あらすじ
左手に宿った兄との絆がいま試される!
真犯人を探すため違法ドラッグ密売組織に潜入した岳士に危機が迫る。協力者の彩夏は運命の恋人か、そして左手の兄は〈本物〉なのか?
※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
事故の影響で左手に亡くなった兄の人格が宿った主人公が、殺人事件の容疑者にされてしまい、冤罪を晴らすために闇社会に蔓延るドラッグ「サファイア」の謎を追っていくという物語の下巻。
登場人物が少ないので“錬金術師”の正体はなんとなく分かってしまったものの、そこから二転三転して、展開が読めなくてとても面白かったです。そして後半の兄である海斗の言動の真意にびっくりしてしまいました。最後まで兄としての役目を全うしていてとても感動しました。
兄弟愛があふれる良い作品ですので、是非読んでください。
Posted by ブクログ
伏線回収がしっかりしててスッキリする。
上巻から続きが気になって一気読み出来た。
でも薬物関係と女性関係の辺りがそんなに盛り沢山に必要か?ってくらい描写が多く、ちょっと気になった。
兄弟愛。でも最後がなんだか切なかった。
Posted by ブクログ
後半はずっと海斗に騙されていた。どうすれば岳が左手を切断するのか、どうすれば岳を暗闇の中から救い出せるのか、それをずっと海斗は考えていたんだろう。苦しんでいたのは岳だけでなく、海斗も同じだったと思う。でも、それを岳に悟らせない海斗はやはりかっこよく、完璧な兄だと思う。
Posted by ブクログ
良いねぇ!久しぶりに時を忘れて読み耽ってしまいました。
タイトルのキャッチーさ、内容抜群です。
悲しみを乗り越え大人になる少年。
応援したくなりました。
Posted by ブクログ
上下巻で構成されたうちの下巻。高校生の主人公は事故をきっかけに左手に死んだ兄の人格が宿った。主人公は家出の途中で殺人事件に巻き込まれ、逃亡生活を送る羽目になる。真犯人を探るため危険なドラッグの密売組織に潜入する。
上巻に引き続きスピード感のある展開で、ページを捲る手が止まらない。クライマックスでは期待を裏切らない真相と意外性、文章とは思えない迫力を感じられる。
Posted by ブクログ
シリーズ、下巻。
交通事故で双子の兄を亡くした岳士。
その魂が左手に宿ったが、誰も信じてくれない。
上巻では、危険ドラッグ『サファイア』を巡る岳士、危険な集団スネーク、警察、そして錬金術師の三つ巴・四つ巴の闘いが始まる。
果たして、錬金術師とは誰なのか?
そして、殺された早川の殺人犯とは、誰なのか?
二転三転する真実、どんでん返しが続きます。
最後は、兄・海斗の手紙により、全てが明らかに。
そうだったんですね。
熱い兄弟愛にウルウルです。
Posted by ブクログ
借りたアパートの隣の女性といい関係になり方向性が変わったと思ったら、女がドラッグを持っていた。そしてそれを使い気持ちいい事をする。刑事に捕まり、情報屋としてドラッグの売人の中に入り込んだり真相が段々とつかめて来た!最後は左手を切り落としたが事故として処理され、兄の幻想も無くなりハッピーエンド。
Posted by ブクログ
面白かった!
上下巻を並べてみると、この表紙は秀逸!
事故をきっかけに左手に双子の兄が宿った高校生の物語。
この手の設定は正直あまり好きではありません。
オカルトなのか、本人の幻想なのか、エイリアンハンドシンドロームなのか?
下巻です。
ますますドラッグと彩夏にのめり込んでいく岳士。
さらにドラッグの影響からか海斗と岳士の関係も徐々に変わっていきます。
そして、いよいよ錬金術師の正体が明らかに..
そして真犯人は..
おおよそ想定通り(笑)
下巻ではどんどん伏線が回収されるのであまりコメントできません(笑)
しかし、最後の最後、ぐっと熱いものがこみ上げました。
ドラッグ、セックス、暴力とR指定ばんばんのエンターテイメントストーリでした。
お勧め!
