あらすじ
燃える火に夜と書いて、カヤ。赤い髪に華奢な躯、大きな眸をした捉えどころのない娘。行く夏の海で火夜に逢った真波は、何の違和感もなく一緒に住むようになっていた。その火夜が不意に姿を消してしまう。そして二週間、真波の許へ火夜と同じエナメルを塗った小指が届く。動顛した真波は同じマンション内の今泉文吾探偵事務所を訪ね、火夜を捜してほしいと依頼するのだが……。謎めいた娘を求めて、植物園と見紛うばかりの庭苑に足を踏み入れた探偵。血を欲するかのように幾たりもの死を招き寄せる庭で、今泉が見出したものは? 悲痛な真相が惻々と胸に迫る、本格ミステリの傑作。
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Posted by ブクログ
今泉くんが出ている中で、一番好きな話。色々衝撃的過ぎて、どこに驚けばいいのやらといった感じ。罪の動機には弱いきがするけれど、だからこそありなのかもしれないなぁとか。
Posted by ブクログ
暗い…。
登場人物がみんな何かしらを抱えていて、展開も何だかめちゃくちゃで、面白いのだけどなんともいえないモヤモヤとした読後感が残る話。
個人的には火夜や真波のエピソードより、山本くんの台詞やバックグラウンドのほうが惹かれるものがあった。
Posted by ブクログ
2016/11/11
正直ようわからん。
感情がついて行かん。
今泉シリーズを読むにあたって、今泉君にはとんでもないつらい過去があるんだなと覚えておこう。
助手の少年にもびっくりやで。
Posted by ブクログ
探偵今泉シリーズの第一作。『二人道成寺』の前に読むべきだった。『ねむりねずみ』も読んでみなくちゃ。ひどく疲れる。誰も救われない。何も報われない。それでも魅力的な人物が躍動する。成長する。しかし成長を恐れる思春期ゆえの苦さ。たとえそうであっても、その選択だけは、とってはいけないんだよ。全体的に暗い。『サクリファイス』シリーズはこの流れを確実に汲んでいる気がする。
Posted by ブクログ
後味の悪いはなし。何か、好きじゃないんだけど面白かった。みたいな。少女じみた凡てがねちっこくて残酷で冷たくて甘くて廃退的で息が詰まるような。どこかずれてる感じ。探偵さんがかわいいです。
Posted by ブクログ
かわいそうな人たちばかりだ・・・だがこれはミステリーなのか?笑 少し浅い気もする。 今泉と山本君のコンビがのほほんとしてて好きなんですが、まさかこの2人にも後ろ暗いものがあるとは。 なんというか、正直やっぱり火夜には最後の方いい印象派が持てずに読み終えてしまいました。
Posted by ブクログ
・ものすごく切なく優しい物語でした。今泉のシリーズになるそうで、それもまたなんとも哀しい…。登場人物たちはみんな色々抱えているが、カナリアシリーズの様に簡単には救えない『人間』の姿が痛々しくも美しい。
Posted by ブクログ
●今泉君の探偵シリーズ。
梨園ではないので、小菊も出てきません。
時系列的には初弾にあたりますが、まるっきり別物として読んだ方がいいような気がする。キャラ違いすぎ。
●麻耶雄高との相似性について、『ねむりねずみ』で解説してありました。
そんときは、「えー違うだろー」と思ったけど、今は「・・・もしかしたらそうかも」と思う。
その、キャラがやたらと内向きっつーか、イタいところが・・・・・。
でも、やっぱり、麻耶雄高の方が好きかも。
同じ内向きでも、投げやりと言うか、割り切ってると言うか、放り投げてるところが。
良くも悪くも、近藤さんの方が、「自分」てものを大事にしている感じがする。