あらすじ
被害者全員、犯罪者。
ストックホルム近郊で発生した凄惨な連続殺人事件。
真の目的を知ったとき、あなたはきっと驚愕する――
スウェーデンNo.1ベストセラー!
国内ベストセラーリスト、6週連続トップ10入り!
ヨーロッパで話題沸騰!
「刑事マルティン・ベックシリーズとミレニアムシリーズに根ざした強烈なデビュー作」De Telegraaf(オランダ)
「完全に予想外。手に汗握るスリラー」Aftonbladet(スウェーデン)
「誰が被害者で誰が加害者なのかを問いかける
残酷な物語」Nordjylland(デンマーク)
ストックホルム郊外で磔にされた男の全裸体が見つかった。
残虐な拷問を受けた被害者は名うての凶悪犯罪者で、局部を切り取られたうえ、“生かされて”いた――。
過去のレイプ被害者の家族による報復か、犯罪組織の抗争か?
捜査を指揮する警部カールと匿名情報を得た記者アレクサンドラ、それぞれが事件に迫るなか、異なる手口で拷問された惨殺体が発見され……。
戦慄の北欧ミステリー!
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
猟奇的な犯罪に対して警察が地道に捜査活動を進めていく第一部の終盤で犯行の真相に迫っていよいよと思わせるが、第二部ではガラリと趣向が変わって犯人が語り手となり最後の犠牲者を追い始めるのだがあえなく返り討ちに遭ってしまう。そして第三部でとうとう真犯人が逮捕目前となるのだが、些細と思われていた証拠により全てがひっくり返る。読みづらい凝った構成こそが肝であることが最後に納得できる作品である。
Posted by ブクログ
2024年1冊目。
長編北欧ミステリということで、期待して読み始めました。
第一部は振り回され系刑事なカールに共感しつつ、事件発覚→捜査→また事件→進まない捜査の繰り返しにやや冗長さを感じる。
刑事メンバーの掘り下げはやや中途半端で、単純にキャラクター紹介としての説明文になっていたのが残念。
第二部のアレクサンドラパートは「親から受けた教育の犠牲者」である彼女、「毒親の連鎖」の問題提起、記憶を失っている描写から信用できない語り手であること、もうひとりの犯人の存在などなどてんこ盛り。
もうひとりの犯人は「整形手術」「警察関係者」のキーワードからわりと早い段階で予想できてしまった。
シーモンとジョディの凸凹コンビが後半にすすむにつれ空気→シーモンがあまりにも小物のまま終わったのが惜しい。
作者の描きたいこと全部のせで、ひとつひとつのテーマが薄まってしまった印象でした。
個人的にはカールにもっと主人公級の活躍をしてほしかったな…
比較するのは無粋かもしれませんが、ピエール・ルメートルやピーター・スワンソンの鮮やかさを改めて実感しました。