あらすじ
“愛のわからないかわいそうな子”そう言われたのは、ある雑誌の相談コーナーに援助交際をしていた事実を投稿したときのことである。夏樹は17歳のときからたくさんの男と寝ていた。好きでもない人、ただの友達、友達の彼氏、よく知らない人。そこに何を求めていたのか。当時の彼女には分からなかった。 27歳となった今、都内の書店で働いている。“愛”を探しに本へ迷い、書店で働くことを選んだ。しかし、今でも人間関係がうまく築けないでいた。寂しさを紛らわすため、既婚者や出版社の営業の男性と付き合い関係を持つ。だが、心の隙間は埋まらない。 ある日、夏樹は店で中年女性の万引きを目撃する。大学教授の妻である彼女の家を訪れた夏樹は、高校生の息子・光治と出会う。学校でのいじめに耐えながら、気丈に崩壊家庭を立て直そうとする光治に、夏樹は強く心を惹かれていく。 援交、いじめ、荒れ、DV、セクハラ、主婦症候群……。現代のさまざまな問題に揉まれながらも、もがき進む力強い小説。
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Posted by ブクログ
単行本でも読んだが、映画化後の文庫化で加筆修正があったらしいので購入。
作中作が『小島小鳥の冒険』(映画パンフ参照)かと思ったけれど、変更なし。
Posted by ブクログ
抱かれているあいだだけ、
誰かに必要とされている気がする、
っていうのわかる気がする。
価値基準が自分じゃなくて他人の中にあるからか
意識がいつもふわふわしていてはっきりしない感じも。
外枠しか存在してないような感じ。
あと、わたしもこの主人公と同じで、いつも
なにか答えが見つかればいいと思って本を読む。
見つからなかったり、
見つかったような気になったりで
今ひとつすっきりしなくて、
でも他のどこかに答えがあるんじゃないか
と思って読み続けていく感じ。
共感ポイントがたくさん。