【感想・ネタバレ】会社を売る力[決定版]業界再編M&A最前線のレビュー

あらすじ

日本ではいま、多くのビジネスが「業界再編」の真っ只中にある。
その中で生き残り、会社を伸ばすための「攻めの経営戦略としてのM&A」に迫ったのが本書だ。

▼ M&Aは企業の成長のための有力な手段

日本のM&A件数は、海外の件数に比べると著しく少なく、たとえば世界のトップ企業であるGAFAM(グーグル・アマゾン・フェイスブック・アップル・マイクロソフト)は30年間で800社のM&Aを実施している。

日本は企業数やGDPから考えると、M&A件数はこれからまだ2、3倍近く増える余地があるものの、国内ではいまだに、M&Aは「リスクが大きく失敗しやすいもの」「『身売り』のようにあまりよいイメージがないもの」とされることがある。

しかし、実態はまったく異なる。
M&Aは現在、企業の成長のための有力な手段として活用されている。
たとえば実力のある企業が集まって、革新のスピードを上げるため、あるいは不毛な国内の競争を止めて共に成長し海外に進出を図るために、M&Aを選択している。
M&Aは経営戦略の「常勝パターン」として今や必須のものとなっているのだ。

それらM&Aをめぐる最先端の動きや考え方を、著者らが日々携わっている現場の実例や実際のM&A経験者の声なども交えてまとめたのが本書である。

本書をぜひ、御社の経営戦略にも活かしてほしい。

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Posted by ブクログ

各業界のM&Aトレンドや実例、さらにはGAFAMや日本を代表する企業のM&A戦略などが掲載されており、日々のセールスにそのまま活用できそうなフレーズが多かった。一方「売れる会社は日本の中小企業400万社のうち0.1%の4,000社」「どの業界も大手4社に集約される」「飲食店20店舗の崖」など、根拠が不明瞭なデータも存在したため注意が必要。

M&Aによる自社の売却を実現させたオーナーに、数年後、実際どのようなメリットがあったかを直接聞くことは現場においてなかなか難しいため、例えば「株主が変わることで当初は意思決定に戸惑ったが、しばらくすると『経営者仲間が増えた』『相談相手が増えた』と感じられるようになった。」などの言葉は非常に参考になった。

3章の各業界のトレンドについては、日々その業界の社長と接する都度読み返し、少しずつ自身の頭に叩き込もうと思った。

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2022年03月07日

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