【感想・ネタバレ】いのっちの手紙のレビュー

あらすじ

《目次》

はじめに 斎藤環

Ⅰ 傾聴/境界
【第一信】斎藤環→坂口恭平様
恭平さんの方法論は、「とんでもない」
【第二信】坂口恭平→斎藤環様
死にたい人に死なない方法を伝えているわけではないんです

Ⅱ 治療/フィールドワーク
【第三信】斎藤環→坂口恭平様
どのくらい「技法」として意識していますか?
【第四信】坂口恭平→斎藤環様
苦しさや悩みには、一〇種類くらいのパターンしかありません 46

Ⅲ 脆弱さ/柔らかさ
【第五信】斎藤環→坂口恭平様
「活動処方療法」の効果を共同で研究してみたい
【第六信】坂口恭平→斎藤環様
今までの人生の中で一番マシだったことを聞いてみます

Ⅳ 自己愛/承認欲求
【第七信】斎藤環→坂口恭平様
相談者とともに欲望を作り出しているようにも見えます
【第八信】坂口恭平→斎藤環様
自分の欲望ってのが、実は一番、どこにもない答えなんですよね

Ⅴ 流れ/意欲
【第九信】斎藤環→坂口恭平様
「所有欲」について、どう考えていますか?
【第十信】坂口恭平→斎藤環様
創造するという行為が、至上の愛よりも強い喜びです

Ⅵ 悟り/変化
【第十一信】斎藤環→坂口恭平様
恭平さんの境地は、幸福であり究極の自由であるように思います
【第十二信】坂口恭平→斎藤環様
人々もまた幸福のことを知っていると僕は確かに感じています

おわりに 坂口恭平

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Posted by ブクログ

ネタバレ

斎藤環さんの勧めるオープンダイアローグにもともと関心があったが、たまたま本屋で見つけた本。
「自殺を減らす」はとても関心のあるテーマなのだけど、坂口恭平さんのことは、この本に出会うまで知らなかった。
環さんが恭平さんに提案して始まった文通の記録(まるで交換日記のようだ)
環さんの問いかけに対して、恭平さんは翌日すぐに返信、しかも一つ一つ丁寧に。
環さんの返信は1ヶ月くらいしてからなのだけど、こちらも恭平さんのことをレスペクトして丁寧に返信というやりとりがまず面白い。

そして内容 
まず恭平さんに驚いた
・1日に多い時は100本の相談電話を受ける
・傾聴しないで、こちらから相手の良いところを探る
・本人が躁鬱病であったが、寝込んでも良くならないので、パステル画や畑仕事をすることにエレルギーを使うことで克服
・うつはエネルギーがない状態とよく言われるが、エネルギーがマイナス方向に向かっている状態だと考える
・絵や手紙を描(書)いている時に電話を受けて、電話が終わったらまた元の作業にもどっている、という切り替えがすごい
・絵だけでなく、4歳から作曲をしていた、早稲田大学で首席卒業したのちアルバイトしている
・作品(パステル画)を環さんがとても高く評価
・生き方が自由で飾らない、自分のことを文章で曝け出すことができる

相談者への対応は、相手への思いやりがある。でも頑張りすぎない
(自分が疲れたりしたら相手に理由を伝えてまた電話して と言って電話を切れる
本当に大変なだった時は、1ヶ月?電話を中断した)
いのっちの電話の一つの良さは、いつも恭平さんが電話を受けて対応していたこと
長らく一人でやってきたけど、一緒にやる仲間をつくってこれから始まるところでこれからどうなるかも興味深い

とにかく恭平さんについて驚くことがたくさんあった。

環さんが多くのことを知っていることも発見
宗教やマインドフルネスのこと(精神科医としては関心がある分野なのだろうけど)、そして映画や美術にも詳しい。
で、マインドフルネスは、その起源は「悟り」でビジネスでの成功とは無縁(逆方向)なはずなのに、ビジネスで重宝されていることに矛盾がある、というのは面白かった。

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2026年03月31日

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