あらすじ
とある貸事務所の十三号室を借り受けた奇妙な紳士。彼は、さっそく新聞に女事務員募集の記事を出し、応募者の中からひとりの美女を選び出すと自宅に連れ帰り、刃物類が転がる不気味な風呂場へと案内するのだった……。かくして、東京中を震撼させる恐るべき事件が続発する。この残虐な殺人鬼に対するは民間の犯罪学者畔柳友助。雑誌連載時に大好評を博した、手に汗握る長編推理!
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Posted by ブクログ
江戸川乱歩の長編もの
読んでいるだけでゾクっとするような猟奇的犯罪から始まり、猟奇的な中にも一貫性のあり、高い知性を持つ犯人に翻弄されていく様が面白い。
後半、明智小五郎が登場すると一気にヒーローもののようになり、若干物語の流れも荒くなったような気がしてそこが少し残念さもあるが、総じて面白い作品だった。
Posted by ブクログ
犯人やトリックは見え見えで前半で真相のほとんどが看破できてしまう。犯人の行動には必然性を感じないし、プロットの瑕疵にも突っ込みたくなる………のにどうしてこんなに夢中になって読んでしまうのか分からない。乱歩の卓越したストーリーテリングの力というものを見せつけられた。戦前にこんな特大のエンターテイメントがあれば少年たちが夢中になるのも当然だよねぇ。
Posted by ブクログ
セカンドハンドで買ったので春陽堂じゃないけど、
まあ内容的にわざわざ春陽堂版を買い直す気にはならない。
江戸川乱歩は好きなんだけど、
短編の秀逸さとエログロの意味不明さの差が、
私には、
ありすぎるように思う。
そんな中この蜘蛛男が3なのは、
当時連載されていた雑誌のコメントが
各話にそのまま掲載されていた点が
物語に興を添えていたので。
作品とは関係ないけど。
初めの方はまだわかるんだけど、
最後は蜘蛛男は一体何をしたいんだかさっぱりわからなかった。
明智小五郎は頑張っていたけどね。
江戸川乱歩って抑圧されていたのかなあ。
同性愛傾向もある説もあるけど。