あらすじ
★千葉ロッテマリーンズ監督に就任!(2022/10/8~)
話題のベストセラー、待望の携書化!
大谷翔平・ダルビッシュ有・佐々木朗希のコーチが伝える超一流コーチング
才能を120%引出し、圧倒的成果を出す方法
どうすれば相手のモチベーションを高め、能力を引き出し、高い成果を挙げることができるのか。
メンバーを成長させることができるのか。
この本では、個人の能力を最大限に引き出し、高い成果を挙げる方法を紹介する。
その方法は、「教える」のではなく、自分の頭で考えさせるように質問し、コミュニケーションをとる「コーチング」という技術だ。
本書では大谷翔平・ダルビッシュ有・佐々木朗希のコーチによる、ビジネスパーソンこそ知っておきたい"プロ"を育てる超一流コーチングを紹介します。
★朝日新聞朝刊にて紹介!(2023年6月6日版 「子どもとスポーツ」コーナー)
【目次】
はじめに
第1章 なぜ、コーチが「教えて」はいけないのか
第2章 コーチングの基本理論
第3章 コーチングを実践する
第4章 最高の結果を出すコーチの9つのルール
おわりに
携書化に寄せて
「おまえ以上におまえのことを知っているのは、このチームにはいない。
だから、おまえのピッチングについて、俺に教えてくれ。
そのうえで、どうしていくのがベストの選択かは、話し合いながら決めていこう」
驚いた。コーチからそんなことを言われたことがなかったからだ。
日本では、コーチが自分の尺度で選手を見て、自分の尺度に合わなければ自分がやってきたように修正するのが一般的だ。
アポダカコーチは、僕がどんなピッチングをする投手で、どんなピッチングをやりたいかをはじめに聞いてくれ、その方向性に沿ったアドバイスをしようと考えてくれた。
コーチの仕事は、選手が自分で考え、課題を設定し、自分自身で能力を高められるように導くことだ。
本書のタイトル『最高のコーチは、教えない』には、「指導者=教える人」という常識を覆さないと、
メンバーの能力を最大限に発揮させることはできない、という思いが込められている。
本書では、「教える」のではなく、「考えさせる」僕のコーチング理論と、実践方法を紹介する。
僕が取り組んできたのはプロ野球選手のコーチングだが、これはどのような世界でも通用する手法だと考えている。
部下の指導方法に悩む上司の方や、チームの育成を任されたリーダーのお役に立てば幸いだ。
ぜひお読みいただき、ご自分の世界に変換し、試してみてほしい。
(「はじめに」より抜粋)
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Posted by ブクログ
■学んだこと:コーチングには観ること、代行が大切。
■アクション内容:メンバーを観るための工夫をする。(他の人から聞く、観る場を作る)。面談の前に代行の時間を作る。
コーチングについて、新たな視点で学ぶことができた。
特に、心に残ったのは、コーチングは観ることと代行が大切ということ。
観るための工夫は様々ある。その人の行動、言動を観ることも大切だが、周囲の人から様子を聞く、またその人の行動が見れるような場を設定する。根本にあるのは関心だろう。
また、代行の重要性について語られていた。これも勉強になった。その人の立場になって考えようとすることで、100%は難しくても、50%、60%と近づいていける。
全般的にコーチングはその人に向かう関心、つまるところ愛が重要なんだと学べた。
Posted by ブクログ
吉井さんは和歌山出身なので以前からウォッチしていたのですが、
23年のシーズンはロッテを率いて、ドラマチックな試合あり崖っぷちからの起死回生あり、やはり凄い指導者だなーと思い、
少し前の著作でしたが一冊読んでみました。
プロ野球と会社員とでは世界は全く違いますが、参考になる部分もありました。
コーチは中間管理職、というところは興味深かったです。
以下、印象的だったところ。
・試合後のミーティングではコーチが手帳を出して選手の前に立ち「あの場面の投球は…」と一方的に教えるのは常識だった。選手は深く理解しようともせず「分かりました」と言って終わる。ではなく、コーチが教えるのではなく選手たちだけで試合を振り返させる。試合に登板しない選手を記者役にする。登板した選手には自分を客観的に振り返る訓練になり、記者役の選手は自分が登板しなくても試合のポイントを見抜く訓練になる。(p.11)
・野村監督のつぶやき「ミスは怒らない。本気でなかったり手を抜いた時には怒る。」(p.54)
・指導と育成。指導はスキル・技術・専門知識。育成は心理的・社会的な成長。相手の性格やレベルに応じてオーダーメイドで計画を作る。(p.66)
・課題を設定し成長のスパイラルを作る。課題設定のポイントは、課題を解決するための要素が全て自分でコントロール出来るもので構成されていること。(p.70)
・コーチは答えを言わないよう徹底的に意識。本人の言葉で語らせるを徹底。若い選手から正鵠を射た内容は返ってこない。それでも何度も質問を繰り返し自分の言葉で言わせることに意味がある。(p.84、180)
・プロ意識とは、自分のパフォーマンスを上げるための思考・行動を、全てのことに優先させること。(p.90)
・まず観察、次に質問「何をやりたいか」「どう思っているか」。そして代行。どんな方法がいいか選手になりきって考える。(自分の経験を話すことは代行ではない。)(p.140)
・本人に聞くのではなく周りの選手やスタッフにそれとなく訊く。本人の情報にはバイアスがかかっていることがあるから。(p.145)
・コーチの仕事は殆どがコミュニケーション。強いストレスに晒されるコミュニケーションに耐えられなければ仕事にならない。(p.172)
・目的・目標・課題の違い。(p.189)
・どんな答えが出てきても否定しないこと。自由に考えさせ自由に言語化させる。それによって思考力が伸びていく。(p.200)
・「チームのため」に潜む犠牲の精神。個人が犠牲になっている。チーム・組織は一人ひとりの集合体。個人の成長なくしてチーム・組織は成長しない。(p.220)
・コーチは中間管理職。監督の指示と選手がやりたいことの橋渡し。(p.235)
・1か月のノルマを達成できる人は少なくないが、何年にも亘って達成し続けられる人は殆どいない。だからこそ、それが出来る人はエースと呼ばれる。(p.242)