【感想・ネタバレ】ジーンブライド(3)のレビュー

あらすじ

『このマンガがすごい!2023』オンナ編(宝島社)第2位の話題作!!
話題沸騰! ジェンダー不平等×学園SF!

諫早依知(30)は、秀光館学園在学中に
失踪した友人・繪堂恵波の行方を知るため、
元同級生の正木蒔人を頼った。

その結果、「恵波は学園病院にいる」と判明。
恵波は助けを求めているらしいーー。

しかし、学園病院に入る手立てがない依知は、
恵波の失踪に関与した“加害者“の亜弦太郎に会いに行く。
彼は学生時代から一転、
ジェンダー平等を掲げる政治家となっていて…?

私たちを取り巻く生きづらさに
絡め取られているのは“私たち“だけじゃない。
学園が秘めてきた数多の謎が
次々に暴かれゆく第3巻!
【ブロスコミックアワード2022大賞作品!】

...続きを読む

生きづらさがテーマの物語と思って読むと、予想を裏切られる展開に…!!

主人公は、毎日生きづらさに絶望している諫早依知(いさはや いち)。
ある日彼女の前に同級生を名乗る正木蒔人(まさき まくひと)が学生時代のお礼を言いに現れます。
ですが依知には全く心当たりがなく…。

女性ならではの生きづらさエピソードとして、仕事でインタビューをした男性の映画監督と上映会で再会した際、一緒にいた蒔人が依知と同じことを言っているにも関わらず反応が全く違っていたり、依知に対しては服装のことしか覚えてもらっていなかったというものがあります。
その他にも女性にとって“あたりまえ”となっている“生きづらさ”で依知は少しずつダメージを負っていきます。
マイペースな蒔人に対しイライラをぶつけてしまう依知ですが、彼も生きづらさを抱えている人だったのです。

女性としての生きづらさと戦っている依知や、イレギュラーな事態に弱い蒔人など、多様性が叫ばれる現代にマッチしているキャラクター達に注目いただきたいですが、そんな生きづらさを感じている人たちのライフスタイルマンガと思って読み進めると衝撃の展開が待ち受けています。

ラブストーリー・お仕事マンガ・トレンディな物語・ミステリと、色々な切り口から楽しめる作品です。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

SFサスペンス感そしてジェンダーだったり読んでいると身近で感じている性差別や性被害、女性だけでなく男性が求められる男らしさのなどの抑圧などを感じます。このお話を読む前まで自身が受けている「女だから」という差別だったり性被害だったりを『まぁ、よくあることだよね』と麻痺していた気持ちだった。でももっと私たちは蔑ろにされたら怒っていい。男の人も『男らしく』から解放されていい。力強く頑張るいち達に励まされます。
濃霧や遺伝子操作少しづつ真実がわかってきてこれからの話が早く読みたい〜!

0
2024年03月22日

Posted by ブクログ

やっとこの物語の舞台設計が明かされてきた。
ジェンダー云々よりSF要素の方が私には興味深いです。
続きを早く読みたい。

0
2024年03月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いわゆるリベラルフェミニストとして読んだ感想。

女性・マイノリティとしての生きづらさを生む男性中心システム社会を丁寧に紐解く過程でいささかムリやりに感じる描写が当初から感じられたが、それでも1・2巻は特に抵抗なく楽しめたけど、3巻から主人公と仲間の「絶対的にポリコレ的なことしか言わない・しない」描き方に若干の説教臭さが気になるようになった。

たとえば、幸が自分の好奇心を満たしたいがために「答え合わせ」のために一方的に押しかけるシーン。彼女から有益な情報をもらえたあとで、「頼み事があるんだけど」と依知が始めると「できません、みゆきは自分の好奇心を満たすためだけに動いているので、あなたがたの力になれない、ごめんなさい」と即答したのにはビックリした。いや、自分が得たいものだけ得て頼み事の内容すら聞かずに切り落とすのは流石に傲慢すぎないか…?と違和感を抱いたのですが、それに対して諫早が「謝らないで、あなたの才能や時間を奪うような人から全力で逃げて」と諭し、「壱に手紙を渡してほしい」と説明すると「ああ、それなら・・・」と承諾する幸への好感度が私の中で減ってしまった私は『まともなオトナ』じゃないのだろうか。

のちに幸が家庭で受けてきた性被害を知り、ここで彼女がなぜ他者との関わりに一線を引きたがるのかを理解できなくもなかったが、その描写のために必要な「できません」だったかもしれないにせよ、やはり私は他人から頼み事があると言われたらその内容を聞いてからYESかNOか判断するべきだと思うし、幸の未熟ゆえの傍若無人な態度をおおらかで毅然としたポリコレ仕草で肯定する諫早が「パーフェクト理解者」のように描かれているようで、少し辟易とした。

0
2025年08月06日

「女性マンガ」ランキング