、平板化する傾向があるので、令和も段々と平板化されていくかも、とのこと。馴染み度が高くなるにつれ平板化。なるほどね、B'zもね、"ビ"ーズが正しいけど、ビ"ーズ"って言ってしまう人が多いですよね・・・それはまた別の話か?(^_^;)
Posted by ブクログ
身近にある言葉に関する疑問に対して、分かりやすく回答している。
世界の言葉と日本の言葉について書かれた章が特に面白い。言葉の雑学が増えた。会話の中で出た疑問に、この本のような感じでサラッと答えられたらいいな。
Posted by ブクログ
あれ・それ・これの違いから若者言葉まで、素朴な疑問に専門家の人が理論的答えてくれます。日本語を毎日話しながら、気にしてこなかった使い方の意味を知ることができました。外国語とどのように違うかわかったり、略語には傾向がある事など、奥が深くてでも気取りなく楽しく学べました。まさに教養アップの一冊です!
Posted by ブクログ
国立国語研究所というチームなので
いろんな回答者が書いていて、おもしろい、
あらためて「質問」されると
なんとなく使っていて説明できない日本語が
たくさんあるものですね。
これ、それ、あれの使い分けとか。
他に興味深かったのは
日本人がRとLの発音が苦手なのは
発音のしにくさもあるけれど
その発音が同じでも差し支えなかったから
という話。
逆に濁点がつくと日本語では意味が違ってしまうのに
それを意味の区別に使用しない言語の話者には
その発音の違いが難しいのですって。
Posted by ブクログ
普段使っている日本語をちゃんと分析するとそういうことなのかと、興味深く読めた。
確かにそうだなーと思うところはあったものの、目からウロコとかそういう斬新なものはなく、物足りなさはあり。軽い読み物としてサクッと読めた。