あらすじ
19歳のオレと39歳のユリ。恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた――「思わず嫉妬したくなる程の才能」と選考委員に絶賛された、せつなさ100%の恋愛小説。第四一回文藝賞受賞作。短篇「虫歯と優しさ」を併録。
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Posted by ブクログ
映画より好きかも。
きれいな小説です。
なんだかおしゃれ。
んでもって、無駄なところがなにもなくて、シンプルで。
やっぱりユリがかわいすぎる。旦那が猪熊さんっていうのがまたいい。
好きなとこ。
ユリのことば。
「自分が楽しければ、相手も楽しいと信じること。絵と同じ」
年越しのシーン。
もし神様がベッドを覗くことがあって、誰かがありきたりな動作で自分たちに酔っているのを見たとしても、きっと真剣にやっていることだろうから、笑わないでやってほしい。
小説を読んで、うっとりして、いいきもちになりました。
ナオコーラさんって、タイトルの付け方とかむっちゃセンスあるなぁ〜。
2015.10再読
ひさしぶりにあの世界にひたりたいなぁ~と思って手にしたものの、読み始めて、苦しくなった。
ところどころ、飛ばし飛ばしにしか読めなかった。
いやもう、リアルすぎて。
いまの自分にすこしシンクロするというのもあるし。
逆だけど。
どちらかというとユリの年齢に近いのに、いまの状況ってみるめ側だし。
ユリみたいになれない自分がかなしくなってしまった。
逆に振り回したいよ、みたいな。
振り回した事は過去にあるけれど、いまは違うからね。
ユリみたいにさ、相手はいるけど、若い子としてみたいよね。そういう立場になってみたいもんだよね。と思ったけれど、再読してみると、ユリも迷ってる感じがすこしした。じょじょに気持ちは薄れていったのだとは思うけれど。。。
みるめくんかわいいよね。
いちゃいちゃしてみたいよね。
なんか、こんなふうに純粋に恋愛したことあったかなぁ。。きらきらするような。
もう、通り過ぎると、そう思えなくなってるのかな?
でもやっぱ、どれだけ、まわりからは陳腐にみえようと、想っているひととするセックスというのは、しあわせなものだと思うのです。
そこだけ切り取って、たまに思い出して、あたためてもいいと思います。
はじめて読んだときは、
空間をきりとる文章力とか、文字のかんじだとか、小説の間にながれる空気感とか、そういうものに、いいなぁ。。と思っていたのだけど、再読のいまは、内容がグサリときてしまいました。
また、ほとぼりが冷めたころに、読みたい。
Posted by ブクログ
キラーワードいっぱい書いてあるじゃん!
「ユリの世代は、オレの世代よりも安定した時代に青春を過ごした世代なんじゃないだろうか。「甘さ」や「弱さ」が見える。
オレは人生について考えるとき、「自分の中身」や「自分の成功」というようなことより、「サバイバル」という感覚の方が強い。」
「恋してみると、形に好みなどないことがわかる。好きになると、その形に心が食い込む。そういうことだ。オレのファンタジーにぴったりな形がある訳ではない。」
「この人は相当の変わり者だ。でも、おそらく常識も持っていて、人に合わせることができる。しかしその能力がある分、殻が厚く、中は風変わりなものがそのままになっている。ユリがこの人を大事に思うことが分かる。」
「オレのAカップもない胸の肉をユリがえぐって持って行き、今でもどこかでオレの肉をつねっているのだ。」
題名だけじゃなく中身も面白いよ
25歳でこれ描けるのか…
25歳だからこそ描けるのかなこの説明の少なさは
説明少ないのに分かるのが本当に才能ある人って感じ
今持っていらっしゃるジェンダーについての考えはこの時は持っていたのかな?
Posted by ブクログ
ドキっとする題名だが、そういうのでなくて安心。
ユリちゃんが一見、外見はポッチャリで30代後半感漂うどこにでもいそうな女性だか、実は計算高く?何だか魅力的。
すぐ読み終えてしまったが、余韻が残る。