Posted by ブクログ
兄弟愛の王道ストーリー。兄弟として普通の関係、からの仲違い、からの裏切り、でも実は、、、シンプルで良かったが、王道故の先が読みやすい展開。だがそれが良い!笑
Posted by ブクログ
知念さんの神作キタ。。上読み終わってから3時間で一気読みしてしまった。サファイヤ、錬金術師、兄弟の絆、伏線回収含めてラストまで怒涛の展開だった。ラストの展開に思わず涙しそうになるほどの感動とストーリーの精巧性に脱帽だ。サファイアを飲んだかのようなふわふわした感覚になりました。左手に宿った海斗、、、おまえってやつは。。事件の真相も面白かったが、この小説の本質は「どんなにツラい現実も自分の中でしっかりと受け止めて前に進む事、それが過去の自分や別れた大切な人と共に生きていく」ということ。これからの長い人生確実に訪れるであろう自分の大切な人の死、そして自分の死、メメントモリではないが、悲しむだけ悲しみ、その人と共に前を向いている生きていく、、人間という生き物の生き方のエッセンスが巧みに描かれていました。良作スギィ!!
Posted by ブクログ
上巻の続きの感想だけど、やはり想像通りの展開。だが、ガッカリという訳ではなく、こうなって欲しいなと思った通りに物語が進むので、それなりに楽しい。想定外の展開、みたいなものではなく、普通に息抜きに読むのにちょうど良い。
Posted by ブクログ
お馬鹿判断でイライラさせられた上巻、しかし気になって一気に下巻も読んでしまいました。
知念実希人、さすがに上手いなぁ。すっきりまとまります。途中、成田美名子のサイファを思い出してたらまさにそのまんま。サイファ読んでた頃より、薬物抜くのが大変だという知識を得てるので(しかもこの30年位で薬物も複雑化してそう)臨場感もらいました。暴力、性、殺人、薬など盛り沢山なので、学校により中学でも要検討本かも。
Posted by ブクログ
持ち前のボクシングの腕と<左手の兄>海斗の助言で
数々の修羅場を乗り越え、
危険ドラッグ<サファイヤ>を製造する
“錬金術師”と呼ばれる人物の正体に迫ろうとする岳士。
だが、岳士は隣に住む謎の美女・彩夏の魅力に溺れ、
海斗の助言に耳を貸さなくなっていく。
やがて最大の危機が訪れ、
兄弟ふたりの最後の戦いが始まった。
**************************************
二転三転するところが、面白かった。
素直に騙された感がある。
ドラッグ仲間、隣に住む女性、警察官、兄、誰が嘘をついてるのか、裏切ってるのか、どれも当てはまり、考える隙を与えへんぐらい、スラスラと読めた。
最後は、安定の着地点にたどり着いたというのがあるけど、それでも、ドキドキしながら読むことができた。
泣くことはなかったけど、読み終わった後、
あー、この子はまだ高校生やってんなと。
学生にしては、すごい濃い人生を歩んでることに
驚かされる。
Posted by ブクログ
主人公は高校生17歳。
兄を失った事故によるダメージは
確かに重すぎる。
サファイアの奴隷に落ちてゆく弟を
止められない左手。
もどかしくて苦しい。
左手の判断はやはり間違いなかった。
なんて明晰な 天才的な左手なのだw
迷った時は左手に従う。
最後の嘘とは 誰を指すのか?
だとしたらなんて深いんだ、、、
毎回何かしらの違和感も残すけど、
間違いないスピード感。
一気読み必須の知念作品。
面白いに決まってる。
Posted by ブクログ
上巻に引き続き殺人の真犯人を追う展開。弟がサファイアの奴隷になってしまうのを必死で止めようとするが、我慢できずに飲んでしまう。そこから兄弟の対立や隣人の誘惑、危険な半グレ組織への潜入や警察の駒になって行うスパイ業務など様々な危機に巻き込まれていき、その度に兄弟でそれを乗り越えていく。真犯人が分かり現実を受け入れることができていない弟には最後にして最大の危機が迫る。最後は弟を思う兄のやさしさが出ており、とても感動した。真犯人は分かりやすい伏線などが多かったため、当てることができる人も多いのではないか。
Posted by ブクログ
最後にひっくり返されたと思ったらまたひっくり返されました。
最後になって細かいところまでもう一度振り返りながら読みたいと思った1冊です。
まだまだ知念さんの作品は読めていない物が多いので、他の作品も読んでいきたいと思います。
Posted by ブクログ
2024.03.01〜03.02
岳志の思い、海人の思い。どちらも強いが故の結末。
兄弟や家族の愛。重たいからこそ、辛くもあり、そして、大切なんだな。
面白かった。でも、帯にある「感涙必至」は、私にはあてはまらなかったな。
Posted by ブクログ
下巻のスタート時点で主人公は完全にヤク中です。ずるずるとクスリに溺れていくので、読んでてイライラしました。ほぼ最後まで主人公に主体性がない。物語の主人公としては最低の部類だろ。