【感想・ネタバレ】犬の日本史 人間とともに歩んだ一万年の物語のレビュー

あらすじ

洋の東西を問わず、人間にとって最も身近な存在であった犬。犬が唯一の家畜であった縄文時代から、犬狩で追放された平安時代、「犬合わせ」すなわち闘犬が盛んであった鎌倉時代、犬追物がブームになった室町時代、南蛮犬が珍重された戦国時代、「犬公方」まで登場した江戸時代、軍用犬が初めて本格的に組織された近代まで、人間と歩んだ一万年の物語を時代に沿って明らかにしていく。さらに、「犬を食う人、人を食う犬」「海外からやってきた犬」「霊力・呪力・超能力をもつ犬」「犬の先祖は肉食獣」など、日本史上の犬にまつわるユニークなエピソードを多数掘り起こす。また、犬と人の共通の敵・狂犬病の歴史や、立耳・巻尾の理想的な日本在来犬の保存をめぐる話など、犬好きにとってこれだけは知っておきたい情報も満載。犬との関係は日本人の自然観をも映し出すという視点から、上っ面のペットブームに終始しない、日本における犬と人間社会との交流を丹念に描き出す一冊。

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Posted by ブクログ

犬の歴史について知りたくて読書。

犬を中心に日本史を知ることができる。引用資料等が豊富。

興味を持ったのは日本人が犬を食用していた歴史。狂犬病の歴史。いわゆる日本犬についての歴史。

日本人が犬を食べていたという明確な資料や本をあまり読んだ記憶がなかったので勉強になる。現代は、日本人が自覚している以上に敗戦を契機に価値観が大きく本当に大きく変わったんだなと思う。

世界では、いまだに死者を出す狂犬病。昔、昔から存在するのに完治撲滅ができないは不思議だ。

今、多くの人が日本犬と思っているのは狩猟犬であり、日本犬の一部に過ぎない。本来の存在していた街の犬などは絶滅してしまったとすると寂しい。秋田犬の歴史が意外にも浅いことは初耳。

先の大戦で、軍用犬として推定10万匹が中国大陸へ送られて返ってきていないらしい。そうすると今もその系統が中国で生きているとなるのだろうか。

読書時間:約50分

本書は日本領事館大連出張所でお借りしています。有り難うございます。

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2014年12月28日

Posted by ブクログ

さまざまな古い文献から過去の日本における犬の位置づけを把握し、
日本人が犬とどのように付き合ってきたかを紐解く内容。
いかに日本人がペットというものに対して軽薄か
また、血統を守るということについて無頓着かが露呈する。
逆に血統を原点回帰させようという人(団体)については
「日本に純血種がいた時代などなかった」ということを
著者は言いたいらしい。(たしかにそうだ。)

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2009年10月10日

Posted by ブクログ

【読もうと思った理由】
最も身近な動物である犬について知ってみたいと思い、手に取りました。
犬の歴史を知ることで、人の歴史も同時に知れるかもしれない。それくらい、人と犬は密接に共生して来たんじゃないか?と思っています。

【感想】
日本史における犬の役割は歴史が分かり面白かった。ただ、これをきっかけに犬に興味が湧くようなことはなかったかな…。けど読んで良かったです。

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2025年05月17日

Posted by ブクログ

「犬」というと飼うものというイメージが強い。お隣の国である韓国では「食犬」と呼ばれるものも存在するのだが、日本でもかつてはそういった文化が存在した。
日本人と「犬」の関係は一万年の間、切っても切れない関係となったのは言うまでも無いのだが、本書はその関係の深さについて考察を行っている。

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2012年12月24日

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