【感想・ネタバレ】スゴい雑誌 「業界誌」の底知れない魅力のレビュー

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紹介本ではない

2022年08月04日

アイスクリーム、宝石、寺院、パチンコ、看護などの業界専門誌を紹介した本だが、単なる紹介本ではなく、各業界の、いや、日本全体が抱えている問題点を抉り出している。本書が出た当時はデフレで、今はインフレと、状況は正反対に見えるものの、日本の市場・金融システムの根本的なところは何も変わっていない。政府の無能...続きを読む振りは相変わらずで、近い将来、日本は沈没するだろう。

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Posted by ブクログ 2014年09月21日

【本の内容】
「日本人のカロリー摂取量は’70年代から一貫して減り続けている」って本当?

その道のプロに向けて作られる「業界誌」には、新鮮でディープな情報が満載だ。

宝石、パチンコ、農業、住職…「こんな雑誌があったのか!」と唸りたくなる10誌の編集長インタビューを通じて、日本の“いま”を描き出す...続きを読む

[ 目次 ]
第1章 アイスクリーム・デザート&ドリンクの情報誌 『アイスクリームレビュー』(隔月刊アイスクリーム流通新聞社)「植下げ競争がもたらしたものは、価格への不信と価値の低下だけだった」
第2章 住職・寺族のための最も信頼できる実用実務情報誌 月刊『寺門興隆』(興山舎)「寛容の原理」
第3章 臨床現場の問題解決マガジン 月刊『NURSE SENKAナース専科』(エス・エム・エス)「変わらないもの。それは看護を志す人たちのホスピタリティの心」
第4章 最新のジュエリーデザインとマーケット情報を発信し続ける宝飾専門誌 『宝石の四季』(隔月刊UBMジャパン)「70年代、80年代はなにをやっても新しい、幸福な時代だった」
第5章 流通業界の核心に迫る専門月刊誌 月刊『激流』(国際商業出版)「消費者のニーズにもっとも近いところにいる、小売りが力を持つ時代になった」
第6章 パチンコ業界の専門誌 月刊『遊技ジャーナル』(遊技ジャーナル社)「自分の会社は10年後に大躍進しているかもしれない。そんな夢を持てる業界は、それほどないと思うんだ」
第7章 複合メディア時代のダイレクトマーケティング専門研究誌 月刊『ネット販売』(宏文出版)「誰がどこにアクセスしていて、そこにどう訴求するか。やり方が、もっと細かくなるはずなんです」
第8章 すべては農場の進化のために 日本唯一の農業ビジネス誌 月刊『農業経営者』(農業技術通信社)「縮小する国内市場。日本の農業は世界に出よう」
第9章 産地と消費地をネットする新しい水産・養殖情報誌 月刊『アクアネット』(湊文社)「共生と多様性」
第10章 鉄鋼業界の再編を見つめる専門誌 季刊『鐵の世界』(日本金属通信社)「圧倒的にリアルの世界」
各業界から見た日本の姿

[ POP ]
「アイスクリームレビュー」「寺門興隆」「遊技ジャーナル」「鐵(てつ)の世界」……。

これ何か、といえばすべて業界誌。

読み手がその道の人だけに内容のプロさ加減は半端ではない。例えば月刊「NURSE SENKA ナース専科」の特集は「呼吸ケアの達人になる!」「排痰(たん)・吸引成功マニュアル」などとスゴいのだ。

だが、お寺といい鉄といい業界の仕事は、〈多かれ少なかれ自分自身の生活に関係してくる。だから親しみやすいし、読んで面白い〉。

業界誌編集長に取材し、雑誌の特色、業界の課題に迫った本書もまた楽しくて、ためになる。

少子高齢化でマーケットが縮小する流通業界からは「ディスカウントがいつも行われたら、それはもうディスカウントではなくなります」との悲鳴があがる。その業界誌名は「激流」。

まさに安売り合戦の激流に翻弄される実態があぶりだされ、日本経済の課題にも迫っている。

ベストセラー『生協の白石さん』の企画編集を手がけた著者の目のつけどころが光る。

[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2017年10月28日

ある専門分野向けの雑誌・・・創刊、作成の苦労・・・いろいろ。
こんな雑誌もあるんだなぁ。
1冊でも読んでみようと思ってしまいました。
目から鱗の世界ですね~。

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Posted by ブクログ 2022年04月17日

<目次>
第1章 『アイスクリームレビュー』~値下げ競争がもたらしたものは、価格への不信と価値の低下だけだった
第2章 『寺門興隆』~寛容の原理
第3章 『NURSE SENKA(ナース専科)』~変わらないもの。それは看護を志す人たちのホスピタリティの心
第4章 『宝石の四季』~70年代、80年代は...続きを読むなにをやっても新しい、幸福な時代だった
第5章 『激流』~消費者のニーズにもっとも近いところにいる、小売りが力を持つ時代になった
第6章 『遊技ジャーナル』~自分の会社は10年後に大躍進しているかもしれない。そんな夢を持てる業界は、それほどでもないと思うんだ
第7章 『ネット販売』~誰がどこにアクセスしていて、どこにどう訴求するか。やり方が、もっと細かくなるはずなんです
第8章 『農業経営者』~縮小する国内市場。日本の農業は世界に出よう
第9章 『アクアネット』~共生と多様化
第10章 『鐵の世界』~圧倒的なリアルの世界

<内容>
いわゆる業界誌についての取材を通じて、その業界や日本の経済の現状や将来について、言及している本。文庫書下ろしである。第8章や第9章を読んでいて、農業や漁業の第1次産業について、認識を新たにした。日本の農業の技術を世界に広げよう、という発想(むろん、著者ではなく、業界誌の主張)や漁業は養殖があるが、農業や牧畜のようにはいかない(世界はサケ・マスの養殖をしているが、これは需要がその魚種に限られているから。日本はあまりに多種の魚を食べている<使っている>、特異な国である)。
取材のまとめが、すべて日本経済に言及されていて、その業界をヨイショしてないところが、好感を持てた。

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Posted by ブクログ 2010年12月31日

知る人ぞ取る業界紙の世界。
紹介された10誌のうち、
住職・寺族のための最も信頼できる実用実務情報誌・月刊『寺門興隆』
…これはちょっと覗いてみたい…

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