あらすじ
最後の舞踏会で復讐を遂げた公爵令嬢ディア。傍で見届けたノインに連れられファーシタルを後にした彼女は、物語の森にある屋敷で新たな生活を始めていた。
人ならざる者達の常識に翻弄されつつもノインの隣に立つために、少しずつ自分にできることを増やそうと努力するディア。周囲からも優しく見守られ、穏やかな時間を過ごしていた。
一方、ノインはディアを伴侶として迎えるための準備を進めていた。向かったのは夏至祭の森――ファーシタルの民と深い因縁がある夏至祭の王サーレルのもと。
交渉の後、ディアに手を出さないという言質を取ることに成功するノインだったが、サーレルとの因縁を抱えているのはディアだけではないようで……?
ひとりぼっちだった公爵令嬢と真夜中の精霊が紡ぐ、新たな夜の国の物語――。
『長い夜の国と最後の舞踏会』の短編小説の他、リベルフィリアを舞台とする『来訪者』を収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
好きな作家先生の遺作。
お話が途中で終わっていますが巻末にプロットがあり、そこで完結しています。
肉付けされた3巻を想像することしかできませんがきっと素敵なお話になったことでしょう。
先生がいなくなった後の刊行にはたくさんの方の尽力があったと思われて、ただ感謝するばかりです。読めてよかった。
Posted by ブクログ
2巻で復讐を果たしたディアを取り巻く世界の短編集が11遍、幕間に別のお話が1遍、本来のディアとノインのその後の物語の始まり部分が描かれています
作家さんの急逝によりこの巻で読み終わる事が出来る構成になっていますが、巻末には物語の設定稿として、話に出ていた20年に一度の白夜の祝祭での出来事を知る事が出来ます
短編集にはディアの護衛になったリーシェックとベルローズのお話もあり、リーシェックと夏至の確執の元が明かされています
世界観が個性的で読むのに時間がかかりますが、続巻として読んでみたかったです
ご冥福をお祈りしつつ、設定稿を載せてくださったご遺族と編集さんに感謝です
304ページ、3時間30分