あらすじ
お前は今日から川中歩美だ――少年院を出たその日から、私は財閥令嬢の身代わりとなった。本物の歩美はどこにいるのか? 陰謀が渦巻く中、真相をつきとめようと試みた少女が見たものとは。
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Posted by ブクログ
主な登場人物ほぼ全ての人柄に惹かれた。
最後のページを読むまでどうやってこの本は締めくくれらるのかな~とワクワク感があった。
ちづるさん、素敵!
Posted by ブクログ
大金持ちの孫になりすました少女。
罪を犯した少女だが,
おばあちゃん,ともだちとのやりとりの中で,才能と感性が磨かれて行く。
人として成長していく様を,きもちよく見守ることができれば良いが,
友達の父親の自殺など,さまざまな事件に巻き込まれて行く。
お金持ちの家系の争いの中,本物の川中歩美が最後に登場するかどうかが筋道の絶好調。
映画にしたら面白そうな題材だと思いました。
Posted by ブクログ
歩美ちゃんが潔い。引き際だとか、年不相応なものを持っている。それでも可愛い面があって、赤川次郎の描く女主人公が本当に好みだなぁと思う。強く、たくましく、果敢に戦う。そしてハッピーエンド。読んですがすがしくなれる本。
Posted by ブクログ
たくさんのマスコミに囲まれて堂々と教師と向き合って話す歩美は本当にカッコいい。
詳しい理由もわからず、ただ川中歩美として生活することを受け入れた当初とはどこか違う歩美がそこにはいた。
無条件に愛されるとはどういうことか。
友だちとはどんな存在なのか。
そして信じ、信じられることの大切さを知った歩美は大きく変わっていく。
歩美の変化は、行動や言葉になって表れていく。
自分を信じてくれる人がいる。
たった一人でも自分をきちんと見てくれる人がいたら、人はまっすぐに生きていけるのかもしれない。
きっかけさえあれば、何か大切なことに気づくことさえ出来れば、人は成長し変わっていけるのだろう。
歩美がした決断は中途半端な決意では出来ないことだ。
それだけの覚悟があってしたことなのだから後悔はないとは思う。
この先、歩美にはどんな未来が待っているのかはわからない。
でも、確かに自分が感じた大切なものを忘れずに生きていってほしいと思った。
わずかな時間だったけれど幸せだったときを、今度は与えられるのではなく自分で作り上げてほしいと。
赤川さんの物語はいつも読みやすい。
そして、読み終わったあとに嫌な思いが残ることはない。
どこかさわやかであたたかさの残る赤川さんの物語は、いつも優しい気持ちにさせてくれる。
Posted by ブクログ
男たちは少女をどこかへ連れて行く途中に後部座席で暴れられ、その拍子でドアが開き少女は落ちた。
落ちた先は崖になっていて、セーラー服のリボンが途中に引っかかっていた。「これを持っていって殺したことにしよう」男は言った。
Posted by ブクログ
赤川次郎は『強いヒロイン』の話が多いですね。
腕っ節じゃなくて、なんというか精神的に。
普通の女の子でも、いざというとき驚くほど強い。
しかし彼女たちの不幸はすべてろくでもない男によってもたらされている気が。
けっこうパターンなんですよね。
身内だったり、恋人だったりするんですが、大抵そう悪い男でもないんだけど気が弱くて誘惑に弱くてずるずる流されて犯罪に巻き込まれたりする(ある意味最低の男だよ……)。
こんなんが身内にいたらそりゃ女は強くならざるをえないというか。
身内ならまだしもこんなんに惚れるなんて……と思うんですがね。
それともこれって男の願望なのかしらん。