あらすじ
町を支配する大牧場の後継者、キャル。貧しい羊毛刈り職人の娘、サラ。幼なじみの二人は思春期を迎え、愛し合うようになった。だが、キャルの祖母であるルースが二人の仲を引き裂いた。孫息子には良家の令嬢こそがふさわしいからと。サラはルースの援助を受けて町を出て、医師を目指すことになった。それから十五年後、母の急死により、サラは町に帰ってきた。サラの帰郷を知り、キャルは固い決意を胸に、彼女のもとへ赴いた。祖母が画策したとはいえ、二人の別れがあまりにも唐突だったからだ。キャルは今こそ、その謎を解き明かすつもりだった。■オーストラリアを舞台に、壮大な物語の世界へと誘ってくれる作家、マーガレット・ウェイ。今月は彼女の長編を上下巻で一挙にお届けします。本作は好評だった三部作〈愛と裏切りの大地〉の続編ともなっています。下巻とあわせてお楽しみください。
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Posted by ブクログ
この作家さんの小説は初めて読むのだけど、ストーリィも文章の表現のしかたもHarleっぽくなくて、他の小説もこんな感じなんでしょうか。
関連作の「愛と裏切りの大地」も読んでみたい。
ヒロインとヒーローが無事にハッピーエンドを迎えられるのか、下巻が楽しみ。
Posted by ブクログ
おもしろくて上下巻一気に読んでしまったけど、これはハーレじゃないでしょう。イマージュに期待するのと全然違う。文体も堅めだし(ドロドロした雰囲気が良く出て効果的)、どっちかというとMIRA文庫。
物語の核はヒロインと絶対的な悪役(大姑)との闘い。ヒーローの影が薄すぎてロマンスじゃない。人格者で有能(という設定の)ヒーローなのに、ヒロインと祖母の仲が悪いことも、祖母の性格がキテることも分かっているのに、なぜか嫁姑戦争への配慮が足りなすぎるのは海外でも同じらしい。
この作者の他の作品のように無理に1冊にまとめたりせず、上下巻で出した点は評価。登場人物が多く、それぞれのエピソードがきちんと描かれているので話に深みが出る。