あらすじ
マネジメントは経験でもセンスでもない,フレームワークを実行するのみ
数字の話ばかりで,仲間も自分も疲弊させてしまう。
メンバーを犠牲にして残した成果は,持続性のない,偽物ではないか?
数々の失敗から学び,小さなベンチャー企業を上場まで導いたプロフェッショナルマネージャーのノウハウを一挙公開。
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Posted by ブクログ
・背景説明だけで理解できる層と、業務要件まで落とし込んで説明しないと理解できない層を分ける(ただし指示特化は避ける)
・特に小規模な組織においては経営視点からの成果/評価にコミットする
・ただしメンバーの能力を最大限活かせる業務にアサインすることが重要
急成長を導くマネージャーの型 ~地位・権力が通用しない時代の“イーブン“なマネジメント
・ベンチャー創業者や社内の新規事業担当、あるいは社会起業家などが立ち上げる新しい挑戦=ベンチャーにおいて、彼らイノベーターが生んだ新しいサービスを大きく育てるのはマネジメントの力。それは新しいものをゼロから生む力とは全く異なるもの。その力を発揮し、新しく生まれたサービスを大きく育てるのかマネージャー。
・ベンチャーにおいて、マネージャーは新しいサービスを急成長させるために、目標を立て、戦略を策定し、組織をつくり、人の才能を最大限活用し、そのサービスが持続的に成長するような仕組みを作る。
・ メンバーの主体性を殺すような管理システムではなく、メンバーがそれぞれの才能を活かし躍動しながら、チームとして大事なことがスピーディーに決まって進む仕組みが導入されている。そのようなチームが答えが見えない新しいプロジェクトを急成長へと導く。
■大事なのは「マネジメントの地図」と「それを使いこなす力」
全体像を見渡すとモチベーションが低い出ようとして考えられることがいくつか思い浮かぶ。
・1.チームの役割・目標・意義が定まっていないので、やりがいがなく、モチベーションが低い。
・2.チームの方針・アクションが定まっておらず、何もすることがなく暇なので、モチベーションが低い。
・3.アサイメントが自分の能力や意思を活かせるものになっていないので、モチベーションが低い。
・4.チームにモメンタム(勢い)がないので雰囲気が重く、モチベーションが低い。
・5.評価プロセスにおいて評価に納得できずモチベーションが低い
・6.マネージャーが自分の仕事を見てくれていないのでモチベーションが低い
・7. マネージャーが適切なコミュニケーション支援(ティーチング・コーチング・フィードバック)をしてくれないのでモチベーションが低い。
・8.マネージャーの人間性に共感できないのでモチベーションが低い。
■役割に基づき野心的な目標を掲げる。目標は予測ではない
・目標は確からしい根拠が重要なのではなく、「それを目指すことでチームはどうなるのか、個人はどうなるのか」という点が非常に重要。目標設定する目的は「チーム/個人の力を最大限引き出すこと」。根拠をもって推測された「予測」と「目標」は全く異なるもの。
■能力に関係なく守れることが「ルール」
・相互理解と並んで重要なのが「ルール」。 ルールと言うと、ルールでがんじがらめな組織をイメージしたり、敬遠しがちだ。ただし人が集団で動く以上、最低限のルールは必要。ルールがあるから。いちいち小まめに注意しなくて良かったり、ルールという前提があるからチームメンバー同士が連携しやすいという側面もある。ルールは必要最低限で構わない。必要最低限のルールを設定しそれを徹底的に遵守する。
■チームが動く5つの仕組み
・1. 進捗の可視化。可視化すべき項目は戦略のパートで学んだ「方針・ KPI・ 重要アクションの進捗」となる。チームの重要事項がどのように進捗しているのか、常に見える化していくことがチーム活動の基本となる。この進捗が見えていると、チームメンバーは自分が今どのように動くべきかを自分で判断できる。可視化の方法としては頻度高く更新されるスプレッドシート家で白く KPI であれば dashboard やチャットボット機能を活用してもいいかもしれない。方針・ KPI・ 重要アクションの進捗を常にメンバーが見れる状態にし、チームの最新の状況をメンバーが把握しているような状態にする。
・2.情報共有。チームメンバーやステークホルダーの情報量が同レベルに近づけば近づくほどお互いの思考の質が高まる。 できるだけその状態に近づけるようチームメンバー同士もチーム間でも情報を共有しあう必要がある。情報共有すべきものは、自社内の周知事項はもちろん、競合に関すること、市場に関することなど様々。外部のことに関しては、自分が見聞きしたことや、記事などで仕入れた情報などを共有し合う。
・3.報告。報告とは「相手が知りたいことを相手が求める形式で」伝えるもの。報告はチャットや会議など「受信者が求める形式で」出来る限り効率的に行う必要がある。
・4.議論。議論とはいろいろな意見を交換してそこから自分だけでは生めないアイデアを生むために必要。「1人では生めない解を生む」議論をうまく活用する。
・5.意思決定。チームの活動はこの「決める」という行為の連続で成り立っていると言っても過言ではない。意思決定の仕組みには次のパターンがある。①「誰か」が決める。②「会議」で決める。
■イーブンな関係における「指示」のあり方
・指示をする際、必ず「背景とセットで」指示をする。「なぜその業務が必要なのか」を一言添える。
Posted by ブクログ
ベンチャー企業のマネージャーがチームを効果的に導くための基本的な行動と体系的なプロセスを詳述しています。
現状把握から始まり、チームの役割と目標を再定義し、その達成のために方針、KPI、そして重要なアクションを設定する手順が示されています。
また、チームを最大限に機能させるための体制構築や、メンバーのモチベーションを高める意味の創出、そして絶えず変化する環境に対応するための学習と改善のサイクルの重要性が強調されています。
様々なテンプレートや型が書かれており、生成AI時代のマネジメントとしてその型に合わせて自身のマネジメント方針を評価したり、その型に沿ってマネジメントをしたりなど日々のマネージャーの意思決定にも役立てると想います。